第168回(平成25年12月6日)宗教法人審議会議事録

  • ○ 日時 平成25年12月6日(金) 14:00〜
  • ○ 場所 文部科学省 3F 1特別会議室
  • ○ 議題
    1. 開会
    2. 議題
      1. (1)宗教法人「浄寶寺」の規則変更認証決定に係る審査請求について
      2. (2)その他
    3. 閉会
  • ○ 出席者
    【委員】
    新井委員 石井委員 石倉委員 打田委員 巫部委員 北澤委員 神委員
    櫻井委員 佐藤委員 杉本委員 関﨑委員 銭谷委員 原田委員 保積委員
    村鳥委員 矢吹委員 渡辺委員
    【文化庁】
    河村文化庁次長 川端文化部長 萬谷宗務課長 堀宗教法人室長
    三村分析官 その他関係者

1.開会

○新井会長
 ただいまから,第168回宗教法人審議会を開会いたします。
 審議に入ります前に,事務局から本日の配付資料の確認をお願いいたします。
○宗教法人室長
 (配付資料の確認)
○新井会長
 続きまして定足数の確認をいたします。宗教法人審議会規則第6条により,総委員の5分の3以上の出席がなければ,議事を開き議決することはできないこととされております。本日,20名の総委員中,まだお見えでない委員がいますが,15名の出席で,定足数を充足していることを確認いたします。
 また,本日の審議内容の公開に関する取扱いについて確認いたします。当審議会における申合せにより,会議自体は非公開ですが,後日,不服審査に係る審議の内容については議事要旨を,また,その他の審議の内容については議事録を,それぞれ作成して公開することとなります。議事録,議事要旨については,各委員の自由な討議を確保するため,委員の意見は匿名となります。さらに,個別の宗教法人名は議事録等では公開しないこととされていますが,答申の中で記載された法人名についてはこの限りではないとされており,公開されることになります。
 以上,念のため申し添えます。

2.議題

○新井会長
 それでは,本日の議事に入りたいと思います。

議題(1)

●宗教法人「浄寳寺」の規則変更認証決定に係る審査請求についての議事要旨は次のとおりである。

  • ・ 平成25年10月30日,11月20日に開催された小委員会における検討結果の報告が行われた。
  • ・ 関﨑委員より,前回と同様,会議で意見を述べたり議決に参加することは差し控えたい旨の申出があり,了承された。
  • ・ 審議の結果,審査請求を棄却する旨の裁決をすることを適当とする旨の答申が行われた。

議題(2)

○新井会長
 次に議題(2)その他ですが,事務局から最近の宗務行政について報告をよろしくお願いいたします。
○宗務課長
 それでは私から資料5に基づきまして説明させていただきます。「宗教法人に関する情報開示請求に係る異議申立て事案について」というペーパーでございます。
 事案の概要につきましては7月の審議会で御説明したものですけれども,今回,20の宗教法人の財産目録等につきまして開示を求める請求があったところでございまして,ローマ数字2の主な経過というところにございますが,開示請求自体はそもそも平成21年7月に来たんですけれども,その後不開示決定,異議申立て,更なる不開示決定,異議申立てという経過をたどりまして,今年の5月に異議申立てを棄却したところでございます。その後,先月,出訴期間6か月を満了いたしましたので,異議申立て棄却が確定したということで御報告いたします。
 続きまして資料6をお願いいたします。東日本大震災に係る指定寄附金の活用状況でございます。
 これも7月に審議会で申し上げましたときに比べまして,9番,10番の2件が加わりまして計10件となっております。まだ被災3県の宗教法人からはこの活用がない状況ではございますけれども,3県に聞きますと,申請に向けて相談を進めている法人が出てきていると伺っております。
 また,この指定寄附金制度は対象期間が今年の12月末までになってございますけれども,対象期間を延長すべく,今税務当局と折衝しているところでございます。
 さらに,3つ目でございますが,資料はお配りしてございませんけれども,行政不服審査制度の見直しにつきまして,前回の審議会で御説明いたしまして,すなわち宗教法人法につきましても不服申立前置を維持したいということ,また関連規定の技術的な整備という2点がございますことを申し上げまして,不服申立前置につきましても,引き続き関係省庁,法制局等々と折衝を続けているということで現状御報告でございます。以上でございます。
○新井会長
 ありがとうございました。ただいまの事務局からの報告について何か御質問があれば承りたいと思いますが,いかがでしょうか。よろしいですか。
 そうしましたら,以上で議事は終わりになりますが,最後に全体を通じまして今回の審査請求の案件への感想も含めて御質問,御意見があれば承りたいと思います。いかがでしょうか。
 今回のこの事案ですけれども,私も宗教法人を運営する1人として,審査請求人にとっては大変気の毒な結果かなと。多くのお寺さんが御夫婦と子供さん,3人ぐらいで運営されている。その庫裏などで生活も一緒にしているんでしょうね。本当に法的には何ら問題はないんですが,人情的には,私も宗教人の1人として忍びないものがあるということを感じます。確かに,宗教法人について,表の世界だけの動きで裁決していくわけですが,私たち宗教人は裏の世界を大切にするわけで,そういう意見が,情的な一つの流れの中で,本山からも何かあればと感じます。あの時代はやはり宗教法人,宗教法人といって,何か宗教法人の法的なものは分からないままに入って,認証を受けたりとかあったんじゃないかなと,そんなこともありますが,自分たちで財産を提供して,それが何らかの形でこういう形になるということ,また,審査請求人が復職などできないのかなと思いました。大変失礼いたしました。
○新井会長
 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。○○委員,先ほど,議題(1)では貴重な御意見をありがとうございました。今回,裁決書はあのように確定させていただきましたけれども,先生の方で今後の審議に関して,もし何か提言なりあれば,この際承っておきたいと思いますが,いかがでしょうか。
 意見を述べる機会を頂きましてありがとうございました。今御意見を頂いたように,聖の世界と俗の世界の中で,こちらは俗の中でしか意見を言えないところで,なかなか内部の紛争を解決するのは大変だと重々私も分かっていますけれども,その中に身を置いていますと,実際にお寺を運営されている方々の長い御努力も身にしみているものですから,先ほど述べたような意見で,十分に審議を尽くして意見を言える,そして納得していただくことが必要なのかなと思いまして,議題(1)では,私の持った疑問を申し上げた次第です。
 したがいまして,この審議会ではどうしても俗の中で,それも文科省という官の中での審議会ですので,これ以上は言えない限界がある中で,審議を十分に尽くしていただいて,私としては感謝申し上げるとともに,今後ともよろしくお願いしたいと申し上げたいと思います。ありがとうございました。
○新井会長
 ありがとうございました。小委員会の座長として私も小委員会で申し上げましたが,審議に際しては形式論理に陥ることなく,当事者の様々な事情も踏まえて実態に踏み込んだ上,もちろん聖と俗の分離を前提とした上で審議したいと申し上げて,今回もそのようにしたつもりですけれども,今の御意見も踏まえて,もし次の事案が出てきたときには,更に工夫し,努力していきたいと思います。
 ほかはいかがでしょうか。この際発言がありましたらお願いしたいと思いますが,よろしいですか。

3.閉会

○新井会長
 それではほかに御質問,御意見もないようですので,本日はこれにて閉会したいと思います。本当にどうもありがとうございました。

―― 了 ――

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