文化審議会の答申(国宝・重要文化財(建造物)の指定)

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令和6年10月18日

文化審議会(会長島谷しまたに弘幸ひろゆき)は、令和6年10月18日(金)に開催された同審議会文化財分科会の審議・議決を経て、1件の建造物を国宝に、6件の建造物を重要文化財に新規に指定し、あわせて1件を重要文化財に追加指定(件数は変更なし)することを文部科学大臣に答申しました。

この結果、官報告示を経て、国宝・重要文化財(建造物)は、2,589件、5,532棟(うち国宝232件、298棟を含む。)となる予定です。

◎今回の答申における主なもの

【国宝】まん福寺ぷくじ 3棟京都府宇治市

17世紀半ばに中国より伝来した黄檗宗おうばくしゅうの大本山、萬福寺の中心堂宇どうう大雄だいおう宝殿ほうでん法堂はっとう天王てんのう殿でんは、我が国在来の寺院建築手法に中国由来の意匠や形式を融合した独特の様式を代表するもので、近世の外来様式の摂取と受容の在り方を示し貴重。異国情調漂う伽藍がらんは、建築のみならず芸術や生活文化など全国に伝播・浸透した新たな黄檗文化を象徴する。

【重要文化財】總持寺そうじじ祖院そいん 16棟石川県輪島市

明治期、横浜に移転した大本山總持寺の跡地に別院として再興した寺院。近世以来の配置に基づく伽藍には、雄壮かつ装飾性に富む大祖堂だいそどうや意匠に優れた本格的な二重門の山門さんもんに加え、近世大本山寺院の隆盛を示す経蔵きょうぞうなど、近世と近代の諸堂が建ち並ぶ。平成19年の震災を乗り越え、再興以来110年を越えて維持された別院の境内景観を現在に伝える。

【重要文化財】金剛こんごう峯寺ぶじ 2件11棟和歌山県ぐん高野町

高野山開創以来、1200年以上にわたり連綿と保持されてきた金剛峯寺壇上だんじょう伽藍がらんの堂舎群。住宅風の優美などうや希少な木造大型多宝塔たほうとう西塔さいとうなど近世建立の堂塔が往時のらん景観を呈す。中心をなす金堂こんどう根本こんぽん大塔だいとうは、鉄骨鉄筋コンクリート造の主体部に木造を取り合わせる巧みな構法を用い、伝統的木造寺院建築の形姿を実現した巨大な建造物。

<担当> 文化庁文化財第二課 電話:075-451-4111(代表)

課長
田中禎彦
課長補佐
上田和輝
調査部門
岡本公秀、番 光(内線9773)
審議会係
今村結記、梶村 伊織(内線9756)

別紙

指定される文化財の概要、答申件数とそれを加えた累計、時代別、種別内訳を記載しています。

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