第157回(2009年11月30日)宗教法人審議会議事録

  • ○ 日時 平成21年11月30日(月)
  • ○ 場所 文部科学省3F1特別会議室
  • ○ 議題
    1. 開会
    2. 議題
      1. (1)宗教法人「宝榮山妙法寺」の規則変更不認証決定に係る審査請求について
      2. (2)その他
    3. 閉会
  • ○ 出席者
    【委員】
    井田委員 打田委員 大石委員 巫部委員 黒住委員 氣多委員 小林委員 斎藤委員 佐藤(禎)委員 佐藤(典)委員 島薗委員 杉谷委員 田中委員 深澤委員 深田委員 山岸委員 山北委員
    【文化庁】
    合田文化庁次長 清木文化部長 佐藤宗務課長 井上宗教法人室長 その他関係者

1.開会

○会長
 それでは,時間でございますので,始めさせていただきます。朝早くからご苦労さまです。
 ただいまから第157回宗教法人審議会を開会いたします。
 まず,開会に当たりまして,合田文化庁次長から一言ごあいさつをお願いしたいと存じます。
○文化庁次長
 この7月14日付で文化庁次長を拝命いたしました合田でございます。第157回宗教法人審議会の開催に当たりまして,一言ごあいさつを申し上げたいと存じます。
 先生方におかれましては,本日はお忙しい中ご参集いただきまして,まことにありがとうございます。
 本日は,宗教法人の規則変更不認証決定に係る審査請求が1件ございまして,その関係で文部科学大臣から本審議会に対しまして諮問をされていただく必要がございます。それに加えまして,最近の宗務行政の状況につきまして,いろいろとご報告をさせていただいて,それぞれのお立場からいろんなご意見・ご助言をいただきたいと存じております。
 私どもといたしましても,今後とも宗務行政が適正に推進されるように努めてまいりたいと考えておりますので,ひとつよろしくお願い申し上げます。
 簡単でございますが,ごあいさつとさせていただきます。
○会長
 よろしくお願いします。ありがとうございました。
 それでは最初に,委員の任命の件につきまして紹介を申し上げます。

 (委員の紹介)

 次に,文化庁のほうの異動もございます。この点につきましては事務局のほうからご報告願いたいと思います。
○宗務課長
 前回の審議会から文化庁側も異動がございましたので,ご紹介させていただきます。

 (文化庁側紹介)

○会長
 ありがとうございました。
 それでは,審議に入ります前に,事務局のほうから本日の配布資料の確認をお願いしたいと存じます。よろしくお願いいたします。
○宗務課長
 まず,第157回宗教法人審議会の議事次第でございます。

 (配付資料の確認)

○会長
 それでは,続いて定足数の確認をいたしたいと存じます。
 宗教法人審議会規則第6条によりまして,総委員の5分の3以上の出席がなければ議事を開き議決することはできないとされております。この委員の総数は20名でございますが,本日は17名のご出席をいただいておりますので,定足数を充足していることを確認いたします。
 なお,本日の審議内容の公開に関する取り扱いについて確認をいたします。
 この審議会における申し合わせによりまして,会議自体は非公開でありますが,後日,不服審査に係る審議の内容については議事要旨を,また,その他の議事の内容につきましては議事録を作成して,それぞれ公開することにしております。ただ,その際,議事録・議事要旨については各委員の自由な討議を確保するために,委員の個人の意見というのは匿名とさせていただきます。お名前は出ないということでございます。
 さらに個別の宗教法人の名称,名前でございますが,議事録等では公開しないこととされております。ただ,答申の中で記載されました法人の名前につきましては,当然のことですがこの限りではないとされておりまして,公開されることになるわけです。
 以上,念のため確認を申し上げました。

2.議事

 それでは早速でございますが,本日の議事に入りたいと思います。


議題(1)

● 宗教法人宝榮山妙法寺の規則変更不認証決定に係る審査請求についての議事要旨は以下のとおりである。

  • ・ 宗教法人宝榮山妙法寺(東京都知事所轄)の規則変更不認証決定の取消しを求める審査請求について,文部科学大臣に代わり文化庁次長から諮問を行った。
  • ・ 本件は,複雑な案件であることから,小委員会を設け,そこで検討を行うこととされた。大石会長から,小委員会の委員として,大石委員,井田委員,斎藤委員,佐藤(典)委員,島薗委員,山岸委員が指名された。

議題(2)

○会長
 それでは,次に議題2の最近の宗務行政についてということで事務局から報告をお願いしたいと存じます。よろしくお願いいたします。
○宗務課長
 情報公開に対する対応状況と,不活動宗教法人対策についてと,この2点についてあわせてご説明させていただきたいと思います。前回の審議会,6月29日以降の動きがあった点について,主にご説明させていただきたいと思います。
 前回詳細にご報告させていただいておりますが,まずは情報公開に対する対応状況ということで,ここ3カ年の情報公開,特に宗教法人の提出書類等,規則等,宗教法人関係の情報公開の対応状況ということで,特に21年度につきましては,下の欄にありますように,全体的には11件ということで,部分開示につきましては,主に規則に関するものでございますが9件で,計10件ということで,今回,後ほど説明いたしますように,宗教法人第25条第4項に基づく提出書類に関するものについて1件,不開示としているところでございます。大まかに見ますと,ここ3カ年,結構,規則等の情報開示の件数が多いかなというふうに思います。その他数字に載ってこない形で問い合わせ等は結構あるところでございます。
 それから,今回,先ほど不開示決定した1件につきまして,行政文書不開示決定に対する不服申し立てというのが行われました。
 概要につきましては,8月20日に文化庁長官が備付書類の写しの公開を求めた情報請求に対して,「公にすることにより,当該法人等又は当該個人の権利,競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの」に該当するため,不開示決定ということにいたしました。
 これに対して,9月3日に不服申立人から長官あてに異議申し立てがなされました。事務所備付書類の写しの関係で情報公開の異議申し立ては今回が初めてのケースでございますので,一応ご報告させていただきます。
 そこで,11月26日に,異議申し立てに対して文化庁長官から,以下の理由により不開示決定とした原処分維持を妥当とする旨を情報公開・個人情報保護審査会に諮問いたしました。
 その主な理由につきましては,備付書類に対する開示決定を取り消した広島高裁判決等,これは最高裁で上告棄却されたものを引用したものを言及した上で,特に備付書類につきましてはその閲覧が制限されておりまして,その扱いについては慎重な対応が求められていると。本件対象文書の内容は,宗教活動に深くかかわるもので,一般に公開されると,当該宗教法人の宗教活動の態様に対する誹謗中傷,あるいは自律的な運営に干渉するための材料になるおそれがあり,この結果,信教の自由が害されるおそれがあるということ。それで,情報公開によりまして,この備付書類等,財務情報等につきましては,立法の趣旨においても答弁されているところを言及して理由書としてつけたところでございます。
 今後,審査会からの答申を受けまして,文化庁長官は不服申し立てに対する決定を行うことになるということで,またこの決定についてはご報告させていただきたいというふうに思っております。
 それから,次に,不活動宗教法人対策についてということで,6月にもご説明させていただきましたが,少し数値を整理してみました。不活動宗教法人,平成20年12月末現在,これは都道府県に協力していただきまして,ある程度概略でつかんでいるところでございますが,4,500法人前後と。大臣所轄は今のところ数法人,不活動状況にあるのではないかというふうに見ております。特に円形図を見ていただきますと,神道系が40%,仏教系が54%等々,そういう比率になっているところでございます。
 それから,今のところ全国の不活動宗教法人における被包括法人の割合は約8割ぐらいかなということで,単立が多分約2割というような形に今のところ押さえているところでございます。
 不活動対策の場合ですと,法人等を維持させる意思がある場合は,特に同一性・継続性が認められる場合は活動再開という形で所轄庁のほうが対応していると。それで,役員がそろっていないとしても補充が可能である場合は,例えば吸収合併とか任意解散していただくと。それで,だれもそろってないような場合は解散命令申し立てというような形の4類系でやっております。
 それから,近年,特にこの9月,10月,報道が結構多かったんですけれども,不活動の宗教法人が悪用されたケースということで,6月にもご報告しましたように,特にこの6月には長野県などのラブホテル経営者が休眠法人を買収,宿泊料をお布施として偽ったとして,所得隠しが指摘されたということで,これは新聞報道から拾ったところでございますが,こんな状況とか,あるいは暴力団が買収したとか,そういう形になっているということで,やはりこういうのはなかなか放っておけないというような形でございます。
 文化庁の主な取り組みにつきましては,ここにありますように,都道府県事務担当職員向けの取り組みと,包括宗教法人向けの取り組みとして,文書依頼,あるいはヒアリング,あるいは対策会議を開いてご協力をいただいておりまして,21年度は特に6月以降,5会場で会議等を開催しております。その他,事例集を通して対策を進めているような状況でございます。
 以上でございます。
○会長
 ありがとうございました。
 今のご報告でございますが,いかがでございましょうか。何かご質問等ありましたらお出しいただきたいと存じます。よろしゅうございますか。
 それでは,最近の宗務行政についてというご報告はこれで閉じさせていただきます。

議題(3)

 議題では(3)となっておりますが,特段の議事はこちらとしては用意いたしておりません。今日の全体を通じて何かご発言等ありましたらお願いしたいんですが。

 大きな話題となりました事業仕分けに関して,該当事業とか,また説明の対応等を求められるとか,そういうのは宗務課としてはなかったんでしょうか。
○宗務課長
 宗務課関係は今回ございませんでした。

3.閉会

 特にご発言がないようでしたら,最後に事務局から次回の審議会の日程についてご説明をいただきたいと存じます。

○宗教法人室長
 次回の審議会の日程でございますけれども,先般,委員の皆様方のご都合をお伺いさせていただいたところでございまして,翌年の1月25日,(月)でございますが,10:30から開催をさせていただきたいと考えているところでございます。追って,会場も含めまして,開催通知でご案内をさせていただきたいと考えております。
 以上でございます。
○会長
 ありがとうございます。  以前にお問い合わせがあったと思うんですが,今ありましたように,来年の1月25日の(月)の10:30からということで予定いたしております。何しろ定足数の関係でなかなか厳しい面がございますので,どうかご予定いただければ幸いでございます。よろしいでしょうか。
 特にほかにご発言等なければ,本日はこれにて宗教法人審議会を閉じたいと思います。どうもありがとうございました。

―― 了 ――

ページの先頭に移動