特別史跡キトラ古墳の保存・活用等に関する調査研究委員会 ワーキンググループ(第6回)検討事項のまとめ

○ 墳頂部の発掘調査について
(説明事項)
・ 盗掘坑の平面形態が確認できた。掘り下げは小前室の屋根がかかる部分しか下げない。
・ 東北部の方に新たな盗掘坑が確認できた。
(意見交換)
・ 石室の天井石の厚さデータがないため、ボーリングステッキなどで調査すべき。
・ 墓道の北辺と天井石の位置関係や墓道の埋め土、盛土の状況を把握するために、断面調査をすべき。
○ 赤外線撮影について
(説明事項)
・ 盗掘坑が開いた時点で、人が入る前に最初に赤外線撮影し、十二支像の獣頭人身像等を確認するものである。
(意見交換)
・ 写真撮影の際、外部へモニターで公開することについては、技術的に無理なくできるのであればよいが、無理してまでやるものではない。
・ 撮影の方向等を配慮し、できればフォトマップ作成についても検討すべき。
○ 覆屋の設計について
(前回からの追加説明事項)
・ 南側から見たときの建物の幅を抑えた。
・ ヒートブリッジ、振動、騒音等をクリアした設備とし、1階に機械室2階に諸室を設けた。
・ 将来解体しやすいように、大部分を鉄骨の構造とした。
・ 小前室、前室部分の上部に2m程度の盛土をする。
・ 工事費の都合上、保護覆屋棟整備を優先し、場合によっては、倉庫便所棟の仕様が落ちる。
(意見交換)
・ 小前室の壁近辺のドレインに、結露した水がたまると思うが、その処理は機械を運転してから検討すべき。
・ 今後、小前室の床面については、コンクリートに近い強度を保つような擬土を入れてはどうか。
・ 石室までの墓道の部分はまだ土が残っているため、その部分は覆屋をかけてから発掘することとなる。現在、床面は作れない状態であるため、最後に作らないと床面のレベルが決まらないのではないか。
・ 床面の養生の方法は、作業をしていきながら検討していくべきものである。
・ 小前室1と2のパーティーションは、工事中の段階で設置する必要はないのではないか。
・ 屋根からの雨水が墳丘側にも流れることが考えられるが、工事費との兼ね合いから、排水施設を設置せずに分散させて流すことも検討している。
・ 小前室の天井が結露して、水滴が落ちることが想定されるが、作業の妨げにならないような方法を検討すべき。
・ 盛土をして埋め直すときには、当然段差が生じ、そこが漏水の原因となることが多いので、配慮が必要である。
・ 上部はシートをしてから盛土をして固めていく手法を取っている。
※ 今回の議論で覆屋の設計については、ワーキング・グループの了解とする。
※ 本設計案は、委員会での御意見を踏まえたものになっているので、今後は、修正した設計案をワーキング・グループ委員及び本委員会委員へ送付して御確認いただくこととする。
○ 覆屋利用マニュアルについて
(意見交換)
・ 設備機械操作、部屋別利用、安全対策マニュアルのすべてを反映した上で、作業別の利用マニュアルができるものである。
・ 機械の定期点検のメンテナンスのマニュアルについても、設備機械操作のマニュアルに盛り込むべきである。
・ 何かあったときの緊急連絡体制についても、マニュアルの別冊として添付すべき。
※ ワーキング・グループにおいて、実質的な部分について、今後議論していくことで了承された。
○ 今後の進め方について
・ 次回のワーキング・グループについては、覆屋利用マニュアルや試運転等を中心に御議論いただきたい。その後は、現地を御覧いただいて、修復作業や発掘作業等について、委員会で御議論いただきたい。
※ 委員の意見を反映させるため、覆屋ができた段階で、委員会を開催すべきとのことで了承された。
○ その他
・ 村道の扱いについては、廃道にすることも含めて、村と協議をしているところ。
・ 石室内の湿度の環境を継続的に調査するためには、周辺の土の湿度の調査も必要である。そのためには、覆屋の中からだけではなく、周辺からも水の流れを継続的に調査することが必要である。
・ 一般の来客用に、建設状況のパネルを作成して、情報提供をするべき。

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