日時:令和8年3月4日(水)
9:00~11:00
場所:文部科学省東館3F1特別会議室
(オンライン併用)
議事
1開会
2議事
- (1)文化審議会著作権分科会政策小委員会報告書(案)について
- (2)放送条約等の検討に関するワーキングチームの報告について
- (3)その他
3閉会
配布資料
- 資料1
- 「文化審議会著作権分科会政策小委員会(素案)」に関する意見募集の結果について(507KB)
- 資料2
- 文化審議会著作権分科会政策小委員会 報告書(案)(661KB)
- 資料3
- 放送条約等の検討に関する対応の在り方についての検討経過報告(238KB)
- 参考資料1
- 第25期文化審議会著作権分科会政策小委員会委員名簿(128KB)
- 参考資料2
- 「レコード演奏・伝達権」に関する参考資料集(7MB)
- 参考資料3
- 「レコード演奏・伝達権」に係る利用者団体からの主な意見の概要(306MB)
- 参考資料4
- レコード演奏・伝達権に関する法制上の論点について(令和7年9月11日第25期文化審議会著作権分科会政策小委員会法制度に関するワーキングチーム(第1回)の資料3)(425KB)
資料2について異議なく、案の通り了承されました。
了承された資料については、以下の通りです。
- 資料2
- 文化審議会著作権分科会政策小委員会 報告書(660B)
議事内容
出席者
- ・委員 :
- 太田主査、早稲田主査代理、麻生委員、生貝委員、伊東委員、内山委員、正親町委員、榧野委員、唐津委員、楠本委員、河野智子委員、河野康子委員、坂井委員、島並委員、水津委員、菅委員、田村委員、仁平委員、福井委員、渕委員、𠮷田委員
- ・文化庁:
- 守山文化戦略官、森友審議官、長谷著作権課長、依田著作権課課長補佐、飯田著作権課調査官、小林国際著作権室長、八田流通推進室長
【太田主査】おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから文化審議会著作権分科会政策小委員会第5回を開催いたします。本日は早朝から御多忙の中、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
本日は、委員の皆様には会議室とオンラインにてそれぞれ御出席いただいております。オンラインにて御参加されている皆様におかれましては、ビデオをオンにしていただき、御発言されるとき以外は、ミュートに設定をお願いいたします。
議事に入る前に、本日の会議の公開について確認いたします。予定されている議事内容を見ますと、特段非公開とするには及ばないと思われますので、既に傍聴者の方々には、インターネットを通じた生配信によって傍聴していただいているところですが、特に御異議はございませんでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【太田主査】ありがとうございます。では、本日の議事は公開ということで、傍聴者の方々にはそのまま傍聴をお続けいただくことといたします。
それでは、事務局より配付資料の確認をお願いいたします。
【依田著作権課課長補佐】事務局でございます。おはようございます。
配付資料の確認をいたします。本日、資料といたしまして、資料1から資料3、それから参考資料としまして、参考資料1から参考資料4まで御用意をいたしております。もし、不足等ございましたら事務局までお申しつけください。
以上でございます。
【太田主査】ありがとうございました。
報道関係者は、いらっしゃらない。はい。
それでは、議事に入ります。本日の議事は議事次第のとおり、2つとなります。
議事1につきましては、前回の小委員会で報告書(素案)を取りまとめ、その後、事務局にてパブリックコメントを実施していただきました。その結果について、事務局において資料を作成していただいておりますので、事務局から、パブリックコメントの結果並びにそれを踏まえた報告書(案)について御説明いただきます。事務局より説明いただいた後に意見交換を行いたいと思います。
議事2につきましては、放送条約の検討に関するワーキングチームでの審議経過について、本ワーキングチームの座長である渕委員より、御報告いただきます。
また、今期最後の政策小委員会となりますので、議事の最後に、委員の皆様から一言ずついただければと存じますので、よろしくお願いいたします。
それでは早速、議事1の文化審議会著作権分科会政策小委員会報告書(案)についてに参ります。それでは、事務局より御説明をお願いいたします。
【依田著作権課課長補佐】事務局でございます。まず、資料1に基づき、パブリックコメントでいただいた御意見を御紹介させていただき、その後、資料2に基づきまして、前回御議論いただいた素案からの変更点を御説明させていただきたいと存じます。
それでは、資料1を御覧いただければと思います。
報告書(素案)に関するパブリックコメントを実施させていただきまして、合計226件の御意見を頂戴いたしました。これから、レコード演奏・伝達権に関する御意見と、デジタル教科書を踏まえた著作権制度の対応に関する御意見を、それぞれ、大変恐縮ながら時間もございますので、かいつまんで御紹介をさせていただきます。
まず、レコード演奏・伝達権についてでございます。
全体としましては、導入に肯定的な御意見を多く頂戴したところでございます。例えば、資料1ページ目にありますとおり、実演家及びレコード製作者に付与されている権利は著作権者に比べて範囲が狭く、保護が弱いという課題があったため、この権利の導入によってその差が縮まることは喜ばしい、クールジャパン戦略の推進に当たって不可欠な制度、あるいは、世界142か国に並んでこの権利を導入し、対価還元の仕組みの整備に取り組んでいただきたい、こういった御意見を頂戴してございまして、類似の御意見を、個人の方も含めまして、多く頂戴したところでございます。
他方、5ページ目を御覧いただければと思います。
5ページ目の1つ目の御意見ということで、このレコード演奏・伝達権の創設について検討対象とした点は重要であるということでございますが、一方で、徴収・分配の仕組みが過度に複雑化せず、また、分配の透明性・説明可能性が十分に確保されることが不可欠との御意見をいただいております。
分配の透明性に関する御意見は個人の方からも複数いただいてございまして、素案には必ずしも明記していなかったというところもございまして、後ほど御説明しますけれども、御意見を踏まえ、報告書(案)に追記をしているところでございます。
それから、13ページ目まで少し飛んでいただければと思います。13ページ目から、報告書の中の各論に対する御意見ということになります。
こちらから、今度14ページに参りまして、(2)基本的な考え方についての御意見がこちらからということになります。
そのうちの1つ目の御意見ということで、こちらも、レコード演奏・伝達権を報酬請求権として整理されている趣旨については理解をするということでございますけれども、しかしながらということで、レコード演奏・伝達権が報酬請求権として制度化されることにより、対価を支払えばあらゆる場面で商業用レコードを自由に利用できるとの誤解が社会的に広がるおそれがある。例えばということで、アーティストの思想・信条と相入れない活動において、商業用レコードが使用される場合などが危惧されると、このような御意見をいただいてございます。
具体的にさらにその下のほうでございますけども、実演家人格権の周知などについて取り組んでほしいと、このような御意見をいただいてございまして、この点も報告書の素案には必ずしも明記していなかったところでございまして、後ほど御説明しますとおり、一定の追記を図ることとしてございます。
それから、17ページに参りまして、こちらから、運用上の留意点に関する御意見の箇所ということになります。
こちらにございます御意見、いずれも報告書(案)への修正までは行ってはいないのですけれども、例えば、17ページの(4)の1つ目の御意見の箇所では、支払い手続については、様々な利用者がいることから柔軟に対応することができるよう求めるということでございましたり、指定団体に非加盟の企業・団体等もいるであろうということから、そういったところへの対応についてもしっかり検討をしてほしい、こういった御意見でありましたり、その下の2つ目の御意見のほうでは、電子決済や包括契約等の簡便な権利処理システムを構築し、利用者の事務負担を最小限に抑えることを期待する、あるいは、音楽著作権管理事業者との連携を不可欠と考えると、このような御意見でございました。
この後も多々いただいてございまして、既に報告書(案)の記載内容と重なりますけれども、多く、こういった留意点に関する御意見を頂戴したところでございます。
それから、20ページに参りまして、20ページの下から、今後の課題という箇所に関する御意見となります。
こちらの3ポツの下の1つ目の御意見のところでいただいていますように、どのような行為について、このレコード演奏・伝達権の支払いの対象になるのかというようなことを、具体的に明らかにして、しっかり広く周知をしてほしいという御意見でございましたり、次の21ページのほうでございますけれども、冒頭のほうの御意見では、準備的複製に関する整理の明確化などについてしっかりしてほしいということでございましたり、また、21ページの3つ目の御意見では、この権利が導入されるに当たって、国民の理解を得るということが肝要であり、理解を得る努力を怠ってはならないという御意見も頂戴しているところでございます。
23ページに進ませていただければと存じます。
23ページの下から、デジタル教科書に関する御意見となります。
23ページから24ページにかけての御意見では、権利制限の範囲の明確化でございましたり、権利制限の適用が著作権者の利益保護を免責するような趣旨ではないということをしっかり明確にしていくということでございましたり、また、24ページの下側の御意見では、これはJASRAC様のほうからいただいた御意見ですが、公益目的実現のための負担を著作権者等に押しつける結果とならないよう、補償金の額に十分に配慮すべきということでございましたり、その下の御意見では、動画や音声などがデジタル教科書に含まれるコンテンツとして拡張されるということで、権利制限の対象を著作隣接権にまで拡大することは必要不可欠であろうということでございますが、補償金制度の適切な運用を通じて、学習の質向上と権利者の利益保護の両立を図ることを期待すると、こういったような御意見でございましたり、また、25ページに参りますと、1つ目の御意見でも、こちらのほうでは、学校教育の目的上、やむを得ないと認められるような改変等についても、権利者である事業者の考えを最大限尊重して教科書づくりに取り組んでほしいと、そういったような御意見もいただいているところでございます。
資料1についての御説明は以上とさせていただきまして、続いて、資料2、報告書(案)について御覧いただければと思います。
報告書(案)におきましては、以上のパブリックコメントでお寄せいただいた御意見を踏まえまして、前回の素案から修正をして、今回、(案)という形でお示しをしているものでございます。
修正点について御説明させていただきます。
まず、1ページ目でございますけれども、下から2行目の箇所において、今回の審議に当たって、パブリックコメントを実施した旨を追記してございます。
それから、8ページに飛んでいただければと思います。
8ページ目におきましては、上から2つ目の白丸でございますが、今回のパブリックコメントで、分配の透明性の確保について御意見をいただいたということでございまして、こちらの記載の中で、透明性の確保をはじめ適切な運営を行う必要があるという形で、透明性の確保について文言を追記してございます。
それから、13ページを御覧いただければと思います。
13ページにおきましても、今の8ページの記載の各論に当たる箇所でございまして、同じように、透明性の確保について追記をしてございます。具体的には、上から5つ目の黒ポツの2行目になりますけれども、実演家等に正確に分配を行うとともに、透明性の確保を図るということを追記してございます。
続いて、14ページでございます。
こちらはパブリックコメントでございまして、実演家人格権に関して追記をしてございまして、具体的には上から3つ目の白丸の箇所で、注の20というのを加えてございます。この3つ目の白丸では、音楽の利用方法等について普及啓発に取り組むことが重要としていたところでございますが、注を加えまして、特に実演の利用に当たっては実演家人格権の尊重が当然重要であるということで、これについての普及啓発が必要という追記をしているところでございます。
素案からの修正点については、以上となります。
18ページ以降でございますが、今回の審議の参考ということでございまして、委員名簿でございましたり、審議経過などを、附属資料として、今回付させていただいているところでございます。
事務局からの説明は、以上となります。
御審議のほど、よろしくお願いいたします。
【太田主査】ありがとうございました。
ただいまの御説明と、パブリックコメントの意見を踏まえつつ、御意見等がございましたらお願いいたします。オンラインの方々は、挙手ボタンにてお知らせくださるようお願いいたします。
楠本委員、どうぞ。
【楠本委員】御説明いただきありがとうございました。レコード協会楠本です。
先生方を含め、委員の先生方に議論いただきここまで進んで参りましたことに対して、まずは、深く御礼申し上げます。
また、パブリックコメントを拝見しますと、先ほど来、分配の透明性といったところ、また、先回の政策小委員会の後半でも、徴収のコスト、分配のコストというより、徴収のコストだと思うのですが、そういったようなところの御議論もあったかと思います。
まだ法制化もされておりませんし、指定団体にもなっていない段階で言うのは早い話ではございますが、この辺りのところは、導入時の負荷といいますか、導入時のコストはさることながら、皆様方に御指摘されたところをクリアしていく所存でおります。特に、分配の透明性というところに関しましては、近年もここ一番、世界的に求められているところでございまして、データベースの各国間の共用みたいなところも含めて、非常に今データベースというのが充実、音楽の場合はしてきております。従いまして、分配の透明性に関してはご指摘に応えられる、精緻な分配を実現できるといったところを進めてまいりたいと思っております。
また、徴収のコストに関しましても、例示もされていただいておりますし、我々のほうからも御提案しておりますとおり、電子決済等を含めた、いわゆるアナログからデジタルといったようなところの移行、それから、先輩であります著作権管理団体さんとの協働、そして、各利用者団体さんとの包括契約、小さいところ、大きいところ、中くらいのところ、いろいろございますが、包括契約等を利用することで、こういったコストの部分を圧縮していけるような動きをしてまいりたいと思っております。
以上でございます。
【太田主査】ありがとうございました。
ほかに、御意見はございますでしょうか。榧野委員、どうぞ。
【榧野委員】私も実演家の団体を代表しまして、この報告書をまとめていただいたことをお礼申し上げます。
先ほど楠本さんもおっしゃっていたとおり、まだ法制化もしておりませんし、私どもの団体が指定されるかもはっきりしていないところではございますけれども、実演家等の団体としましても、今回御指摘いただいた、分配の透明性の確保であったり、できるだけコストを下げてより多くの分配をするといったところは、利用者、社会一般だけでなく、実演家自身からも強く求められているところでございます。私どもも連携して、パブリックコメント等で指摘いただいた課題の解決に注力してまいりたいと思っております。
また、報告書で、実演家人格権についても触れていただいて、大変ありがたいと思っております。
以上でございます。
【太田主査】ありがとうございます。
ほかに、御意見ございますでしょうか。
福井委員、どうぞ。
【福井委員】福井でございます。
報告書の御説明をありがとうございました。
今、両団体選出の委員からも、強い決意の言葉をいただいたように思います。
今回の報告書を私なりに拝読をいたしまして、実演家やレコード製作者が、正しく、その労苦に対する還元を受けるべきという視点と、同時に、寄せられた多くの懸念に対して、しっかり応えていこうという、透明で無理のない制度構築が重要だという視点が共存している、そうした報告書であろうと拝察しました。
少しだけ、以前の話をさせていただきます。10年ほど前まで続いた、著作権の保護期間の延長問題という議論がありました。その頃、日本は、実はコンテンツの大輸入超過国でして、年間の著作権使用料収支は実に6,000億円という大赤字でした。古いコンテンツは欧米が強いので、保護期間の延長を繰り返せばこの赤字が拡大してしまうんじゃないかということが、懸念としては言われたんです。そして、それに対して当時、延長論としては、いや、これからは海外で稼いでいくんだから攻めの姿勢で延長すべきだという意見が述べられました。20年から10年ほど前のことです。
10年たって、今、国際収支がどうなっているか。その検証はあまり見ないんですね。また、当時、この延長を機に撤廃だと言われていた、保護期間の戦時加算という極めて一方的な制度がありますけれども、これも、そのまま日本は背負っている状態です。
さて著作権使用料の国際収支です。日銀が国際収支統計というものを発表しており、著作権等使用料については、延長以後も年々拡大を続け、今は実に年2兆円の赤字です。この原因に関してはいろいろな議論があり、プラットフォーマー、あるいはソフトウエアといったデジタル覇権が大きいのではないかということも言われています。
私は決して、その原因やあるいは収支が赤字であることの是非をここで議論したいというのではありません。ただ、そうした事後の検証がなくては、一体、どの政策に問題があってどの政策が機能していて、そしてそれをどう改善していくかという視点を、我々は持てない。でも、その視点こそ重要であって、それがなければこういう政策論議というのは、しようもないものだと私は思います。
我々は常に、歴史の前に立っています。この報告書が述べている各懸念に、どう答えて、透明、公正で無理のない徴収と分配の仕組みを構築できるのか、このことが重要だろうと思います。
誰がこんな困った制度をつくったんだと10年後に言われないように、文化庁も、各団体の当事者も、そして、賛成をするならこの審議会の委員も、責任を持って、注視を続けることが必要であろうと思います。
そういう報告書の留意点も、しっかりと法制度に反映されていくことを条件としまして、私はこの報告書に賛成させていただきます。
以上です。
【太田主査】ありがとうございます。
政策形成手法としてのエビデンス・ベースト・ポリシー・メーキング、法学方法論として私の言っております、エビデンス・ベースト・ローという考え、確かに拝聴、理解いたしました。
ほかに、御意見等ございますでしょうか。
内山委員、どうぞ。
【内山委員】どうもありがとうございます。また、取りまとめ、御苦労さまでございました。
1点まず、事務局に確認したいことと、それからもう1点、今後に対する要望ということでお話をしたいと思います。
確認したいことは、パブコメのまとめ方ですけれども、ざっと見たときに基本的に皆さん賛成って言っていらっしゃる。明確に反対って言っているのが6ページ目の下から3つ目ぐらいかなというくらいで、このバランス感覚はどうなんだろうというのがあります。つまり、トータルで226件のパブコメがあって、本当にこんな調子で、皆さん大賛成ですという形だったのかな?、どうかな?と。ここで団体ヒアリングしたときとは、そのバランス感覚が違ったよなという思いがありますので、あまりここで、大勢翼賛的にワーッといっちゃうのも、それはそれで危険かなという思いはあります。
その辺のバランス感覚をお伺いしたいのと、それからその一方で、個人の方の御意見を含めて、基本的に導入賛成というふうにおっしゃっていらっしゃることは、これで制度導入においては良いことかなと思うんですけれども、これ読んでいると、もしかしたら過度な期待があるかもしれないなという思いもありまして、これがこれからの要望ということになりますけれども、例えば、こういう個人クリエーターの方々に、実際この制度導入したときにどれぐらいリターンがあるんだろうねというのは、少しお見せしていかないと、過度な期待によって、逆に後々、大きな抵抗を生む可能性もないかなということも思うところがございますので、これは今後の要望ということで、しておきたいと思いますが、1点目の賛否のバランス感覚というところはちょっとお伺いしたいことです。
それから、先ほど福井先生おっしゃっていた貿易統計の話ですけれども、僕も一応経済屋なので、時々確認はしておりますけれども、確かに、著作権とかデジタル赤字とかかなり大きな課題にはなっているところで、特にコンピューター系の特許と著作権でいろいろ持っていかれているというのは実際だと思いますが、たしか、非常に狭い領域でいうと、映像という領域に限定してしまえば、日本は黒字を維持できていたと思いました。
以上でございます。
【太田主査】ありがとうございます。
パブコメの取りまとめについて、事務局のほうでございましたらお願いいたします。
【依田著作権課課長補佐】事務局でございます。御質問いただきまして、ありがとうございます。
こちらのパブコメのまとめ方でございますが、基本的にいただいている御意見を、そのまま記載をさせていただいてございます。
同趣旨の意見については、少しまとめているところはございまして、例えば1ページ目の1つ目の御意見のところを御覧いただくと、下のほうに「同趣旨で個人から複数」とこういう形で書かせていただいているものについては、各御意見の掲載を省略させていただいているところですが、そういう形で御覧いただくと御理解いただけますように、パブリックコメントの結果がまさにこの資料の記載とおりの意見分布になったということでございます。特に何か、ここに書いていないもので、掲載していないものがあるわけでなく、「同趣旨で個人から複数」と書いてないものについては、省略など特にそういったことはしていないということです。あと、26ページを御覧いただくと、最後に、本意見募集の趣旨とは関係のない意見が5件あったということを書かせていただいてございまして、この5件については、大変恐縮ですが、記載をさせていただかなかったというところでございます。
以上でございます。
【太田主査】よろしいでしょうか。
どうもありがとうございます。
ほかに、御意見等ございますでしょうか。
坂井委員、どうぞ。
【坂井委員】エンターテイメント表現の自由の会の坂井です。
事務局の方、取りまとめありがとうございます。
まず、この今回の報告書(案)については、賛成をいたします。
その上でまだいろいろな課題が残っていると思っていて、そのコレクティブの徴収とか分配、透明性も含めてですけども、その方法、それで赤字になってしまっては結局意味がないですし、一番やっぱり難しいなと思っているのは、利用者の理解というものが非常に大事なのかなと思っています。残念ながら今の段階では全く周知されているとは、当然、今の段階なので言えないですし、今後も、この理解をしてもらうというのはなかなか難しいんだろうなと思っています。
この点については、報告書にも書いてありますけれども、権利者側においては、各利用者の懸念や不安等に向き合い、適切な配慮を講じていくことが重要ですというようなことが書いてあるんですけれども、そのためには、音楽の権利者とかサービス提供事業者、こういった人たちに、音楽業界全体となって、例えば使用料とか対価の支払いみたいなところの構造の見直しであったりとか、それから、結果的に利用者の負担を下げるような方策ということを検討していくことが、やっぱり大事なんじゃないかなと思っています。
ここについては、私何回も言っていますけれども、個人向けのストリーミング配信サービスの在り方であったりとか、音楽業界での、さっきもちょっと触れましたけれども、権利に対する分配の考え方、透明性も含めてやっていくことが必要なんじゃないかというふうに、最後、意見として申し上げたいと思います。
ありがとうございます。
【太田主査】ありがとうございます。
ほかに、御意見ございますでしょうか。
ありがとうございます。
以上で、報告書の案については、修正を要する点についての御指摘はないようでございますので、このまま本小委員会としての報告書として取りまとめさせていただきたいと存じます。
よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【太田主査】本報告書につきましては、今後、著作権分科会における報告書の形で、さらに審議をいただいた上で、著作権分科会として取りまとめていただく予定です。著作権分科会での今期の本小委員会の審議経過の報告は、この報告書の報告をもって行いたいと思います。
それでは、議事2の放送条約等の検討に関するワーキングチームの報告についてに参ります。
本ワーキングチーム座長であられる渕委員から御報告いただきます。
よろしくお願いいたします。
【渕委員】ありがとうございます。
放送条約ワーキングチームを代表いたしまして、私から御報告を申し上げます。
世界知的所有権機関(WIPO)の著作権等常設委員会(SCCR)で検討中の放送機関の権利の保護に関する新たなルールづくり等への対応に関しまして、ワーキングチームでの検討状況を御報告いたします。
資料3の2ポツを御覧ください。
1月27日にワーキングチームを開催いたしまして、放送条約の最新の条約草案について議論をいたしました。ワーキングチームのチーム員は、資料3の2ページ目に記載しておりますので、適宜御参照ください。
今回のワーキングチームでは、放送の現場に携わるチーム員から、放送のインターネット上における海賊版被害の実態と条約への期待について説明がありました。当該説明も踏まえまして、本条約が海賊版被害への有力な打開策となるよう、今後のWIPOにおける議論で、我が国として留意すべき事項等の検討を行いました。
今後の方針といたしましては、WIPOでの議論の進展に応じた我が国の対応の在り方について、必要に応じて検討を行う予定でございます。
以上でございます。
【太田主査】ありがとうございました。
ただいまの御報告につきまして、御意見、御質問等がございましたら挙手をお願いいたします。オンラインの委員の方々は、挙手ボタンによってお知らせください。
ありがとうございます。特にございませんようです。
では次に、進ませていただきたいと思います。
よろしいでしょうか。
それでは、今期最後の政策小委員会となりますので、委員の皆様方から、一言ずつ頂戴できればと思います。
まず、麻生委員。オンラインの麻生委員、お願いいたします。
【麻生委員】麻生でございます。
本年度は法制度に関するワーキングチームと政策小委員会の委員として関わらせていただきました。
法制度に関するワーキングチームにおいて、レコード演奏・伝達権の法制度的な問題を検討した上で、政策小委員会でその導入の実務的課題なども含めて、多方面から検討を重ねて、最終的にこうした報告書(案)に至ったことは大変喜ばしいことではないかと思います。
クリエーターへの適切な対価還元策については、一律な対価還元方策というのは難しいと思いますので、このように、できることから、今後も進めていくのがよいのではないかなと思いました。
以上です。ありがとうございました。
【太田主査】ありがとうございます。
続きまして、生貝委員、お願いいたします。
【生貝委員】冒頭遅れまして、失礼いたしました。
このたびは、こうした重要な審議に関わらせていただき、ありがとうございます。
報告書の内容につきましては、まさにこれから、実際の施行までの期間、しっかりと官民でフォローアップをしながら、順調な実現というところに近づけていただけると良いのかなと思っております。
それで少し別のイシューになりますけれども、私自身、今、AI法との関わりで、今、様々なAIの推進と、そして安全な利活用に関わる議論に関わらせていただいておりますところ、このAIと著作権という問題は、少なくとも、今年のここでの大きな議題という形では取り上げられなかった。そして、それはやはり、今、知財本部含めて、様々なフォーラムで活発な議論が引き続きなされているところでございますけれども、やはり世の中、非常に様々な技術、そして、ハードローあるいは直接的なソフトローを含む規範の問題でなくとも、例えば、オプトアウトに関わるプロトコルの新たな開発でありますとか、ビジネスプレーヤー同士のネゴシエーションといったような、非常に様々大きな動きというものが続いている中で、そういったある種の継続的な情報収集と分析と、そして中長期的な制度の在り方といったようなところの関わりでは、こうした文化審議会の役割というのもあり得るところかなと思いますので、ぜひそういった視点というのも、また今後、議論や情報収集というものも続けていけると良いのかなと思っているところでございます。
どうも、本年度はありがとうございました。
【太田主査】ありがとうございました。
続きまして、オンラインの伊東委員、お願いいたします。
【伊東委員】本年度も政策小委員会に関わらせていただき、ありがとうございました。 今回、レコード演奏・伝達権、あるいはデジタル教科書の問題ということで、日本のコンテンツがやはり、世界と向き合う、デジタルと向き合うという、非常に変動が大きい状況になりました。そこで法律の果たす役割が非常に大きいということを実感させていただきました。
一方、日本のコンテンツの輸出額約20兆円を目指すにあたり今回あまり議論としては触れられなかった海賊版の問題等々、まだまだ非常に大きな問題を抱えておりますので、そういった問題の解決の一助となるような、そういう政策・法律がこの場から生まれていくことを期待しております。
【太田主査】ありがとうございます。
内山委員、お願いいたします。
【内山委員】先ほどもちょっと御意見申し上げましたけれども、今の日本の国はどうやって外国からお金を稼ぐかということが一つ大きな課題になっていて、そういう意味で、先ほど福井先生が問題提起されたように、こういった制度が、どうそれに対して貢献していくかということを視野に入れなきゃいけないという観点は高まっているかなと思います。
そういう意味では、今期取り上げた伝達権の問題は多分寄与するだろうなと思いますので、引き続き、現実味のある制度設計は続けられればなと思うところでございます。
以上でございます。
【太田主査】ありがとうございます。
続きまして、オンラインの正親町委員、お願いいたします。
【正親町委員】経団連の正親町です。
今期はレコード演奏・伝達権はじめ、クリエーターへの適切な対価還元に向けた議論が進んだと認識しております。また、海賊版についても、最新の被害額が明らかになったところですが、文化庁をはじめ、対応策を充実していただいていることに感謝しております。
官民連携して取り組むべき課題、中長期で取り組むべき課題であると考えておりますので、引き続き、政府ならではの支援に期待をしております。
以上でございます。
【太田主査】ありがとうございます。
続きまして、榧野委員、お願いいたします。
【榧野委員】芸団協の榧野でございます。
レコード演奏・伝達権につきましては、コロナ禍で受けた影響からまだ十分に立ち直れていない中、生成AIの台頭など、新たな課題にも直面している実演家にとっては、今回、クリエーターへの新たな対価の還元をするという方向が示されたことを、非常に喜ばしく思っております。
この報告書の取りまとめに当たった委員の方々、文化庁の方々に、改めてお礼を申し上げます。
また、先ほどの意見書にもございましたとおり、クールジャパン戦略など、コンテンツ産業を基幹産業として拡大を図る政府の方針がありますが、その担い手である実演家はじめクリエーターが、今後も創造サイクルを豊かにしていくための方策を、この委員会でも御検討いただければと思っております。
以上でございます。
【太田主査】ありがとうございます。
続きまして、唐津委員、お願いいたします。
【唐津委員】唐津です。
本年度は法制度に関するワーキングチームとこちらの委員会で活動させていただきました。その中で個人的に一番印象に残っているのは、この委員会で様々な団体のヒアリングをしたことです。
先ほど内山委員からもコメントがあったんですけど、私としてもそのヒアリングのときの印象としては、もう少し、このレコード演奏・伝達権にネガティブなコメントがパブリックコメントからも出てくるのかなという印象を持っておりましたので、少し意外な感じがしたというのも正直なところです。
ただ、恐らく、ここにいらっしゃった団体の皆様も、総論としては、この権利の創設には賛成であるけれども、やはり徴収と分配、特に徴収される金額について懸念をしているという、そういうのがこのパブリックコメントにも反映されているのかなと思っております。
そのヒアリングの中で印象に残っているのは、やはり、特に中小、ごく小規模の事業者の方は、依然として経済的に苦しい状況にあるというようなことが印象に残っております。
そこの、例えば飲食店であったりというところの苦境というものは、この委員会の射程範囲ではないと思うんですけれども、ただ全体として、この日本の国の中で、経済的に皆さんが、よりよい状況になるためにはどうしたらいいのかという視点も、この委員会の中でもやはり持ち続けなくてはいけないのかなと思っております。
それから事前に、今後、著作権の関係で何か取り上げたりというか、興味のあることというのも話してほしいというお話がありましたので、全く異なるお話になってしまうんですけれども、現時点で、このレコード演奏・伝達権と別に興味を持っていることとしては、個人的には、放送と公衆送信という問題がございます。
非常に卑近な話で申し訳ないですけれども、これからWBCが始まるということで、今盛り上がっているんですが、もうその直前になってやはり出てきたのが、今まではテレビで見られたものを、今回はNetflixさんの独占配信であると。その話はしばらく前から出ていたんですけれども、テレビ放送ではなく、Netflixさん、今はテレビで同じように見られますけれども、そこの大きな違いとして、パブリックビューイングが勝手にできないと。それから、飲食店などで、みんなで見て盛り上がるというそういう使い方もできない。できないというか、その許諾を得なくてはできないというようなことが話題に出ております。これが、こういう差が実際に出てくるんだなというのは改めて感じたわけですけれども、この差が一体どういう意味を持つのかというのを考えたときに、実は、結構深刻なのではないかなと思いました。
先日までしていた冬季オリンピック、私も、北京のときから特にりくりゅうのファンだったので、早朝に起きて、ライブで見ていたんですけれども、オリンピックで活躍した若い選手たちの言葉でよくあったのが、誰々選手に憧れてこの競技を始めました、あるいは、誰々さんに憧れてオリンピックを目指しました、というコメントが非常に多くありました。そういう意味では、スポーツを身近に見る機会というものがあるというのは、非常に社会にとって重要な要素ではないかと感じております。
アメリカなどではスポーツはお金を払って見るのが常識だというか、それがもうみんな、そういうものだと思っているという話もあったんですけれども、日本においては、やはり、目にする、別にお金を払って入った人だけではなくて、何気なくテレビで目にする機会があるということが、依然として重要なのではないかと思っておりまして、今回のWBCをきっかけに、今後Netflixさんのような形で、テレビ局ではない、公衆送信のほうで独占配信ということが増えてくると思うんですけれども、それと従来の放送の取扱いの差というものを縮める必要はないのかというようなことを、今後、個人的には考えていきたいと思っております。
以上です。
【太田主査】ありがとうございます。
続きまして、楠本委員、お願いいたします。
【楠本委員】レコード協会の楠本です。
先ほどの繰り返しになりますが、レコード演奏・伝達権の御議論を約2か年、こちらの小委員会のほうでやっていただき、本当にありがとうございました。
私はレコード協会入って18年程になりますが、入社以来ずっと国際会議に行きますと、もうこればっかり、法律がないことをずっと指摘されてまいりました。
一方で、アジアに目を向けますと、日本は徴収ですとか分配の精度、それから仕組みの構築といったところでは、アジア各国を牽引している模範となっております。その一方で、この演奏権が無いということについては、そのアジアの中で取り残され、言いづらいですが、まさか隣国からそれを指摘されることになろうとは夢にも思いませんでした。、ここで、日本もいよいよ、国際的に同じ土俵に上がれることに関して、大変嬉しく思っております。
決して、どちらが先進、どちらが途上、どちらが後進なんてことは申し上げませんが、演奏権の法制化を目指した活動を長年やっていたにも関わらず、やってないじゃないかって言われることは本当に苦しいです。特に国際的な場でそれを言われるのは、何だろう、言い返したくても何も言い返せなかったことが、今回、こちらの皆さんのおかげで、どうにか、法制化へ一歩踏み出しているといったところに関しては、世界各国に対して、どうだといったところを今後言っていきたいと思います。
ありがとうございました。
【太田主査】ありがとうございます。
続きまして、河野智子委員、お願いいたします。
【河野(智)委員】ありがとうございます。
今期はレコード演奏・伝達権の導入について、ヒアリング等を通じて、様々な関係者の御意見を伺いながら、審議を重ねて、一定の結論を得るというところまでまいりました。
効率よく、有意義な議論ができるように、御準備をいただきました事務局の方に、まずは感謝を申し上げたいと思います。
実際の制度の運用開始に向けては、引き続き、様々な課題をクリアしていく必要があるということですけれども、パブコメで貴重な御意見たくさんいただきましたので、それらを踏まえながら、今後、関係者間で十分な協議と対応準備が行われることを期待いたします。
また、本改正がなされた暁には、本制度の今後にも、十分に注意をしてまいりたいと思っております。
今期、大きな課題を一つクリアしましたけれども、昨今の技術の進歩と、その周辺で起こる著作物の利用環境の変化には、目をみはるものがあると思います。そのような変化をしっかりと捉えて、機会がありましたら、必要な施策の検討に尽力できればと思っております。
本年度はどうもありがとうございました。
【太田主査】ありがとうございました。
続きまして、オンラインの河野康子委員、お願いいたします。
【河野(康)委員】日本消費者協会の河野でございます。
技術の進歩による社会環境の変化を受けて、レコード演奏・伝達権の創設が議題として上程され、方向性がまとまったことは、本当に大きな前進だと思っています。
こうした権利を国の制度として確立することで、音楽を世に届ける、バリューチェーンに関わる全てのステークホルダーの皆さんに、適切な利益が得られる体制を構築し、ひいては、音楽を通して得られる心の豊かさや、文化芸術の果たしている役割に対する国民的な理解を醸成する一助になってほしいと思っています。
他方、日本においては、個人の権利に対する意識や感度が、総じてあまり高くないのではと思っています。
先日、ビジネスと人権に関する我が国の行動計画が改定され、次の5年に向けて取組の方針が公表されましたが、著作権の分野においても、そこで働く皆様の正当な権利が保障されるためには、労働が発生するところには対価が求められるということへの、社会全体の理解が必須だと思っています。
著作権の分野に労働という言葉を入れていいのかどうかというところは、異論があると思いますけれども、文化庁様はじめ、関係団体の皆様においては、社会全体に向けての広報、啓発にぜひ力を入れていただき、報告書に書き加えられた徴収や分配における透明性の確保など、懸念点についても、ぜひ、納得感のある解決を導いていただければと思っています。
今後に向けてですけれども、やはり、多くの委員の方が口にされているとおり、AIテクノロジーと著作権に関して、今後、真剣な議論が求められるのではないかと考えております。
1年間どうもありがとうございました。
【太田主査】ありがとうございます。
続きまして、オンラインの坂井委員、お願いいたします。
【坂井委員】坂井です。
政策小委員会の方、今年度は本当にありがとうございました。
著作権分科会ということで、著作権者の権利保護、それから、公正な利用のバランスということでずっとやってきていると思うんですけれども、今後は、権利者保護の側面だけではなくて、消費者の利用という側面でも議論が進むべきかなと思っています。
消費者というか分からないんですけれど、例えばUGCなんかについても、今も御指摘ありましたように、生成AIが、二、三年前の生成AIとは全然違うレベルで変わってきていると思います。先ほどの放送と配信の話も、もしかしたらそれに近いような話なのかもしれません。そういったところを、ぜひ今後、議論できるような場があるとうれしいなと思っています。
それからもう1点、この委員会のこの場所で言うことじゃないかもしれないですけれども、著作権課さんについては、Xなどの発信で頑張ってくれています。ただ、これは私の意見ですけれども、どうしても文化庁のXというのでやっていて、お寺とか伝統芸能とか、そういったものに興味がある人という人たちがよく見ているようなアカウントな気がしていて、どちらかというと、クリエーターさんというのは、そういうところとは違うような観点で情報を探している人が多いのかなと思っていて、ぜひとも著作権課さん独自の取組、発信の取組みたいなものがあると、さっきあったこのレコード演奏・伝達権の話も、じゃないですけれども、利用者とか、それからクリエーターとか、そういったようなところに情報が届くんじゃないかなと思っています。
これは、特に福井先生なんかよく私見かけるんですけれども、私も著作権課の制度、こういういい制度があるんだよというのをX上で紹介すると、文化庁のポストよりも広く拡散されるというか、多くの人に見られるような、そういうことになるので、そういうところをぜひ頑張っていってほしいなというのと、私もぜひ協力できるところがあればやっていきたいなと思っております。
今年度は、どうもありがとうございました。
【太田主査】ありがとうございます。
続きまして、オンラインの島並委員、お願いいたします。
【島並委員】島並でございます。
新たな権利の創設、付与という、我が国の著作権法制度の歴史を振り返ってみますと、実はまれに見る、著作権実務と理論の両面にとって重要な作業に関与させていただくことができたことに、改めて感謝申し上げます。
国際的な公平性の確保と産業政策の観点が、今次の立法を支える主な根拠である以上、今後も各国の動向や国際収支を引き続き検証していくことは、先ほど福井委員ほかの皆様からも御発言があったとおり、必要であると思います。
もっとも、音楽という文化的な財の流通、ひいては価値の向上に貢献されている実演家、レコード製作者の皆様に、その貢献への対価が還流し、職業としての存立基盤が一層整備されたことは、経済的な利益や産業政策を超えた、自然権的な人格保護の意味をも持ち得るものとして、私自身は肯定的に捉えております。
もちろん、今後の新制度告知と、徴収と分配の透明性、効率性の確保は、新制度に対する社会的な賛同と支持、ひいてはスムーズな運用にとっても極めて重要ですので、私自身も引き続き微力ながら貢献できればと存じます。
本年度、ありがとうございました。
【太田主査】ありがとうございます。
続きまして、オンラインの水津委員、お願いいたします。
【水津委員】今期は、法制度に関するワーキングチームと政策小委員会に参加させていただきました。
レコード演奏・伝達権について、関係者の意見等を丁寧に伺い、その意見等を踏まえて方向性を示すことができたことは、一市民としてもよかったことであると思います。取りまとめをしていただき、感謝申し上げます。
複数の委員から指摘されていますが、運用上の懸念等が示されていましたので、報告書にあるとおり、適切に対応されることを期待しております。
【太田主査】ありがとうございます。
福井委員が間もなく中座せざるを得ないということですので、少し順番を入れ替えてしまいますけれども、福井委員、お願いいたします。
【福井委員】この後ちょっと、別の会議がございまして、中座をいたしますが、今期も大変ありがとうございました。
私はもう先ほど昔話も含めてたっぷりしゃべりましたので、申し上げることもございませんが、新たな多くの課題に、著作権という制度も直面をしております。これは、一つの省庁が担当する一つの制度だけで解決できるという場面は、ますます少なくなっているばかりではなくて、法制度だけで解決できるという場面も、もう少ないというか、そういう時代ではないなと思います。
しばしば指摘されることですが、ビジネスモデルあるいはアーキテクチャ、そうしたものと、こうした法制度や、あるいは、現場での振る舞いといったカルチャー、これらを総動員することで、社会の最適解を目指していくということがますます必要な時代だなと思います。
その中でも、やっぱり最重要なファクターとして著作権制度というものは、今後も、時には喫緊の対応を求め続けられる、そういう分野であろうと思います。今後も、私も微力を尽くせればと思いますし、皆さんとともに議論を続けられれば幸いに思います。
以上です。
【太田主査】ありがとうございます。
次に、オンラインの菅委員、お願いいたします。
【菅委員】ありがとうございます。
このように猫が乱入する環境で大変申し訳ございません。締め出すと余計に鳴くので、こんな不真面目な態度で申し訳なかったと思っております。
私は、法律はほとんど分からないので、素人の意見としての重要性を担えていたらなと考えて、なるべくおじけずに、思ったままを言わせていただいた1年でした。分からないなりに、例えばお役所言葉だからという意見が先ほどのパブコメにもありましたけども、いかに伝えるかという部分では、私もお役に立てるかと思うので、何かあればおっしゃっていただきたい、それぐらいしかできないな、みたいなことは思っております。
それと、やはりZ世代前後の方々が、クリエイトも今、中心となっておりつつありますし、そういう若い世代の動向は一応つかんでいるつもりではありますので、その若い世代に向けての発信、または取組ということを、私は言ってきたつもりです。
その結果というわけでは、私のせいではないんですけども、大変すばらしい著作権に対する動画を文化庁さんがつくっていただきました。膨大な数の漫画、アニメをコンテンツとして切り貼りして、最後に物すごい数のマルC許諾が出るという、大変衝撃的ないい選定をしていただきました。ネットを見ると、いろいろ、観点を取り違えた意見もありますが、私はあの方向が大賛成です。もう本当はこれぐらい大変だよということが、若い人たちにも伝わったことと思います。ぜひ、これからも、ああいう若い世代に向けての取組というのも忘れないでいただきたいと思います。
せっかくのチャンスということで、先ほどからおっしゃっているパブコメの比率について、エビデンスはないですよ、私の肌感覚ですけども、今、クリエイトの中心の方々というのは、ピアツーピアなり、ネットにある動画、コンテンツは、落ちていると言って、自由に使っていいものだというところを踏んできた方たちが、今、クリエイトの中心になっておられます。ところが、YouTubeがいろいろな方に分配して大金持ちが出てくるとか、あと、生成AIでもここから先のトークンは有料だよとか、これって今までただだったけども本当はお金として払わなきゃいけないんだというのが広まったのが、私の感覚ではこの半年だったような気がします。無料だと思っていたものが、実は対価があったというのに気がついたのは、この半年が大きい変化だったように肌感覚で感じておりますので、それがパブコメの比率の変化になったのではないかと思っています。
ただ反対に、YouTubeなんかが、包括として、JASRACさんなり、どこなりに払っている。そうすると、中でする人は、勝手に使っていいんだというふうに誤解をしがちである。契約部分がブラックボックスに入ってしまって、何か知らないけどYouTubeの中だったらどれを使っても大丈夫だよ、きっとお金がいっているから、みたいな変な安心感につながらないか、誤解を生まないかということも、これから先の課題ではないかと思っています。
本当に、勉強しつつ、いろいろなことを申し上げました。また、機会がありましたらお役に立ちたいと思っております。
本当にありがとうございました。
【太田主査】ありがとうございます。
続きまして、オンラインの田村委員、お願いいたします。
【田村委員】先ほどの唐津委員の話は、38条3項の著作権制限に係ることですが、今回の報告書(案)には、14ページに準備的複製について、演奏の前提となる複製のところで、もし演奏ができなくなってしまうのであれば、報酬請求権を止めた意味がないので、検討していくということが書いてあります。
かつて2012年改正に向けての作業のときに、例えば38条の1項の非営利演奏を可能にするための準備的複製などを制限する規定を設けようという話に対して、様々な御意見があった中で、いや、規定を設けなくても、条文の38条の勿論解釈でいけるだろうということで、結局は見送ったという経緯があります。
今回についても、それは制限規定でしたけれども、差止請求権ではなく、報酬請求権を止めている趣旨に鑑みての、勿論解釈というのもあり得るわけです。だから、今後検討するということですので、その検討の際に、不必要に規定の趣旨が妨げられるような、制限的な解釈なり立法が取られないことを望んでおります。
【太田主査】ありがとうございます。
続きまして、仁平委員、お願いいたします。
【仁平委員】日本ネットクリエーター協会の仁平です。
今回、本当に皆様方、いつも私感じているのですが、そうそうたる知識人の方に交じって、私のような個人クリエーターを代表するような人間が出てくるというところで、いつも申し訳ない気持ちと感謝の気持ちでいっぱいです。
思えば、個人クリエーターの管理をやらせていただいたのが、ニコニコ動画スタートと同じなので、2006年です。もう20年も経ちました。
最初は、「エアーマンが倒せない」とか「みくみくにしてあげる」というような楽曲を、ゲーム会社と交渉したり、「みくみく」に関してはJASRACに信託をさせていただいたのですが、その頃は、いろいろあって、こんなとんでもない楽曲を持ってくるなんてどうかしているんじゃないかというふうにJASRACの方からもお叱りをいただいたことも、実はあったりして、そういう私が、いわゆる個人クリエーターの楽曲が、こういったところで、先生とちゃんとお話ができるように、発言の機会をいただいたということは、とてもうれしい限りです。
その中で、今回のお話の中でも、透明性という言葉がいっぱい出てきました。我々の個人クリエーターの楽曲の管理に関して、本当に皆様方がいろいろと注目をしていただいて、御配慮をいただいて、その中でいろいろチャンスをいただいている、これはもう事実です。
ただ、まだまだ、我々が思うところ、よく私が言う言葉ですけども、桑田佳祐さんや矢沢永吉さんと比べて、我々のクリエーターさんはどこが違うのかというふうに話を見たときに、やっぱり原盤の部分の管理の部分であるとか、中には楽曲の著作権の部分であるとか、実演家の権利であるとか、まだまだ、桑田佳祐さんや矢沢永吉さんには負けているところがたくさんあるんじゃないかなと思っています。
ただ、いろいろとチャンスをいただいているのも事実です。なので、また、もし来年以降も機会がありましたら、個人クリエーターの現状をお話させていただくと同時に、逆に、こういった会議の内容を個人クリエーターさんの方にも知っていただくという流れもしていきたいと思いますので、ぜひ、来年以降、もし機会がありましたらよろしくお願いします。
ちなみに明日、長谷課長様に出ていただくニコニコ動画で、実は生放送をさせていただいて、今回のこういったことも含めて、あとは、今、文化庁様でやられている個人クリエーターの著作物管理のデータベース、この間ローンチしました、そういった部分のお話だとかも、広くさせていただこうと思っています。
私が主催するような生放送なのであまり人は集まらないですが、それでも、数千人規模の人間は見ていただいています。微々たるもので、テレビなんかと比べれば全然微々たるものですけども、そういった活動を今後もさせていただきたいと思いますので、引き続き、よろしくお願いいたします。
【太田主査】よろしくお願いいたします。
続きまして、渕委員、お願いいたします。
【渕委員】ありがとうございます。
今年度は、こちらの小委員会と、そして、放送条約ワーキングチームでお世話になりました。
既に多くの委員の皆様がおっしゃっているとおり、今期の委員会では、やはりレコード演奏・伝達権について多くの関係者の皆様からのヒアリングも含めまして、充実した議論ができたという感想を持っております。こうした議論に関与させていただいたことは、一研究者として大変幸せなことであると感じております。
これらの議論を整理し、そして、報告書の形で取りまとめてくださった文化庁の皆様に、お礼を申し上げます。
今後、この権利を実現、そして運用するに当たりまして、さらなる検討が加えられると思いますが、権利者、利用者双方に配慮した制度がつくられることを願っております。
そして、最初の福井委員の御発言にもありましたとおり、今後の制度の行方を、今期の委員として見守っていく必要があると思いますし、研究者としては、必要があれば批判を加えるということも考えていかねばと思っております。
ありがとうございました。
【太田主査】ありがとうございます。
続きまして、オンラインの𠮷田委員、お願いいたします。
【𠮷田委員】𠮷田でございます。
今年度は政策小委員会と、法制度ワーキングに参加させていただきました。
この度のヒアリング、ならびにパブリックコメントを拝見する中で、人々の思いが紡がれ、社会を動かす力となっていくことを実感しました。研究者として、このような場面に立ち会えたことを深く感謝しております。
また、こういったレコード演奏・伝達権の導入が、今後、音楽を届ける人のための権利として、新たな一歩になっていくことと思いますし、さらに、国際的な標準といった観点でも、日本のコンテンツが国際競争力向上につながることを期待しております。
そして、音楽クリエーターや権利者団体が、長年悲願のように取り組まれた内容を含め、今後私たちが課題として何を取り組むべきか考えてみたのですが、デジタルの時代の中で、公平な利益分配に向け、従来のアナログ的に膨大な利用の楽曲を数える手法に代わり、徴収・分配のシステムについて、効率化、そして透明性を実現できる取組というものを考えることが必要なのではないかと考えております。
これらの取組が、今後、益々議論を重ねることで、よりいいガバナンス体制につながっていくと考えられ、また、教育をする場面に携わる者としては、若い世代に対しての普及を進めるとともに、今回の取り組みについて、積極的な啓発活動に取り組んでいきたいと考えております。
どうもありがとうございました。
【太田主査】ありがとうございます。
では、早稲田委員、お願いいたします。
【早稲田主査代理】ありがとうございます。
本年度はこの政策小委員会と、それから、法制度ワーキングの、そちらのほうは座長を務めさせていただきました。
法律につきましては、法制度WGにおいてはほとんど異論がなかった、案として出されたもので、法律的にはこういう徴収の仕方が一番いいのではないかというところで、ほぼ委員の意見は一致しましたが、やはり、こちらの政策小委員会でずっと議論させていただいたように、どうやって徴収をしていくか。先ほど楠本委員、それから榧野委員からも御発言があったように、今後、法律が成立してからの3年間の間に、各利用団体といろいろと協議を重ねていただいて、いかにコストがかからず、かつ透明性のある徴収をしていっていただければと思います。
その話合いの中では、文化庁さんも入っていただくようなことももしかしたらあるかもしれませんので、今後とも、その辺については見守っていただければと思っております。
政策小委員会の長年の議論の中で、クリエーターの対価還元というような非常に難しい命題がございますけれども、それにつきましては、一つ前進したということで、今年度は非常に成果が上がったものではないかなと思っております。
今後につきましては、これも各委員のほうの御発言があったように、非常に難しい、デジタル化が非常に進んでおりまして、著作権法の改正ってもうほとんど新しい技術とともに改正になったというようなところもあるんですけれども、先ほど委員の発言にもありましたように、今の現実は、もう著作権制度だけでは対応できないこともたくさんありますので、それも、いろいろな各分野を含めて、議論して、協議して進めていければと思っております。
以上でございます。
【太田主査】ありがとうございます。
委員の皆様、ありがとうございました。
最後に、僭越ながら私からも一言、御挨拶を申し上げたいと思います。
私は議長として、議事を取り仕切るというのは小学生の頃以来、最も苦手とするところでございまして、皆様にもいろいろと御迷惑や、あるいはフラストレーションを感じさせてしまったのではないかと、この場を借りておわび申し上げます。
私の個人的なことを言いますと、法社会学という学問が私の専門でして、法社会学は何をするかというと、面接をしたり、話を聞いて歩くという学問ですので、この会議でヒアリングを、毎回複数の団体に実施できたというのは、非常に私の学問にとっても、大変参考になるとともに、うれしいことでございます。
私は、先ほど、ちらっと触れましたけど、エビデンス・ベースト・ポリシー・メーキングというのを法律学の分野に移して、エビデンス・ベースト・ローということを提唱しております。で、その主要な手法が法社会学の実証的研究です。従って、本会議でも非常にこういう地に足のついた検討をして、立法政策を打ち出すということのは、私としても実践できてうれしいところでございます。
また、AIは私の専門的研究分野でして、もう40年ぐらい前から、まだ法律エキスパートシステムと言って、論理推論プログラムでやっていた頃から研究しておりました。今回の報告書に取りまとめるテーマとは違いますが、今後、生成AIは、まさにゲームチェンジャーでして、世の中がどうなるか分からないような時代になっておりますので、著作権等の知的財産権もいろいろと検討が必要となりそうで、今後も研さんしていきたいと思います。
報告書につきましては、事務局の方々の御努力によりまして、表明された様々な懸念についても、用意周到な手当のついた立派な報告書を取りまとめていただいたことも、この場を借りて感謝いたします。ありがとうございます。
この法律が制定されるのを期待しているとともに、実はそこからが、マラソンのスタート地点なのかもしれないということで、今後とも皆様方の御協力をお願いすることになるかとも思いますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
最後に、守山文化庁文化戦略官から、一言御挨拶をいただければと思います。よろしくお願いします。
【守山文化戦略官】文化庁の文化戦略官の守山でございます。
今期の本小委員会終わりに際して、一言お礼を申し上げたいと存じております。
今期の本小委員会におきましては、計5回にわたりまして、レコード演奏・伝達権の導入や今後のデジタル教科書の在り方を踏まえた著作権制度について、精力的に御審議を頂戴いたしました。
現在、日本政府におきましては、日本成長戦略本部におきまして、コンテンツも含めた17の戦略分野が設定されております。コンテンツはこのように成長分野として期待されているところであります。
こうした中、時宜にかなう形で、著作権に係る重要施策の御審議をお進めいただきました。また、審議に当たっては、先ほど来、お話ございますけれども、この音楽の利用者団体や権利者団体からの御発表もいただき、幅広く、重要な御示唆をいただくことができました。
本委員の皆様をはじめ、関係者の皆様には、この場を借りて御礼申し上げます。
皆様方に丁寧に議論を進めていただいた結果、法改正の方向性を示す報告書をお取りまとめいただきました。今後、著作権分科会の審議を経て、最終的に取りまとめられましたら、それを踏まえ、速やかに必要な対応を図ってまいりたいと考えております。
委員の皆様方におかれましては、今期の本小委員会の充実した審議のために、多大な御尽力を賜りましたことに、改めて感謝を申し上げ、私からの挨拶とさせていただきます。
今後とも、どうぞ引き続き、御理解、御協力のほどよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました。
【太田主査】ありがとうございました。
それでは、以上をもちまして、文化審議会著作権分科会政策小委員会を終了とさせていただきます。本日は、どうも早朝からありがとうございました。
―― 了 ――
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