地域における多様な文化芸術の興隆は,我が国の文化芸術が発展する源泉となるものである。全国各地において,国民が生涯を通じて身近に文化芸術に接し,個性豊かな文化芸術活動を活発に行うことができる環境の整備を図る必要があることから,国と地方の適切な役割分担を図りつつ,次の施策を講ずる。
- 国民が,その居住する地域にかかわらず文化芸術に触れることができるよう,多彩な文化芸術の鑑賞機会を充実するとともに,各地域における創造活動等を支援し,地域住民の文化芸術活動への参加を促進する。
- 地域の特色ある文化芸術活動を推進するため,文化芸術拠点における意欲的な活動を支援するとともに,特色ある取組の発信・発表の機会の充実を図る。また,民間の非営利活動や文化ボランティア活動の促進を含め,地域における多様な文化芸術活動の担い手の育成を図る。
- 大学や民間企業,報道機関等を含む関係機関の連携・協働により,地域文化を振興するとともに,文化芸術の創造性や魅力を教育,福祉,観光・産業等の分野に活用し,地域の活性化を図る取組を促進する。
- 都市と農山漁村の共生・対流の推進の視点も踏まえつつ,各地域の歴史等に根ざした個性豊かな祭礼行事,民俗芸能,伝統工芸等の伝統文化に関する活動の継承・発展や,生活・生業に関連して形成された文化的景観の保存と活用を図る。
- 国際色豊かな独自の文化を育んでいる沖縄の文化の振興のため,「沖縄振興基本方針」(平成24年5月11日内閣総理大臣決定)に基づく取組を進める。
- 「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律」(平成9年法律第52号)に基づき,アイヌ文化の振興を図るとともに,アイヌ文化の伝統等に関する知識の普及及び啓発を図る。また,『アイヌ文化の復興等を促進するための「民族共生の象徴となる空間」の整備及び管理運営に関する基本方針』(平成26年6月13日閣議決定)に基づく取組を推進する。