第174回(令和元年8月27日)宗教法人審議会議事録

  • ○ 日時令和元年8月27日(火)14:00〜
  • ○ 場所旧文部省庁舎「文化庁第2会議室」
  • ○ 議題
    1. 開会
    2. 議題
      1. (1)会長の選出について
      2. (2)宗教法人審議会規則の一部改定について
      3. (3)宗教法人審議会の所掌事務等について
      4. (4)最近の宗務行政について
      5. (5)その他
    3. 閉会
  • ○ 出席者
    【委員】
    新井委員石井委員網中委員飯島委員内田委員大橋委員北澤委員九條委員
    宍野委員田村委員戸松委員中尾委員原田委員廣瀬委員本多委員本部委員
    峰委員渡辺委員
    【文化庁】
    中岡次長杉浦審議官南宗務課長その他関係者

1.開会

○宗務課長

失礼いたします。定刻になりましたので,ただいまより第174回宗教法人審議会を開会いたします。

本日は御多忙の中,御出席を賜りまして誠にありがとうございます。本日は第34期,最初の宗教法人審議会でございますので,会長を選出していただくまでの間,私,宗務課長の南が便宜上,進行を務めさせていただきます。

初めに開会に当たりまして,中岡文化庁次長から挨拶を申し上げます。

○文化庁次長

ただいま紹介がございました,文化庁次長の中岡でございます。よろしくお願いします。委員の先生方におかれましては,第34期となります宗教法人審議会の委員に御就任賜りました。感謝を申し上げたいと思います。また,本日は大変お忙しい中ということでございますが,御出席ということで誠にありがとうございます。

文化庁は昨年,6月15日でございますけれども,創設50年の節目を迎えておりました。また,一昨年に改正が行われております文化芸術基本法等を受けまして,文化芸術に関します施策を総合的に推進する,単に文化庁だけではなくて,各省庁と様々な文化関連の政策をしておりますので,そういったものを事務調整をしていくという権限が付与されたわけでございます。

文化庁の組織自体は,これまで文化財保護委員会の流れをくみます文化財保護部と,昔の社会教育局にも文化局というのがございましたけれども,その文化局の流れをくむ部門が合体をいたしましたのが50年前ということでございます。その体制が縦割りであったので,横割りの組織にしたということでございます。

これも,京都移転という大きなプロジェクトが控えており,遅くとも令和3年度中には京都にある部分が行くということになっておりますが,そういう観点からも,やはり縦割りではなくて,横割りの柔軟な組織にするということがあったわけでございます。

さて,宗教でございますけれども,有史以来,社会,文化,言語等の違いにかかわりませず,世界共通で存在が認められて,私たちの生活に密接な関係を持ってございます。我が国におきましても,宗教は個々人の精神的な支柱といたしまして,また社会道徳や文化の源泉の1つといたしまして,様々な形で国民,社会に対します役割を果たしているものと考えております。テクノロジーの発達が我々の世界を日々刷新しているわけでございますけれども,その役割は変わらないものでございます。

宗教法人審議会は,宗教法人制度は,我が国の宗教団体が政教分離という基本原則の上に立って,自主的,自律的な活動をする安定した基盤を確保するという趣旨でございます。当審議会におきましては,宗務行政の実施に当たりまして,憲法に定めます信教の自由の保障を担保する観点から設置をされているということでございます。

宗教法人制度維持のために重要な役割を果たすものでございます。委員の先生方それぞれの御見識をいただき,貴重な御意見,御助言を賜りまして,宗教法人制度や宗務行政の適正かつ公正な運営実施をしてまいりたいと考えております。本日は,どうぞよろしくお願いいたします。

○宗務課長

続きまして,委員の皆様の紹介をさせていただきます。お手元に資料1,第34期宗教法人審議会委員名簿があろうかと思います。この名簿の順に沿って紹介をさせていただきます。

網中彰子委員です。新井誠委員です。飯島法道委員です。石井研士委員です。内田恭子委員です。大橋真由美委員です。北澤安紀委員です。九條道成委員です。宍野史生委員です。田村愛理委員です。戸松義晴委員です。中尾史峰委員です。原田一明委員です。廣瀬薫委員です。本多端子委員です。本部雅裕委員です。峰ひろみ委員です。渡辺雅子委員です。なお,庭野光代委員が第34期宗教法人審議会委員に就任されておりますが,本日は御欠席されています。

委員の皆様の紹介は以上でございます。

次に,文化庁からの出席者を紹介させていただきます。中岡文化庁次長でございます。

○文化庁次長

よろしくお願いします。

○宗務課長

杉浦文化庁審議官が出席予定でございますが,少し遅れて参る予定でございます。

郡宗教法人室長補佐でございます。

○宗教法人室長補佐

よろしくお願いいたします。

○宗務課長

改めまして,私,宗務課長の南でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

次に,本日の配付資料を確認させていただきます。お手元の議事次第の下の方に,本日の配付資料の一覧を掲載してございます。ここに記載しておりますとおり,本日,資料1から資料7まで配付をさせていただいております。また,関係資料をまとめました,こちらの分厚いグレーのファイルも机上に置かせていただいてございます。不足等がございましたら,事務局にお申し付けいただければと存じます。

続きまして,定足数の確認をいたします。資料2の2ページをご覧いただきたいと思います。宗教法人審議会規則第5条によりまして,総委員の5分の3以上の出席がなければ議事を開き,議決をすることができないということとされておりますけれども,本日は19名の総委員中,18名の委員に御出席をいただいておりますので,定足数を充足していることを確認させていただきたいと思います。

2.議事

議題 (1) 会長の選出について

○宗務課長

それでは,議事に移ります。初めに議題1でございますが,宗教法人審議会会長の選出を行いたいと思います。宗教法人法第74条第2項に,会長は委員が互選した者について文部科学大臣が任命するとありますので,互選をお願いしたいと思います。互選に当たり,これまでの例から申し上げますと,学識経験者の委員の中から推薦で選出されております。どなたか御推薦いただければと存じます。

平成23年から当審議会の委員としての御経験をお持ちであり,平成25年から3期,会長をお務めになられました,中央大学法学部教授の新井誠先生を御推薦したいと思います。

○宗務課長

ただいま,新井委員に会長をお願いしてはとの御推薦いただきました。いかがでございましょう,御異議ございませんでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

○宗務課長

ありがとうございます。それでは,新井委員が会長として選出されましたので,今後の議事進行につきましては,新井会長にお願い申し上げます。

新井会長には席を御移動いただければと存じます。よろしくお願いいたします。

○新井会長

ただいま会長に御推挙いただきました,新井でございます。会長の責務を全うできますよう努めますので,どうぞ皆様方の御協力方,引き続きよろしくお願い申し上げます。

改めて申すまでもなく,答審議会は文部科学大臣の諮問機関として宗務行政の適正を期するために設けられたものでございます。高齢社会を迎えて,宗教の役割も一層重要になってきたのではないかと考えております。職責のいかんなき遂行を期したいと存じますので,皆様の御協力をどうぞよろしくお願いします。よろしくお願いいたします。

宗教法人審議会規則第4条第2項の規定に,会長に事故があるときは,あらかじめその指名する委員がその職務を代理するとありますので,私が会長代理を指名させていただきたいと思いますが,よろしいでしょうか。

私といたしましては,今期は当審議会の委員の経験も長く,宗教法人に関する豊富な知見をお持ちの石井研士委員にお願いしたいと考えております。皆さん,御承認いただけますでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

○新井会長

ありがとうございます。それでは,会長代理につきましては,石井委員にお願いさせていただくことといたします。

それでは,議題の1については以上とさせていただきます。

議題 (2) 宗教法人審議会規則の一部改定について

○新井会長

議題2に移りたいと思います。まず初めに,宗教法人審議会規則の改定の件です。事務局から説明をお願いいたします。

○宗務課長

それでは,説明させていただきます。資料2をご覧いただければと思います。宗教法人審議会規則の一部改定についてでございます。改定理由といたしましては,冒頭,中岡次長の挨拶にもありましたように,昨年の第196通常国会におきまして,文部科学省設置法の一部改正法が成立いたしまして,平成30年10月1日に文化庁における組織改編が実施されたところでございます。

この資料2の3ページをご覧いただければと思います。新・文化庁の組織についてというところでございます。この左の方に,長官官房,文化部,文化財部と,1官房2部体制でございましたけれども,昨年の10月1日以降,1官房2部体制を廃止いたしまして,右のような組織になっているというところでございます。

下に小さい字で注とありまして,「下線は遅くとも2021年度中を目指し京都に移転」とあります。政策課,それからちょっと下がりまして文化資源活用課,文化財第一課,文化財第二課,それから,私ども宗務課,それから,参事官(文化創造担当),この組織が京都に遅くとも2021年度中に移転する予定というところでございます。

このような組織改編をいたしましたので,もう一度,資料2の1ページに戻っていただきたいと思いますが,2の改定内容でございます。新旧対照表を掲げさせていただいておりますが,旧の方,第13条の中に文化庁文化部宗務課としておりましたのを,文化部が先ほど申し上げました組織改編により無くなっておりますので,新たな規定としてこの文化部を削除した,文化庁宗務課というふうに改定をすることを考えてございます。

以上,宗教法人審議会規則の一部改定に関する説明でございます。

○新井会長

ありがとうございました。ただいまの事務局からの説明について,何か御質問,御意見がありましたら承りますが,いかがでしょうか。よろしいですか。

それでは,審議会として,特に異論なく全会一致で決定するということにいたしたいと思います。どうもありがとうございました。

議題 (3)宗教法人審議会の所掌事務等について

○新井会長

次は,議題の3に移ります。本日は,第34期の最初の宗教法人審議会であり,新任の委員もいらっしゃいますので,最初に宗教法人審議会の所掌事務等について,事務局から説明をお願いいたします。

○宗務課長

それでは,説明をさせていただきたいと思います。資料3をご覧いただければと思います。宗教法人審議会に関する法令・所掌事務についてというものでございます。

まず1ページ目は,宗教法人法の関係規定を抜粋したものでございます。宗教法人審議会は,宗教法人法に位置づけられている審議会でございます。

第71条の第2項にありますように,その権限に属させられた事項を処理するというふうに規定されています。その下の第3項でございますけれども,宗教法人審議会は,所轄庁がこの法律の規定による権限を行使するに際し留意すべき事項に関し,文部科学大臣に意見を述べることができるというふうに規定をされているところでございます。その下,第4項でございますけれども,宗教法人審議会は,宗教団体における信仰,規律,慣習等,宗教上の事項について,いかなる形においても調停し,又は干渉してはならないということでございます。

第72条に委員についての規定がございます。第1項,宗教法人審議会は10人以上20人以内の委員で組織するとされております。その下,第2項でございますが,委員は,宗教家及び宗教に関し学識経験のある者のうちから,文部科学大臣が任命するということでございます。

第73条は任期についてでございますが,委員の任期は,2年にするということでございます。第2項といたしましては,委員は再任されることができるとなってございます。

第74条は,会長について,本日議題とさせていただきましたこと,会長についての規定でございますが,宗教法人審議会に会長を置くと,また,会長は,委員が互選した者について,文部科学大臣が任命する,会長は,宗教法人審議会の会務を総理する,となってございます。

その下,ちょっと下がりまして第77条でございます。宗教法人審議会の議事の手続その他の運営に関し必要な事項は,文部科学大臣の承認を受けて,宗教法人審議会が定めるというふうに規定をされてございます。

この規定を受けまして,次の2ページでございますけれども,宗教法人審議会規則が制定されております。主なところを説明いたします。まず,第2条に宗教法人審議会の会議は会長が召集するとされてございます。第4条に,会長は会議の議長となり,議事を整理するとされております。第5条でございますが,審議会は,総委員の5分の3以上の御出席がなければ,議事を開いて議決をすることができないとなってございます。第6条でございますが,会議の議事については,出席委員の過半数で決し,可否同数のときは議長の決するところによるとされております。

ちょっと下がりまして,第11条でございますけども,会長は必要があると認めたときは,委員のうちから若干人を指名し,特別な事項を調査審議させることができるとあり,この規定により会長が小委員会を設置することができることとなっているところでございます。

次に,宗教法人審議会の具体の事務を御説明申し上げます。資料の3ページをご覧いただきたいと思います。こちらは,宗教法人審議会の意見を聞かなければならないものということで,宗教法人法に規定されているものを表の形式にしたものでございます。

一番上の1でございますけれども,所轄庁たる文部科学大臣による規則等の不認証の決定をする場合,それから,その下,2の所轄庁による報告徴収・質問をする場合,3の所轄庁による公益事業以外の事業の停止命令をする場合,4の所轄庁による規則等の認証の取り消しをする場合,5の審査請求に対する文部科学大臣の却下以外の裁決をする場合,こういった場合について,宗教法人審議会の意見を聞かなければいけないということになっているところでございます。

今申し上げたことを分かりやすく説明したのが,その裏の4ページでございます。上に宗教法人とありまして,下に所轄庁と書いてあります。その間に点線で囲って宗教法人審議会となっているところ,この部分が宗教法人審議会の意見を聞いて所轄庁が宗教法人に対して様々な権限を行使する場合について,図に表したものでございます。

5ページでございますが,宗教法人審議会の議事等についての申合せでございます。第1項は,本審議会の議事録は原則として公開するということになってございます。第2項でございますが,行政処分及び不服審査に係る審議については,原則として議事要旨を公開することとするとなっております。第3項といたしまして,会議の公開については,委員の自由闊達な討議を確保し,信教の自由に配慮して,今後とも非公開とするということでございます。

第4項でございますけれども,議事録及び議事要旨は以下の方針により作成し,公開するものとするとなっております。(1)といたしまして,議事録等には,審議会の開催日時,場所,出席委員,審議の概要を記載するものとする,(2)といたしまして,各委員の自由な討議を確保するため,議事録等に記載する委員の意見は匿名とする,ということになっております。(3)といたしまして,信教の自由に配慮し,個別の宗教法人名は記載しないとすることとする,ただし,本審議会答申の中に記載された法人名,及び公開される会議資料に記載された法人名についてはこの限りではない,となっております。(4)といたしまして,議事録等は事務局において作成し,原則として,全委員に送付するなどして,その確認を得た後,速やかに公開するものとする,となっております。(5)といたしまして,公開した議事録等は,次回審議会において委員に配付する,ということでございます。

それから,5項といたしまして,審議終了後のブリーフィングについては,必要に応じて会長,事務局において行うということでございます。6項といたしまして,会議資料は,上記2の審議に係る資料を除き,原則として公開するものとする,ただし,検討中の答申・報告書の原案等,本審議会において非公開とすることが適当であると認めるものについては,非公開とするとしてございます。7項といたしまして,宗教法人審議会運営規則第12条の規定に基づき,小委員会等が設置された場合,当該小委員会等での議事に関しても上記手順等に準ずるものとさせていただいております。

最後に6ページでございますけれども,これは審査請求等がなされた場合に,宗教法人審議会の運営方法について,このような形で分かりやすく記載をさせていただいてございます。宗教法人法の第80条の2,第2項におきましては,不服申立てに対する裁決は,申立てから4か月以内にしなければならないという旨が規定されております。そこで,審査請求があった場合には,比較的早い時期に一度,まず審議会を開催いたしまして,諮問及び案件の説明等を行いまして,会長より,先ほど申し上げました11条に基づいて小委員会を設置していただきます。その後,小委員会で審議を行っていただいて,再度,審議会を開催いたしまして,小委員会での審議結果報告を経て答申を頂くという運びになります。

ただし,軽微な案件につきまして,この小委員会を設けないということも,制度上可能となっているところでございます。

説明は以上でございます。

○新井会長

ありがとうございました。ただいまの事務局からの説明について,何か御質問,御意見がありましたら,承りたいと思いますが,いかがでしょうか。よろしいですか。それでは,宗教法人審議会の議事等についての申合せに関してですけれども,私としては,これまでの内容を引き継ぐということにしたいと思います。

ただいま事務局からも説明がありましたけれども,大事なことなので,もう一度確認をさせていただきます。会議自体は非公開ですが,後日,行政処分及び不服審査に係る審議の内容については議事要旨を,また,その他の審議の内容については議事録を,それぞれ作成して公開することとなります。議事録,議事要旨については,各委員の自由な討議を確保するため,委員の意見は匿名となります。

本日の審議会では議事録を公開することとなります。さらに個別の宗教法人名は議事録等では公開しないこととされていますが,答申の中で記載された法人名についてはこの限りではないとされており,公開されることとなります。

以上のようにしたいと思いますが,よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

○新井会長

ありがとうございました。

議題 (4) 最近の宗務行政について

○新井会長

それでは,議題の4に移ります。最近の宗務行政について,事務局からの報告をお願いいたします。

○宗務課長

それでは,最近の宗務行政について,私の方から説明させていただきます。資料4をご覧いただければと思います。不活動宗教法人の現状等についてでございます。まず1番といたしまして,全国の宗教法人数でございます。これは最新のデータといたしまして,平成29年12月31日現在で,全国の宗教法人数は18万1,252法人となってございます。そのうち文部科学大臣所轄の宗教法人が1,119,都道府県知事所轄の宗教法人が18万133法人ということになってございます。その下に円グラフで,系統別,包括・被包括・単立別の宗教法人数を掲げさせていただいております。詳細は省略させていただきます。

その下の2番でございますけれども,不活動宗教法人の数でございます。これは,平成30年12月31日現在で3,528法人ということになっております。文部科学大臣所轄が4法人,都道府県知事所轄が3,524法人ということで,系統別,包括・被包括・単立別の内訳は下の円グラフのとおりでございます。

その次の2ページをご覧いただければと思います。不活動宗教法人対策の必要性についてと書かせていただいております。不活動宗教法人は放置いたしますと,第三者によって法人格が不正に取得され,脱税などの行為に悪用されるなど,様々な問題が生じる可能性がございます。このような事態がたび重なりますと,当該法人や所轄庁が批判を受けるだけではなくて,当該法人を包括する法人,さらは宗教法人制度そのものに対する国民の信頼を損ねることになりますので,不活動宗教法人対策として,これまで文化庁としても,また各都道府県においても,様々な取組をしてございます。

その取組について4のところに掲げさせていただいております。都道府県向けの取組といたしまして,不活動宗教法人対策会議というのを平成16年から行ってございます。「不活動宗教法人対策マニュアル」というのを平成17年度に作成して,21年度に改訂をしてございます。「不活動宗教法人対策事例集」,これは平成19年度に作成して,配布をしてございます。

それから,後ほど説明しますが,不活動宗教法人対策推進事業というのを平成23年度から実施しておりまして,本年度,令和元年度は,青森県と大阪府が実施をしているところでございます。

包括宗教法人向けの取組といたしましては,文書による協力依頼,ヒアリングの実施,不活動宗教法人対策会議の開催,「不活動宗教法人対策手引書」の作成,配布,「不活動宗教法人対策事例集」の作成,配布等を行っております。

このような取組を行いました結果,不活動宗教法人の数は平成16年度が,国が17,都道府県所轄が4,731という状況でございましたけれども,平成31年度調査におきましては,国が4,都道府県所轄が3,524ということで,このような形で減少しているという状況でございます。

3ページでございますけれども,今後の取組でございます。①といたしまして,不活動宗教法人を解散するに当たって,残余財産の扱いについてお困りになっている事例があると聞いております。具体事例に基づく財産処分方法の蓄積と共有というものを進めたいと考えております。

②といたしまして,都道府県と包括宗教法人の担当者の情報交換・協議の場合を設定するという取組をしたいと思っております。

それから,先ほど少し触れましたけれども,平成23年度の予算で都道府県知事所轄の不活動宗教法人等の整理を進める上での効果的な手法・ノウハウの収集・蓄積等を行いまして,その成果を全国に普及させるといった「不活動宗教法人対策推進事業」というのを行っているところでございます。京都府,東京都,大分県については,この不活動宗教法人対策推進事業を過去に実施していただいて,既に終了しております。今現在,この事業を行っていただいているのは青森県と大阪府ということでございます。

4ページは,不活動宗教法人の過去3年間の推移と,それから不活動宗教法人対策の方策についてでございますが,今回,説明は省略させていただきたいと思います。

資料5をご覧いただきたいと思います。宗教法人の書類の提出状況でございます。この書類の提出というのは,平成7年に宗教法人法が改正されまして,財務関係書類等について,会計年度終了後,4か月以内に所轄庁に提出しなければならないという文書提出制度というものができたわけでございます。その制度に基づきまして,文書の所轄庁への提出状況を調査した結果が,こちら資料5でございます。

まず資料5の1ページは,文部科学大臣所轄の宗教法人の文書の提出の状況でございます。

平成27年度中の提出期限分につきましては,提出率は97.1%,それから平成28年中の提出期限分は96.7%,平成29年中の提出期限分については97.1%と,このような状況になっているところでございます。

それから,裏の2ページでございます。これは都道府県知事所轄の宗教法人の文書の提出状況でございますが,平成27年中の提出期限分につきましては91.4%,28年中につきましては92.6%,その下,28と書いてありますが29の間違いでございますが,提出率92.5%ということでございます。なお,1ページ,2ページとも,29年度提出期限分については波線が上に引いてありますが,これは今後,数字が若干変わる可能性がありますので,上の2つの確定した数値と区別するために波線を引いているという状況でございますので,29年提出分については,今集計中でございますので,若干数字が変更する可能性があるということを御了承いただければと思います。

書類提出についての取組について説明させていただきます。法律上は,提出がない場合は過料ということで,裁判所に過料事件の通知をすることができるというふうになっております。こういった過料の制度も活用しつつ,一方で,宗教法人が主体的に提出していただくのが一番いいわけでございますので,いきなり過料の通知をするというわけではなくて,まずは電話,あるいは文書で督促というものをしております。

それで,この文書提出を促すというふうにしているところでございます。また,宗教法人の方々を対象とした実務研修会というのを毎年行っておりますので,そういった場でもこの文書提出制度について説明をして,それぞれの宗教法人の皆様の文書提出についての意識の向上というのを図っております。

それから,資料6についてでございます。指定寄附金(震災復旧寄附金)についてでございます。指定寄附金というのは,財務大臣が指定した寄附金については,寄附をした個人や法人が税制上の優遇措置を受けることができる制度でございます。寄附をする方が税制上の優遇措置を受けることができますので,寄附金が集まりやすくなるという制度でございますけれども,この指定寄附金については,通常は国宝とか重要文化財の保護のための修理でありますとか,防災施設設置の費用に充てる寄附金に限定されているんですけれども,東日本大震災と平成28年に発生いたしました熊本地震については,その被害が甚大であったということから,特例としてこういった震災復旧のための指定寄附金というのが制度としてございます。

具体的には,資料6の1ページの上のところに優遇措置の内容と書いてありますけれども,個人の場合,所得金額の40%又は寄附金額のいずれか少ない方の金額から2,000円を控除した額が,所得から控除されます。法人の場合は寄附金の全額を損金に算入することができるということでございますので,寄附をする個人,法人はこのような税制上の優遇措置を受けることができるということでございます。

東日本大震災の指定寄附金については,3にあります所轄庁への確認の申請の期限が令和2年3月31日までということで,来年の3月31日までが確認の期限となってございます。

2ページをご覧いただければと思います。この東日本大震災に係る指定寄附金の確認書を交付された宗教法人の一覧表ということで,この28法人が確認を受けているということでございます。

3ページでございますけれども,平成28年熊本地震で被災した宗教法人に係る指定寄附金制度についてということで,優遇措置の内容は先ほどの東日本大震災と同じでございます。この所轄庁への確認の申請の期限でございますが,3番のところで下線を引いているところですけれども,この熊本地震の場合は,今年の12月31日までというふうになっております。

4ページをご覧いただければと思いますが,この熊本地震に係る指定寄附金の確認書を交付された宗教法人の一覧表でございますが,この20法人でございます。

以上が指定寄附金についてでございます。

続きまして,資料7でございますが,関係法令の改正について説明をさせていただきたいと思います。最初に,成年被後見人等に係る欠格条項の見直しでございます。成年後見制度の利用の促進に関する法律というのが平成28年4月15日に公布されまして,同年5月1日に施行されております。その後,平成29年3月24日に成年後見制度利用促進基本計画というのが閣議決定されまして,いろいろな法律の欠格条項が成年後見制度の利用を躊躇させる要因の1つになっているということが指摘されたところでございます。

具体的に申し上げますと,下の改正前と書いてありますとおり,これは宗教法人法の場合でございますが,第22条に,次の各号のいずれかに該当する者は,代表役員,責任役員,代務者,仮代表役員又は仮責任役員となることはできないということで,第2号に成年被後見人,又は被保佐人というふうに規定されておりました。この宗教法人法以外にも,いろいろな資格や,役員の欠格条項にこういった成年被後見人,被保佐人ということで,一律に成年被後見人,被保佐人が排除されている規定がたくさんありましたので,それを一括して改正したということでございます。

この一括改正法案が平成30年3月13日に閣議決定されたんですけれども,実際に審議されたのが今年の第198通常国会でございます。今年の6月7日に成立をいたしました。宗教法人法については,先ほどちょっと触れましたけれども,改正前は第22条の第2号に成年被後見人,又は被保佐人とされていたのが,上の四角の下のところ,改正後でございますが,第2号のところ,心身の故障によりその職務を行うに当たって必要となる認知,判断及び意思疎通を適切に行うことができないものということで,一律に成年被後見人,被保佐人を排除する規定を改めたというものでございます。

次の2ページをご覧いただきたいと思います。会社法制の見直に関して,宗教法人法に係る改正がございます。これはまだ,実際に国会に提出されていないものでございます。まだ検討段階のものでございますが,こういう動きがあるということで説明をさせていただきたいと思います。

平成31年1月16日に法制審議会会社法制部会におきまして,会社法制の見直しに関する要綱案が決定をされました。その中で,会社の支店の所在地における登記の廃止というのが盛り込まれたところでございます。これはどういうことかと申し上げますと,昨今,インターネットが普及した現在におきましては,会社の探索はインターネットですぐにできる状況になってございます。ですので,支店所在地の登記所に行かなくても,登記情報提供サービスを利用いたしまして,会社の商号や会社法人番号を利用いたしまして,本店の所在場所等を探索することが可能になってございます。

実際に会社の支店の所在地における登記につきまして,登記事項証明書の交付請求がされる例はほとんどございません。ですので,支店所在地の登記所から本店の所在場所等を検索するための仕組みを,法律上維持する必要性がなくなったという状況でございます。こういった状況を受けまして,登記申請義務を負う会社の負担を軽減する観点から,会社の支店の所在地における登記に関する規定,具体的には会社法の第930条から第932条まででございますけれども,この規定を削除するということが今検討されております。

これに伴いまして,宗教法人法におきましても,従たる事務所に関する規定というのが,宗教法人法の第59条から第61条等にございます。従たる事務所の規定については,削除等をする方向で今検討をしているところでございます。

改正後は,従たる事務所の登記は不要となります。現行の従たる事務所の登記も,経過期間の後に一括で削除されることとなる見通しとなってございます。この会社法制に関する見直しでございますが,恐らく今年の臨時国会に提出され,審議されることとなろうかという見通しを持ってございます。

説明は以上でございます。

○新井会長

ありがとうございました。ただいま宗務課長から資料4,5,6,7について説明いただきましたが,これらについて何か御質問,御意見がありましたら承りたいと思いますが,いかがでしょうか。

不活動宗教法人数の説明がありましたが,これは提出書類を出さない法人だけの数字なんでしょうか。それとも,不活動と判断するのに,それ以外の判断材料があるんでしょうか。

○宗務課長

必ずしも提出していない法人だけではなくて,例えば代表役員がいないとか,礼拝の施設が滅失しているとか,活動していないというようなものをそれぞれ調べまして,計上したのがこの数字でございます。文書が提出されていないということだけではございません。

○宗教法人室長補佐

補足をさせていただきます。こちらの数字は各都道府県と文化庁で数字を集計したものということでございます。基本的には,宗教法人法の第81条第1項各号に解散命令の要件が書いてございますけれども,そちらの方に当てはまるものについて数字を計上していただくということで,毎年調査をしているものでございます。以上でございます。

ありがとうございました。

○新井会長

今,不活動宗教法人の資料4についての御質問が出ましたけれども,それについて何かほか,よろしいですか。

それでは,その他でも結構ですので,御質問,御意見等があれば,お願いいたします。

済みません,この審議会の委員会で発言するものではないかも分かりませんが,役員の欠格事項について改正がありました。当然この代表役員が適切に行うことができないものなんですよね。自分自身で判断できない場合がこれなんですけれども,それを決定するのは法人の役員会ということでいいんでしょうか。その場合,議事録の提出とか,医師の診断書とか,そういったものが必要になるんでしょうか。

○宗務課長

これは各法人において御判断いただくことになります。必ずしも診断書が必要とか,そういうことはございません。それぞれの法人で職務を行うに当たって,認知,判断,及び意思疎通が適切にできないと御判断された場合は,この欠格事由に当たるということで,診断書が必ず必要とか,そういうことはございません。

じゃ,決定機関は法人の役員会ですから,役員会という解釈でいいんですね。

○宗務課長

最終的にはそういうことになります。

分かりました。

○新井会長

欠格事由の点について,ほかはいかがですか。この規定,運用がどうなっていくのか,少し見てみる必要がありますね。ですから,これだと成年被後見人に代表役員がなることは構わないと,そういう,つまり一律に成年被後見人になった場合は代表役員等になれないという,そういうことはやめましょうと。実質的に見て,本当に認知,判断,意思疎通が適切にできるかどうかという,実質的な判断をしようと,そういう法改正だったわけです。

こういう規定が大体200ぐらいありまして,それが成年後見制度を利用する妨げになっていたということが言われるんです。その典型が選挙権の問題です。成年被後見人になると,一律に選挙権が剥奪される。それは,東京地裁の方で憲法違反だということになったので,こういう改正が始まったわけです。宗教法人法もそういうことになりましたので,ここのところは,これから運用で十分に気をつけないといけない点かもしれませんね。

ほかはいかがですか。今の点にかかわらず。そうしたら,こういう順番でお願いします。

後見人の件じゃなくて?

違います。

違う。じゃ,いいです。済みません,最後に説明を受けた関連法令の改正の2ページ目の,会社法制の見直しの関係に関してでございます。これは,まだこれからだと思いますが,宗教法人法の従たる事務所に関する規定が削除などの改正が実施されることになるであろうということであります。これまでも,この従たる事務所というのは,我々にとっては何なんだろうと。都道府県の担当者によって解釈がいろいろ違ったりしたときもあります,事実上。

これがなくなるということになると,例えば,これまで都道府県をまたがって,若しくは他都道府県に事務所を持っている宗教法人は文部科学大臣の所轄にしなければいけないという指導を受けて,それに移管手続をしたりというふうなことをしました。そのときに,やっぱりこの従たる事務所という文言がすごくいろいろな解釈がありまして,要するに事務所設備をきちっと用意しておかなきゃならないとか,礼拝施設がきちっとなければいけないとか,この辺がちょっとファジーなところもあって,混乱もしたんですが,それは対応しながら,包括団体なんかはこれまでやってきた経過があります。

そのときに,この従たる事務所というものがなくなるということであれば,今後それに対して,また細かいガイドラインというふうなものを明確に示していただかなければならないのかなというふうに思いますので,今後の検討の課題と我々もさせていただきたいと。これは質問というよりも,ちょっとこの従たる事務所がなくなるんだみたいな,そういう感でありました。以上です。

○宗務課長

非常に分かりにくい制度だと思いますので,改正法が成立しましたら,きちんと我々の方から何かしらの形で説明するなり,文書,ガイドラインを作るなり,そういったことを検討させていただきたいと思います。

よろしくお願いします。

○新井会長

そうですね,少し具体的な法律の内容が分かったら,関係の皆さんにはきちっと周知するようにしてください。これは,あくまで登記廃止なので,宗教法人法の従たる事務所がどうなるかという問題はまだ残されていると思いますので,その辺,皆さんに周知をよろしくお願いします。

資料3の6ページのところに,不服申立て案件に関する宗教法人審議会の運営方法についてというページがあります。前期の宗教法人審議会で,改正行政不服審査法施行後の初めての案件審議というのを1件しましたけれども,そのときに問題となったのが,宗教法人審議会という第三者機関が実質的な審議を行う一方で,その手続と並行して行政不服審査法の定める審理員が審議手続を実施することをどう考えるかという点でした。

これについては一定の整理が必要なのではないかということで,当時,事務局で話が出ていたと思います。その後,多分事務局の体制なども変わられていますので,この点に関して現事務局がどういうふうに考えられているのか,お伺いしたいと思います。個人的には,この宗教法人審議会の手続と,審理員の手続が並行しているのは,これは法の整理漏れというか,本来であれば宗教法人審議会が審議するので,審理員規定の適用除外を宗教法人法に置かなければいけないと思うんですけれども,この辺について事務局でどう考えられているか,お伺いしたいと思います。

○新井会長

現在,分かる範囲で結構ですから。

○宗務課長

失礼いたしました。ちょっと詳細を把握しているわけではなくて,大変申し訳ございません。この審査請求につきましては,行政不服審査法が何年か前に改正されまして,そのときにたしか審査請求前置を残すのか,残さないかという議論があって,結局,宗教法人法においては審査請求前置ということを残すというふうになったわけでございます。

それで,それはこの宗教法人審議会が第三者的な意見を聞ける審議会ということで,宗教法人法に規定されておりましたので,そういった点から,そういうことでこの審査請求の制度が訴訟を提起する前に必ず審査請求しなければいけないとなったわけでございます。

今,委員から御指摘がありました点については,申し訳ございませんが後ほどきちんと確認いたしまして,また個別に回答させていただきたいと思います。申し訳ございません。

○新井会長

今日のところは,それでよろしいですか。次に,また何か取り上げる案件があった場合は,それは避けることのできない問題なんですが,そういうことがあるまでに,少し事務局の方でもきちんと対応をどうするかということを考えていただくということで,どうでしょうか。

そうですね。実際に案件が出てきてしまうと,処理期間の制限が掛かってきて,なかなかじっくりプロセスの在り方を整理することができないので,案件が出てくる前の段階で整理をきちんとしておく必要があると思います。次に出てくるまでに整理する必要があるかとは思いますので,よろしくお願いします。

○新井会長

事務局,よろしくお願いいたします。前回の事案の記録を調べていただければ,その辺,論点として何らか論じて,いますので,論点をきちっと把握した上で,もし事前に対応が必要な点があれば,きちっと対応していただくということでお願いしたいと思いますが,よろしいでしょうか。

○宗務課長

はい,了解いたしました。そのようにさせていただきます。どうも申し訳ございません。

○新井会長

ありがとうございました。

ほか,いかがですか。

不活動宗教法人に関して確認をさせていただきたいんですが,一時期は不活動宗教法人で対象にしているものが5,000を超えていて,それが現在,3,500まで減って,これは関係各位の方々の御努力によるものだと思います。先ほど,説明がありましたように,各都道府県から上がってきている数字と判明しているものを合わせたもので,この中にも随分いろいろな宗教団体の関係者の方はいらっしゃいますが,最近,調査が非常に多くて,現状が厳しいということで,過疎地をはじめ,いわゆる宗勢調査みたいなものをたくさんやられているんです。

そこで出てくる数というのは,合計してもこういう数ではなくて,各団体の方々が将来をかなり悲観しているといいますか,危惧している側面があります。それは,各都道府県では出てこないというか,拾えないというか,齟齬があるというか,そういうことなんでしょうか。それとも,この3,500をこれからも地道に対処していけば,いわゆる不活動宗教法人はどんどん減っていくというふうにお思いなのか。そこだけ,ちょっと確認させていただきたいと。

○宗務課長

そうですね,この数字はさっき御説明しましたように,あくまでも解散命令事由に当たるか,当たらないかということで,若干機械的に挙げている部分がありまして,実際には,もしかしたら不活動状態にあるような法人がこれより多いかもしれません。明確に幾つということを数えるためには,解散命令事由,すなわち宗教法人法81条に規定されているような事由に当たる場合ということで,数を挙げさせていただいております。

先生が,今御指摘のように,もしかしたら実際にこれよりも多い数の法人が,そういった不活動の危機にあるようなこと,状態にあるのかもしれませんので,そこは我々としても各都道府県と連携して様々な形で対応してまいりたいと思っております。

御指摘のように,これから過疎化,あるいは少子高齢化ということで,ますます不活動状態に陥る法人というのが多くなる傾向にどうしてもあると思いますので,これからも,不活動宗教法人対策というのを力を入れて我々もやっていきたいと思いますし,都道府県ともしっかりと連携をとってまいりたいと考えております。

文化庁の宗務課は,いろいろな研修を通じて不活動に関する現状の把握,それから対策をされていますので,これから増えることが予想されるのであれば,一層拡充なり,起こってしまったからというよりは,それ以前にいろいろな研修で宗教法人の担当者の方の認識を高めてもらうとか,可能な対策があれば,事前に考える場を設けるとかしていただければ,将来,宗務行政は安泰といいますか――安泰という言い方はおかしいけれども,スムーズに,円滑にいくんじゃないかという気がしております。以上です。

○宗務課長

ありがとうございます。これからまさしく,ちょうど来月から宗教法人を対象とした研修会も始まりますので,全国9カ所で行いますので,今,先生が御指摘された点も踏まえまして,対応してまいりたいと思います。ありがとうございます。

○新井会長

それでは,議題の4……。

済みません,1つよろしいですか。今,出たことの関連なんですが,それぞれの全日本仏教会の場合ですと,加盟宗派では,今このことを先生がおっしゃられた宗勢調査という形で,実態調査にかなり力を入れております。その中で非常に難しいのは,これが本当に法人法に当たる不活動状態で,例えば宗派に提出書類も出ていない,役員もいない,そういうのは分かりますけれども,実質上の不活動状態にあって,今後,間違いなく適正な維持管理が難しくなっていくというのは,ある程度,やはりその数もどんどん増えておりますし,非常に危機感を持っております。

その中で,各宗派で取り組んでいる中で,やっていて問題になるのは,実はこの不活動のところの3ページ,最初に挙げていただいた残余財産の問題です。これ,前からいつもこの問題が問題になって,残余財産の処分が,特に過疎地で,山間部であったり,そういう場所ですと,その財産の引き受け手がなくて,包括法人もこれを全部受けていくと,とてもではないけれども,これからその維持管理もできないと。

是非,この残余財産の処分方法がある程度簡便にいくような,あるいは,実際に法律に沿って国なり,どこでお受けいただけるという,やはり事例といいますか,そういうものがどんどん増えていくことによって,各宗派もますます取り組んで,このところは進んでいくと思いますので,是非ひとつよろしくお願いいたします。

○宗務課長

今頂きましたお話については,以前からお話もいただいているところでございますので,やはり残余財産の処理というのが,不活動宗教法人の解散に当たって,1つネックになっているということは我々も十分認識しておりますので,今,委員がおっしゃられましたように,具体的事例の蓄積でありますとか,そういった事例ができましたら,広くノウハウを共有するとか,そういった対応を是非とりたいと思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。

○新井会長

これは,不活動宗教法人だけの問題じゃなくて,日本全体がこの問題を抱えているんです。この財産の処分をどうするかということについては,例えば法務省などとも連携して,少し前向きに進めるような方向に持っていく必要があるかもしれませんね。御検討いただければと思います。

議題 (5) その他

○新井会長

さて,議題の4について,ほか,よろしいですか。

よろしければ,今日は第34期の最初の宗教法人審議会ですので,私としては,委員の皆さんから,今後の宗務行政の進め方などについて,もし御意見があれば,忌憚のないところを御披露いただければ大変ありがたいと思っているんですが,いかがでしょうか。どの点からでも結構ですので。少し時間を取りたいと思いますが,いかがでしょうか。

こういう機会に是非発言していただきたいんですけれども,そう言うと,なかなか発言がなくて。いかがですか。

1点,よろしゅうございますか。

○新井会長

お願いします。

今の不活動宗教法人の今後の対応についてでございますけれども,先ほどこの審議会に個別の具体的なそういう事象に対する対応については,小委員会を設置することができるというような御説明もあったように記憶しております。特にこの不活動法人に対する対応,包括的な,また個別の対応というものについて,今後,宗務課の方で小委員会ということの設置について何らかの方向性を持っておられるのかどうか,そのことについてお尋ねをできればと思います。

○宗務課長

先ほど申し上げました小委員会は,審査請求が提起されたときのものでございます。ちょっと説明が不十分で申し訳ございません。

今,御指摘がありました不活動宗教法人のことにつきましては,先ほど来,申し上げておりますとおり,様々取組を進めております。また,この審議会が開催されるごとに,その取組状況については御報告をさせていただいて,御意見も賜る機会も設けたいと思いますので,そのようなことでさせていただきたいと思います。

○新井会長

宗教法人法上の小委員会の場で取り上げるのは必ずしも適切じゃないんですけれども,宗務行政としては,不活動宗教法人については非常に大きな関心を持っていて,実際にも行政上の手を打っていますので,引き続き是非積極的に進めていただくというふうにしていただければと思います。

その際,宗教法人審議会の委員の皆さんの御意見を承る機会がもしあれば,是非そういう場を設けていただければと思います。

ほか,いかがでしょうか。

これもお願いなんですが,最近,小委員会ではありませんけれども,いろいろな下部の運営委員会等の日程が年度末に集中することが多くなりまして,しかも,重要な案件だけれども,会議の回数が少し少ないのかなと,個人的には思うこともあります。今年度も8月の末に会長が決められて,これから残すのはそんなに月数もありませんので,是非集中しないで,ばらけて定期的にできるようにしていただけると,準備もできますし,ありがたいと思っています。

○宗務課長

日程調整については御迷惑をお掛けしております。今,御指摘がありましたように,例えば年度末に集中するようなことがないように,先生方の日程調整は適切にさせていただきたいと思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。

○新井会長

それとの関連でお聞きしますが,宗務課も京都移転の対象になっておりますね。これが21年でしたでしょうか。そうすると,34期がちょうど終わるときになるわけですね。ですから,ここにいる皆さんは,東京での開催ということになるわけですね。安心していただきました。それとも,京都の方がよろしかったという方もいらっしゃるかもしれませんが,もし何かコメントありましたら,お願いします。

○宗務課長

さっき説明しましたとおり,宗務課も遅くとも2021年度中には京都に移転ということでございますので,京都に移転した後の宗教法人審議会の開催場所ということになりますと,やはり宗務課は京都に移転するので,恐らくですけれども,京都で開催するということになるのではないかと想定されます。

ただ,今も我々,テレビ会議等のシステムを導入しておりますので,そういったことで,どうしても京都に行けない,あるいは東京の方でテレビ会議の方が便利だという場合は,それでもいいような形の開催方法等をとれないかどうか,そこは検討してまいりたいと思いますので,また詳細が決まりましたら,お知らせしたいと思います。

○新井会長

よろしくお願いいたします。

ほか,いかがですか。せっかくお集まりいただいていますので,もし何か,この際,御質問,御意見などがあれば,お願いしたいと思います。

特に新任の方で何か御質問でもあれば,出していただいても結構ですが,いかがですか。

済みません。初めてで,よく分からないんですけれども,宗教法人の書類提出状況で,提出率97とか,96とかで,出していないところには過料事件通知書を発送すると。それでも返事がなかった場合というのは,どういうふうな手続になるのか教えていただきたいと思ったんですけれども。

○宗務課長

さっきも少し説明いたしましたが,いきなり過料にするのではなくて,まずは電話で督促をしたしまして,次に文書で督促をいたしまして,最後の手段として,裁判所に過料通知をするということになります。その過料通知をした後は,裁判所から実際にその過料処分がなされるということになってございます。

分かりました。

○新井会長

ほかは,いかがでしょうか。

新任でございますので,ちょっとあれでございましたけれども,過去,記録を拝見しますと,年に1回とか,2年に1回とか,任期中に1回だけとかみたいなのも過去あったように思います。確かにいろいろな検討事項ができてから会長が招集をするという,これはシステムになっているのはよく承知をしているところでありますので,審議会自体の開会というのは限られた条件下で行われるというのは承知をしております。

ただ,現在の宗教法人を取り巻く情勢というのは,日々刻々と大変変化が激しいのでありまして,宗教法人を管理運営する団体においては,いろいろな懸案事項を抱えながら頑張っているところであります。これだけの信仰者,宗教者と,それから学識の大変すばらしい先生方の委員での委員会でございますので,先ほど具体的には,例えば何らかの形で分科会なり,調査会なり,勉強会なりとか,そういう形ででも非公式でいいと思いますが,そこでの情報交換と,そして,時局のいろいろな判断をする,いろいろな情報だとか,若しくは各委員がお持ちの見識をいろいろと協議をしながら,先ほど大橋委員がおっしゃいましたように,そういう案件が出てきたときに速やかに正しく対応ができるような準備のための,いささかの,あと年に2回ぐらい会議を持つ。若しくは意見交換会を――これは非公式で結構だと思いますが,そういうものを事務局をはじめ,会長先生には御配慮いただいて,これだけのメンバーですから,いろいろな意見を忌憚なく一度。やっぱり,何かのときに正しい判断ができるようにというふうな糧にしたいと思いますが,可能であれば,お願いを申し上げたいと思います。

○新井会長

それについては,私の方でちょっと答えさせていただきます。この宗教法人審議会というのは,宗教法人法で定められた,審議すべき事案が出てきたときに開催するというのが原則で,今までそういうふうにしてきたわけです。今の貴重な御意見もありましたので,私,会長として事務局の方とやりとりして,今の御提案のようなことができるかどうかについて,少し検討をさせていただきます。

場合によっては,34期,今日開催して,あと全くないということも過去の例からするとあるんです。果たしてそれでいいかどうかということもあると思います。それは,そのとおりだと思います。

ただ,他方において,宗務課のいろいろな負担もありますし,財政上の問題もある。そういうことも踏まえて,事務局とやりとりさせていただいて,少し何かいい方法があるかどうか検討させていただくという,私からのそういう答えでよろしいですか。

○宗務課長

はい。今,会長のおっしゃったとおりで,我々としても,どうしてもこの審議会が法施行型審議会ということで,案件が生じたときに開催するというシステムになっておりますので,何度か非公式な形とか,そういうことで御意見を賜る機会とか,あるいは我々から御説明する機会とか,そういうことが設けられるかどうか,新井会長とも御相談させていただきたいと思っております。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

3. 閉会

○新井会長

じゃ,そういう話が出たところで,そろそろまとめの方向に持っていきたいと思いますが,特にほか,発言はよろしいですか。大丈夫ですか。

ということで,もしかしたら,また近いうちに開催されるかもしれません。その近いうちというのはどれくらいかというのはちょっと分かりませんけれども,その節には是非御協力のほどよろしくお願いしたいと思います。

では,特に御意見,御質問がなければ,本日はこれにて閉会とさせていただきたいと思いますが,よろしいでしょうか。

では,どうもありがとうございました。(拍手)

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