重点戦略4:国内外の文化的多様性や相互理解の促進

 伝統文化から現代の文化芸術活動に至る我が国の多彩な文化芸術を積極的に海外発信するとともに,文化芸術各分野における国際文化交流を推進することにより,文化芸術水準の向上を図るとともに,我が国に対するイメージの向上や諸外国との相互理解の促進に貢献する。

【重点的に取り組むべき施策】

 舞台芸術,美術品等の海外公演・出展,国際共同制作等への支援を充実するとともに,各専門分野の芸術家,文化人等による海外での講演,実演等,世界の人々の日本文化への理解の深化につながる活動を展開する。
 中核的国際芸術フェスティバルの国内開催や海外フェスティバルへの参加に対して戦略的に支援するとともに,メディア芸術祭については世界的フェスティバルとして一層充実する。
文化発信・交流の拠点として美術館や博物館,劇場,音楽堂等,大学の活動・内容を充実する。
 貴重な各種文化芸術資源を継承し,次代の文化芸術創造の基盤となる知的インフラを構築するため,映画,舞台芸術,アニメ,マンガ,ゲーム,デザイン,写真,建築,文化財等の文化資産及びこれらの関連資料等の収集・保存及びデジタルアーカイブ化等を促進するとともに,国立国会図書館等の関係機関と連携しつつ分野横断的整備を検討する。特に,メディア芸術について,関連の文化施設や大学等の連携・協力を推進することにより,情報拠点を構築し,我が国のメディア芸術を広く海外に発信する。
  外国人芸術家の積極的受入れなど,各地域において取り組まれている国際文化交流事業(アーティスト・イン・レジデンス等)を支援することで,日本各地に文化創造と国際的発信の拠点づくりを推進する。
  地域の文化施設や歴史的建造物等を生かしたユニークベニュー※1の公開・活用の取組を,我が国へのMICE※2誘致や開催の魅力として位置付ける取組として支援する。
  人類共通の財産である海外の有形・無形の文化遺産保護等を対象として,我が国の高度な知識・技術・経験を活用した国際協力を充実する。
  東アジア各国との相互理解を促進するため,東アジア文化都市等の取組や若い世代の芸術家等の交流,関係府省,独立行政法人国際交流基金その他の関係機関等と連携した国際文化交流を推進する。
  日本語教育に関する地域における連携体制を構築・強化するなど,日本語教育を推進する。

※1 <ユニークベニュー>
歴史的建造物,文化施設や公的空間等で,会議・レセプションを開催することで特別感や地域特性を演出できる会場。

※2 <MICE>
Meeting(企業等のミーティング),Incentive(企業等の報奨・研修旅行),Convention(国際会議),Exbition/Event(展示会・イベント)の総称。

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