1.日時
令和7年8月20日(水)13:30~15:30
2.場所
文部科学省 東館11階 省議室(一部オンライン)
3.議題
- 1.「改定ローマ字のつづり方(答申)」(案)について
- 2.その他
4.配布資料
- 資料1-1
- 「改定ローマ字のつづり方(答申)」(案)の概要(200KB)
- 資料1-2
- 「改定ローマ字のつづり方(答申)」(案)(930KB)
- 参考資料1
- 令和7年3月27日第24期文化審議会第3回総会(第96回)資料1~9(抜粋)(654KB)
5.議事概要
- 出席者 ・委 員:
- 島谷委員(会長)、日比野委員(会長代理)、相澤委員、岩﨑委員、植木委員、太田委員、黒田委員、河野委員、髙部委員、千住委員、田中委員、中江委員、野嶋委員、菱田委員、松田委員、森山委員、吉田委員、吉見委員
- ・文化庁:
- 野中副大臣、都倉長官、伊藤次長、日向次長、森友審議官、守山文部科学戦略官(文化戦略官)、山下文化財監査官、横井政策課長、山田国語課長、秋山政策課企画官、武田国語課主任調査官、その他関係官
【島谷会長】それでは、ただいまより、今年度の文化審議会の第2回総会を開催いたします。
御多忙のところ、委員の先生方、副大臣、長官、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
それでは、議事に入ってまいりたいと思います。本日の主な議題は、改定ローマ字のつづり方、(答申)案についてでございます。この件について、本日、特段大きな御意見がなく、文化審議会として了承することになった場合は、本日御出席の野中文部科学副大臣へ答申を手交したいと考えております。よろしくお願いいたします。
まずは、森山国語分科会長より御説明をお願いいたします。
【森山委員】国語分科会会長の森山と申します。
それでは、資料として示されている概要を御覧いただきながら、御説明申し上げたいと思います。
現在、内閣告示として示されているローマ字のつづり方は、昭和29年に定められて以来、約70年を経過し、社会の実態との間にずれが生じてまいりました。こうした問題意識に基づいて、国語分科会は令和4年9月から見直しを検討してまいりました。
昨年、令和6年5月に文部科学大臣から、これからの時代におけるローマ字使用の在り方について諮問をいただき、これに応じて設置されたローマ字小委員会を中心に審議を進めてきたものであります。途中、1か月にわたり実施した、国民の皆様からの意見募集の結果も踏まえ、去る7月14日の国語分科会で答申案を取りまとめました。これは本日、改定ローマ字のつづり方(答申)(案)としてお示ししております。
それでは、主な考え方を御説明申し上げます。
まずは、つづり方です。現行の内閣告示は2つの表を示しております。第1表、第2表という表がございますが、この2つの表ではなく、答申案では将来に向けてローマ字のつづり方を安定させるため、一つのつづり方を本表として示しました。このつづり方は、おおむねヘボン式に基づくもので、社会で実際に広く用いられ、慣れ親しまれてきた表記を採用しております。例えば、「ち」を「CHI」で書くような方式であります。
次に、長音の書き表し方についてです。昨今のローマ字つづりにおきまして、英語の表記の影響などにより、例えば、オノユキさんとオオノユウキさんが、全く同じつづりになってしまうという問題がございました。この点につきまして解決策を検討いたしました。
伸ばす音、つまり、長音を発音される語は、これまでと同様に母音字に長音符号を付けて表すことといたしました。そして、符号を用いない場合にも、長音であることが分かるように、現代仮名遣いと同じように、母音字を並べて書き表す方法も使えることといたしました。これによって、二通りの表記が生じることになりますが、そのことを踏まえた上でも、日本語を適切に書き表すには長音を確実に示すための手当を行うことが重要であると考えております。
続きまして、国際的に通用している表記など、各分野で用いることのあるローマ字表記の扱いについてです。
これらにつきましては、混乱や不要な負担を避けるため、直ちに変更を求めるものではなく、今後それぞれにおいて適切に判断していただくこととしております。同様に、個人名や団体名においても、例えば、「おお」を「OH」と書くような表記も含め、当事者の御意思を尊重するというふうにいたしました。
このほか、答申案には今回御提案する本表のつづり方と、現行の内閣告示のつづり方を対照する、対照表を参考として掲げております。これによって本表にないつづり方の意義や用途を示すものであります。
ローマ字と申しますと、情報機器における、いわゆるローマ字入力のことを思い起こされる方が多いと思います。入力の方法は、便宜的にローマ字の仕組みを利用しているだけで、つづり方とは別のものですから、この案はローマ字入力の方法に何ら変更を求めるものではありません。この点については、関係業界にも御相談し問題がないことを確認しております。
今後、答申の内容につきましては、内閣告示として周知されることが考えられます。その際には、学校教育においても指導のよりどころとしていただくよう、児童、生徒の発達段階等に十分配慮した、教育上の適切な措置を別途検討していただきたいと考えております。
以上、簡単ではございますが、国語分科会で答申案として取りまとめた「改定ローマ字のつづり方」につきまして御説明申し上げました。この考え方を、実際に社会で広く活用していただくよう、文化庁、文部科学省として、その普及に努めていただくようお願いするとともに、私たちも惜しみなく周知に協力してまいる所存であります。どうぞよろしくお願いいたします。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
それでは、本答申案につきまして、特段の御異議がないようでしたら、文化審議会として了承したいと思いますが、いかがでございますでしょうか。
ありがとうございます。特段、御意見がないということのように思いますので、文化審議会として本答申を決定いたしました。答申を野中文部科学大臣にお渡ししたいと思います。報道関係者はカメラの御用意をお願いをいたします。
(答申手交)
【島谷会長】それでは、副大臣から御挨拶をお願いします。
【野中副大臣】文部科学副大臣の野中でございます。
只今、文化審議会としての答申をいただきました。
委員の皆様方には、日頃から御指導いただいていることに感謝申し上げ、また、森山分科会長をはじめ、分科会として、この答申に当たり、本当に熱心に御議論をいただいたことを感謝申し上げたいと思います。
個人的ですが、私も「つ」も「し」も入っている人間でありまして、この答申案には非常に関心を持っておりました。私どもとしましては、この本答申を踏まえまして、国語におけるローマ字が将来にわたって適切に用いられるよう、今後、関係府省とも調整を行い、この改定ローマ字のつづり方を普及するに必要な手続を進めるとともに、我が国の文化基盤としての国語に関する施策の一層の推進に取り組んでまいりたいと思っております。
なお、この普及に当たりましては、先ほど、森山分科会長からもお話がございました。周知というのは非常に重要になってくると思いますので、各委員の皆様方の御尽力を引き続きお願い申し上げまして、答申をいただいたことに、御礼に代えさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
【島谷会長】野中副大臣、ありがとうございました。
続きまして、都倉長官から御挨拶をいただきます。長官、お願いいたします。
【都倉長官】答申、本当に御苦労さまでした。
この、本当、インバウンド、もう数千万人、2030年には6000万人を目指すという目標を政府として掲げています。この、国際化というよりも、もう洪水のごとく押し寄せる世界中の人々に対して、日本語という特殊な言語がいかに伝わるか、あるいはその利用の仕方というものがますます重要になってくるというこの時期に、すばらしい御答申をいただき、的確な御答申をいただきました。ありがとうございました。
文化庁といたしましても、ぜひ、これを普及するためにも頑張りたいと、文化庁は文化庁なりに私は申し上げて、CBXという考え方の基に、文化芸術を世界に発信していくという作業を一生懸命やっているわけでございます。そういう場合も、日本の文化、芸術、伝統、こういうものを正確に伝播するためには、こういう工夫、知恵が必要だということを、改めて、今日、御報告を受けて痛感したところでございます。大変御苦労さまでございました。ありがとうございます。
【島谷会長】都倉長官、ありがとうございました。
野中副大臣、都倉長官は御公務のため、ここで退室されます。
それでは、ここでプレスの方々は御退出願います。
それでは、本日は、せっかく皆様御参集いただき開催する、今期初の対面での会議となりますので、委員の皆様の自己紹介を兼ねて、1人ずつ御意見や抱負などをいただければと思っております。オンラインの先生方も6人いらっしゃいますが、一応、心の準備もあろうかと思いますので、しょっぱなの先生は申し訳ないですけど、五十音順でいきたいと思います。
では、最初に相澤先生、お願いいたします。
【相澤委員】国立情報学研究所の相澤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
私の専門は、コンピューターで言語を扱うという、自然言語処理と呼ばれる分野でございます。本日、ローマ字の表を見ながら、本当に文字一つ一つが、この表を離れて言葉の中で生きているのだということを感じながら、日本語について思いを馳せておりました。今は、生成AIが普及して、AIと人間との言語のやり取りというのが非常に一般的になってきて、言語も変革を迎えています。そうした中で、日本語というものの在り方等、今後も考えていければと考えています。以上です。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
続いて、オンラインの先生が続きますが、岩﨑先生お願いいたします。
【岩﨑委員】京都大学総合博物館の岩﨑奈緒子と申します。
私の専門は日本史でして、博物館でも日本史の資料を担当しております。その中で、修復とかそういうことに関わっておりまして、意見というか課題というか抱負といいますか、それについては、文化庁が京都移転をしたときに、文化財修理センターというものを造るというお話が上がっていて、実際は発掘調査なども進んでいて、今、その場所を選定しているところであると聞いているんですけれども、常々、就業者の方たちとの話を聞いていますと、やはり材料、原料を調達することが非常に難しくなっている、高齢化が進んだり、そういう農業を続けるというような人が減っているということであるとか、あるいは、その周囲の技術者についても高齢化が進んでいるというような話を聞いておりまして、ぜひ国としても、センターというものをできるだけ早く実現していただいて、啓発とか、養成とか、そういうところの拠点になるような動きを早めてもらえたらなということを願っています。以上です。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
非常に文化財の原材料であるとか、業者、従事する人が高齢化になっているというのは大きな問題かと思いますので、我々も見守っていきたいと思います。
続いて、植木委員、お願いいたします。
【植木委員】国語分科会の言語資源小委員会に所属しております、植木朝子と申します。
私自身は古典文学を専攻しておりますので、現代語のコーパス作成と専門分野が直接つながるというわけではないんですけれども、現在の言葉も、いずれ古語になっていくわけですので、言語を文化資源として蓄積していくことは、それ自体に重要な意味があると感じております。
つい先日も、先ほど御挨拶があった相澤先生から、言語資源小委員会で、生成AIの基ともなるような、大規模言語モデルのお話を聞く機会がありまして、多くを学ばせていただきました。大規模言語モデルを学習させるレベルが精緻になればなるほど、人間が作った文章なのか、AIが作った文章なのかが分からなくなっていくという、ジレンマというか、現代的な課題があるわけですけれども、そういった生成AIの問題は、文化審議会のほかの様々な分科会、例えば、著作権ですとか、文化政策の分科会とも関わってくる課題であろうと改めて思ったところです。
私自身も微力でございますけれども、学ばせていただきながら、少しでも貢献できればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【島谷会長】ありがとうございました。
続きまして、太田委員、お願いいたします。
【太田委員】明治大学の太田と申します。よろしくお願いします。
専門は法社会学といいまして、社会科学の手法を用いて法律を議論するという学問分野です。これは、バイ・デフィニションで、学際的な研究でして、実際にも、AI研究者と裁判支援システムを作ろうとか、fMRIを使って、弁護士と一般人の脳機能を比較するとか、ベイズ推論という、今世紀になって社会科学者にも利用可能になった統計手法を使ったりしております。
科学技術をはじめとする文化の発展が、人々の一人一人の福利厚生,ウェルビーイングを高め、幸せの度合いを高めるような社会制度、法制度を考えていければと考えております。よろしくお願いします。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
引き続きまして、黒田委員、よろしくお願いします。
【黒田委員】黒田でございます。日本建築史の専門ということになっております。
その中でも、神社建築というのをやっておりまして、これは全世界を見回してみても、ほぼ類例のない世界でございます。日本で非常に重要視される伊勢神宮、国家の根本にも関わるんですが、文化財でも何でもない、指定文化財でも何でもない。何でしょうね、あれはというのが、私、三重県の生まれなんですけど、子供の頃からの文化財に興味を持った頃からの疑問でありまして、いまだに解けません。
よろしくお願いいたします。
【島谷会長】ありがとうございます。
黒田先生とは、文化財分科会で一緒で、いつもそういう話をさせていただいております。
続きまして、リモートで参加の河野委員、お願いいたします。
【河野委員】日本消費者協会の河野康子でございます。一般国民、消費者の立場で、前期に引き続いて参加させていただいております。
今回、答申案が示されました、改定ローマ字のつづり方に関しては、より社会実態に沿った改定ということで時宜を得たものだというふうに受け止めましたし、先日、戸籍への振り仮名記載についての確認通知を受け取ったこともあり、時代とともに変化し続ける日本語について、いろいろと考える機会となりました。
私は、就任時より、著作権分科会に所属しておりまして、ここ数年間はデジタル関連技術の社会実装に伴って生じている諸課題に対処すべく、先ほどの太田委員の下で、DX時代におけるクリエーターへの適切な対価還元方策について検討が進められ、一定の進展があったというふうに理解しています。
著作権関連の重点施策の中で、特に目に留まったのが、知財創造教育の推進と海外へのビジネス展開力の向上についてです。中でも、海外へのビジネス展開力の向上については、日本発のコンテンツにおいて円滑な対価還元制度が未整備であるために、本来得るべき収益が回収されない状況への対処というのは、喫緊の課題だというふうに思っております。今期、レコード演奏・伝達権の検討が予定されているんですけれども、この検討が、海外ビジネス展開力の向上への一助となり、ひいては、次世代を担う若手クリエーター育成への支援となるよう、積極的な議論ができればと考えております。大変微力ではございますけれども、我が国の文化芸術のさらなる発展を願って、委員会活動に参加したいと思います。よろしくお願い申し上げます。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
続きまして、髙部委員、お願いいたします。
著作権関連の重点施策の中で、特に目に留まったのが、知財創造教育の推進と海外へのビジネス展開力の向上についてです。中でも、海外へのビジネス展開力の向上については、日本発のコンテンツにおいて円滑な対価還元制度が未整備であるために、本来得るべき収益が回収されない状況への対処というのは、喫緊の課題だというふうに思っております。今期、レコード演奏・伝達権の検討が予定されているんですけれども、この検討が、海外ビジネス展開力の向上への一助となり、ひいては、次世代を担う若手クリエーター育成への支援となるよう、積極的な議論ができればと考えております。大変微力ではございますけれども、我が国の文化芸術のさらなる発展を願って、委員会活動に参加したいと思います。よろしくお願い申し上げます。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
続きまして、髙部委員、お願いいたします。
【髙部委員】髙部でございます。私も著作権分科会に所属をしております。
私は、元裁判官でございまして、知財高裁や東京地裁の知財部で訴訟実務をやってまいりました。そのため、専門は著作権法や特許法ということになります。
先ほど、生成AIのお話が出ました。米国では既に訴訟にも発展していると聞いておりましたが、ついに先日、日本でも、生成AIによる新聞記事の要約等が、著作権を侵害するかという問題が、裁判所に持ち込まれたということでございます。今後も、そういった状況を見ながら、また、諸外国の状況も見ながら、検討を続けていく必要があるのではないかと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
続きまして、千住委員、よろしくお願いします。
【千住委員】作曲家の千住明でございます。今回から参加させていただきます。
私も、著作権分科会に所属しておりますが、約15年にわたって私は日本著作権協会の理事をやっておりまして、日本の音楽著作権が、非常に不公平な立場にあったんですが、随分、先輩方の御努力によって改善されてまいりました。
ただ、また新たな問題、今おっしゃられたレコード演奏・伝達権の問題、これは、演奏家のためにも、ぜひとも必要な、この著作隣接権が、日本では野放しになっているということ。それから、もう一つ、生成AIに関する著作権法30条の4の問題、これが日本がコピー天国になっているという問題、それを前回の渡辺委員に引き続きまして、私が発言してまいりたいと思っております。クリエーターとして、後に続く人たちに対して、今ここでそういうことを決めておくことが、何か責任のような気がしておりますので、これをお引き受けいたしました。よろしくお願いいたします。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
続いて、田中委員、お願いいたします。
【田中委員】独立行政法人国立美術館の理事と国立西洋美術館の館長をしております、田中と申します。
専門は、西洋近現代美術史の研究ですけれども、現在は専ら、美術館の運営というものを行っております。文化審議会では文化施設部会と、文化経済部会に所属しておりまして、どちらの部会でも、割と共通の問題を扱っておりまして、アートエコシステムの構築であるとか、地方の創生というものに文化、芸術、そして文化施設というのが、どんな役割を果たし得るのかということを議論しているところになります。
そのような議論の中で、文化施設、あるいは博物館、美術館というところを、コミュニティーの賑わいのある場にしていくということが、論じられているわけですけども、賑わいというのは、ただ単に人々が集まって楽しければいいという場所でもないということが重要でもありまして、現在、美術館、博物館に課せられている、とても重要な役割というのが、いかに、社会的課題を解決していくのか、それにどういうふうに、貢献していくのかということになっております。それは、例えば多様性の問題であるとか、社会包摂性であるとか、ウェルビーイングの問題であるとか、そういったことに関わるわけですけれども、そういったことに貢献するような、いかにいろいろな体験、ただ単に作品とか資料を見せていくだけではなく、様々な体験ができる場として、文化施設そして美術館、博物館というものを活性化していけるのか、そういったことの議論を深めていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
リモートで参加の中江委員、お願いいたします。
【中江委員】中江有里です。
文化審議会では、国語分科会、ローマ字小委員会に所属しております。ここ数年、大変、海外からの観光客、そして、ビジネスパーソンが増えていますけれども、日本語というものは、日本語を母語とする人たちだけではなくて、さらに世界に対して、日本語の認識が深まっていっているのではないかなと日々感じています。例えば、最近、若者の言葉で「エモい」という言葉があります。最初、私、聞いたとき、どういう意味なんだろうと思ったんですけども、エモーショナルというところからできた造語で、心が揺さぶられることをエモいというらしいんです。感動するでもなく、心揺さぶられるでもなく、エモい言ってしまうという、私は、そこは言葉の進化というか、言葉っていうのはどんどん変わっていくものなんだなと、分かっているつもりでも自分も分かっていないし、さて、それは日本語なのだろうか、英語なのだろうかということも、いろいろ考えたりもしたんですけれども、ともかく、どんどん変わっていく日本語に対して、さらに敏感に、そして、適切に使っていけるように、皆さんの認識の、何か自分が尽力できることがあればいいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
続きまして、野嶋委員、お願いいたします。
【野嶋委員】アジア太平洋無形文化遺産研究センターの野嶋と申します。文化審議会では、主に無形文化遺産部会に関わっております。
私の所属先でありますアジア太平洋無形文化遺産研究センター(長いので、IRCIと略します)は、国立文化財機構の中の一組織であり、また同時に、ユネスコのカテゴリー2センターとして、アジア太平洋地域における無形文化遺産保護の推進に、調査研究の観点から貢献することを使命としています。日々、アジア太平洋各地の研究機関や政府機関、博物館、あるいはNGOの方々と協力し、ユネスコの方針に沿った調査、研究活動を実施しています。
最近の活動例としては、特に、事例研究として、最近の国際的な課題、例えば気候変動ですとか、SDGsに関連する無形文化遺産の観点からの事例研究ですとか、あるいは有形や無形の遺産、自然遺産等を含めた地域の遺産の総合的な保護に関する取組にも注目した活動等を実施しているところです。日々の本職の事業の中で、ユネスコに近いところで活動している一方で、実際に無形文化遺産条約のリスト記載ですとか、そのために、提案書を作成をするとか、そういったところに関わるということはありません。ですので、本審議会、無形文化遺産部会への参加というのは、日本政府が条約の枠組みの中で、どのような努力をされているのか、様々な課題も含めて理解を深める大変貴重な機会となっているところです。
昨年度中、無形文化遺産関連では、12月に政府間委員会で伝統的な酒造りのリスト記載が決定し、また、この3月には、次の提案案件となる書道の提案書が無事提出されました。また、ちょうど昨日ですけれども、今年度最初の部会が開催されたところで、今後どのような案件を推薦していくのがよいかということを議論いたしました。
今後の部会の活動の中で、特に、日本国内における無形文化遺産に対する理解が深まるような提案をしていけるよう努めたいと思っています。ありがとうございます。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
続きまして、リモートで参加の菱田委員、お願いいたします。
【菱田委員】兵庫県立考古博物館館長の菱田と申します。文化審議会では、世界文化遺産部会に入っております。
専門は考古学なんですが、この春までは大学に所属していて、文化財を守る専門職員を養成するというところにいたわけですが、今回、兵庫県のですが、こういう文化財を守る側っていいますか、そちらに身を移してみたときに、最近、特に小さい市、町では、文化財の専門職員の募集があってもなかなか応募者がいないという状況になっていて、こういった分野での人材不足というのが大きくなってきたんじゃないか、という点を切実に感じております。そういう意味でも、子供の頃から文化財に親しむ環境っていうのを、もっと作っていけたらいいなと思っております。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
続いて、日比野委員、お願いします。
【日比野会長代理】日比野です。文化政策部会に所属しております。
東京藝術大学の学長を務めております。文化政策部会の中では、芸術文化に対する評価についての議論が活発に交わされており、芸術文化をどのように評価していくのか。定量化、定性化という言葉が部会の中でも度々出てきております。入場者数とか経済的な数値化される効果以上に、芸術文化が人に及ぼす無形な効果がある。このことは、多くの人が感じているわけですけども、しかしこのことを他者と共有化し、事例を比較することはなされていません。東京藝術大学では「文化的処方」という考え方を立ち上げて2022年から他大学、企業、自治体と共に研究、実践を続けてきています。
医学的処方、薬学的処方、社会的処方、は既に社会の中で認識されています。「文化的処方」の研究、実践を進めることにより、人間にとっての健康とは身体の健康と共にこころの健康も重要であるということが常識になり、文化芸術と接することがウェルビーイングな人生、幸せな生活を送れることに繋がっていく、という認識を広めて行き、実践の場では長期的に様々なデータをとり、新たな評価方法を開発し、より推進するプログラムを複数の地域、施設で試行しています。
人の心を動かすことが、文化芸術の一番の力です。よりよい社会を築いていく上で、そして私たちが抱えている現代社会の多くの課題に対して文化芸術の力が欠かせないと感じています。今後、文化政策部会でも、芸術文化がどのように社会に取り組んでいき、効果を示していくのか。部会でも、しっかりと意見交換、議論をしていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
【島谷会長】どうもありがとうございます。
文化審議会各部会がありまして、部会ごとで協議を進めているわけですけど、ほかの部会というのはなかなか理解しがたいところがありますので、この総会でこういった形で話し合う機会って、物すごく大切だと思います。私自身も、非常に勉強になっております。
次の松田委員が、多分この部会の中で一番多くの部会に所属している委員ではないかと思いますので、自らがおっしゃってくださると思いますが、よろしくお願いいたします。
【松田委員】松田陽でございます。日頃、東京大学で文化財や文化遺産の作り方、それから使い方を調べていると、このように自己紹介の時に申し上げております。
この文化審議会では、文化政策部会、世界文化遺産部会、無形文化遺産部会、文化施設部会の4つに入っております。文化審議会には部会が6つ、それから分科会が4つありますが、その中で4つの部会に入ることになるとは全く思っておりませんでした。4つの部会に入ってみて思うことは、なるたけ俯瞰して文化審議会の全体の在り方を見ようということで、そのように心がけております。
文化審議会には9年間、正委員として入っているんですけども、この9年の間に文化の在り方に関して大きな影響を与えたことが、幾つかあると思っております。急速にすさまじい勢いで進む人口減少、これはやはりとても大きいと思います。それから、次第に我々は忘れつつありますが、コロナ禍、これも文化の在り方に実は大きな影響を与えたと思っております。それから生成AI、これもこんな勢いで出てくるとは思っておりませんでしたし、ほかの委員の方々からの御指摘を聞いて首肯するところでした。それから、インバウンド観光も、まさかこんなに増えるとは恐らく誰も思っていなかった。訪日観光客数が政府目標を上回るスピードで増えているということを考えてみても、これは政府も予想できなかったことであり、日本の文化の在り方に予想しなかった影響を与えていると思っております。今日、答申が出ましたローマ字のつづり方というのも、そのことと何らかの関係があると私は考えています。
インバウンド観光が増えることによって、いつの間にか我々は日本の文化を日本の外に見せるということに、以前よりも注力し始めているんだろうと思います。ユネスコの世界文化遺産や無形文化遺産にどのような案件を推薦するかも、このことと密接に関係していると思っております。日本の文化を外に見せていくことに注力することによって、日本の文化はどう変わるんだろうということを意識していきたいと、そのような姿勢でこの文化審議会に関わっていければと思っております。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
【島谷会長】松田委員ありがとうございました。
続いて、森山委員、お願いいたします。
【森山委員】森山卓郎と申します。本日は改定ローマ字のつづり方の答申に関しまして、御議論いただきありがとうございました。
専門は日本語学であります。ヘボン式ローマ字というのがありますが、ヘボンという言い方、あまり普段耳にしない言い方だと思います。しかし、これは現在の普通の言い方ですとヘップバーンになります。ヘップバーンですが、明治の初めの頃は、耳から入った発音で外来語を入れておりましたので、「Hepburn」というのが「ヘボン」になったということです。いわゆるメリケン粉などもそうですね。「American」が耳で聞いてメリケン粉になったというようなことです。そういう点で、言葉っていうのは、ある意味での文化や、あるいは芸術にも関わってくるかもしれませんが、いろいろなところの礎になるかと思います。そういう日本語学の勉強をしております。
今回、ヘボン式の一部採用ということですが、調査では、例えば、愛知を、「CHI」で「ち」を書くというのが、大体9割ぐらいです。そういう点で、現在の社会の実勢に合わせたということがいえるかと思います。
しかし、単にこれはヘボン式を採用したという問題ではないとも考えております。と申しますのは、いわゆる英語式のヘボン式、英語型ヘボン式と申しましょうか。そういう言い方が、一方で広く用いられておりまして、例えばオオノさんとオノさんの違いが分からなくなるということが起こっているわけです。そういう点では、英語型のヘボン式ではなく、しっかり長音も表記していこうというのが、今回の答申案の大切なところだと思っております。
JRでは、長音のというのは、ちゃんと上に符号をつけて、書いて区別されておりまして、例えば、小野という駅と、これは湖西線にあるようなんですが、それから大野という駅、これ常磐線にあるようなんですが、これ間違えるととんでもないことになってしまいます。それが、間違えないように、しっかり長音を使って表されております。マクロンと申しますが、上に線を引くわけですが、それが、引けない場合も結構あるわけです。そういう場合にはどうするかということで、文字を、言わば書き足す形で対応してはどうかというのが、今回、提案になっております。ほかにもいろいろな考え方ができますので、このローマ字の問題というのは非常に難しい、絶対正解がない問題なのでありますけれども、その中でも、社会的に広く使っていただけるような、最適解といえるものにはなったのではないかと考えております。
あとは、このローマ字を、先ほどお話しいただいたように周知、あるいは普及していくことが大切な務めかというふうに思っています。引き続き、様々な点でのお力ぞえをよろしくお願い申し上げます。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
続いて、吉田委員、お願いいたします。
【吉田委員】吉田ゆり子と申します。東京外国語大学の名誉教授となりました。専門は日本近世史になります。
私は、文化財分科会に所属しております。その審議の過程で、文化庁が文化財を活かしながら、人口減少、少子高齢化という社会問題に対する取組みを進めておられることを心強く思っています。一方で、都市部における再開発や、維持・管理困難、後継者のない建物や有形、無形の文化財の継承がいかに困難な状況に陥っているかも痛感しています。
今年7月の第273回文化財分科会では、能楽大鼓の革制作技術の保存措置が必要であるとして、保持者の認定が行われました。伝統芸能である能楽を保存し継承するために必要な、能楽の囃子を構成する楽器の一つである大鼓の、さらにその革を制作する技術者の養成が、能楽実演者の減少による需要の低下により難しくなっているということが背景にあるということでした。生業として、人が生計を成り立たせていくことができる仕事でなければ、生産活動も行われず、技術の伝承も、そして、能楽自身の継承も困難であるということが示されました。
文化財の指定や保存、継承については、所有者の意向が尊重されるために、文化庁が介入することができる範囲も限られていることは承知しています。ただ、維持・管理困難、あるいは再開発、後継者の欠如など、いずれも経済の問題が絡んでくることが現実です。とはいえ、文化財の継承の問題は、一時的な資金の支援、経済の問題ということだけで解決できるのではなく、やはり社会の構造的な問題が背景にあると考えています。もちろん、限られた文化庁の予算や地方自治体の予算や資源をうまく循環させる手段を考えることも大切ですが、そもそも、人々が生計を成り立たせることができ、生産活動を継続できるような仕組みを考えなければ、根本的な解決策を得ることができないということを、改めて強く感じています。
文化財を守り、価値を広く市民に伝えながら、維持・管理を行うためにどのような問題があるのか、改めてきめ細かく、問題を一つ一つ整理しながら、仕組みづくりを考えるというようなことを、今期も委員のほかの先生方と一緒に、また文化庁の皆さんと問題を共有しながら考えていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
【島谷会長】ありがとうございました。
では、長らくお待たせしましたけど、吉見委員。
【吉見委員】吉見俊哉と申します。社会学者でございます。こちらの文化審議会におきましては、文化経済部会、それから文化施設部会の座長をやらせていただいております。
文化経済部会では、文化と経済の創造的循環をテーマにしております。この創造的循環は、私どもの考えでは、土壌を豊かにする、つまり、文化の基盤を豊かにしていく第1の循環と、それから、ナショナルとグローバルのフレームの中で、文化の価値づけをしていく第2の循環、それをどう組み合わせていくかということを議論してきました。
この2つの循環を連動させるために、3つぐらい柱がありまして、一つは資金調達の問題、もう一つは場の活性化の問題。もう一つは人材育成の問題でございます。
資金調達に関しましては、調達の仕組みの多様化とか複合化とか、非常に多様な仕組みが出てきておりますので、それをどういうふうに、文化を維持発展させていくために組み合わせていくべきかについての方法論を模索しております。
場の活性化に関しましては、今の吉田先生からお話もございましたけれども、文化財をその地域、場の中で弾力的に活用していく仕方について議論しております。
そして、もちろん人材育成がございます。これも、狭義の表現者だけでなく、スタッフというか、アートマネジメント的な人材も含めて議論してきております。
他方、文化施設部会におきましては、博物館、美術館、劇場、音楽堂、多様なものがございますけれども、人口減少社会の中でこれらをネットワーク連携させていきながら、その中で人材や資金のフローを維持し、才能を育成し、地域に貢献していくような仕組みをどうすれば創出できるかということが課題です。メンバーの重なりも含め、実質的に文化経済部会と文化施設部会は相互に連動しているというふうに理解をしております。
先ほどのお話にもございましたけれども、近年、一方では、持続的な人口減少、つまり21世紀後半には日本の人口は九千何百万かになり、国の規模が縮小していく現象が一方にあります。もう一方では、劇的なインバウンド観光客の増加があり、外からの人口や資本の流れは増大していく。こういう2つの現象が同時並行で起こっているわけでございます。
これは、私たちの社会の移動性、モビリティの在り方が根底から変わっているということと非常に深く関係しているのだと思います。モビリティの変化の中で、地域であるとか、それから日本そのものも、意味が変わってきている。それを、どういうふうにプラスに生かすかということが、まさに文化庁、あるいは文化審議会、そして、私どもの文化経済部会や文化施設部会の課題なのだと思っております。
私は社会学者として、カルチュラル・スタディーズということを長らくやってまいりましたけれども、文化というのは、やはりアグリカルチャーと同じ、耕すということである。土を耕すことが最も大切なことで、もちろん、文化の場合は土じゃなくて、人だったり社会を耕すわけですけども、この耕すことの中で、様々な地方に生きる人々を耕していく、このプロセスの重要性は、全く21世紀においても22世紀においても変わらないと思います。
しかしながら、モビリティがネットとモバイルメディアの結合も含め、決定的に変化している状況の中で、どうやって地域とか、日本とか、そういう一つのまとまり、文化的、歴史的なまとまり、人々の文化的な営みの場、その持続可能性を実現していくかについて、我々の部会でももっと議論していきたいと思いますし、他の部会とも連携をしていくことができればと願っております。どうかよろしくお願いいたします。
【島谷会長】どうもありがとうございました。
最後になりますけど、私も自己紹介をさせていただきます。独法の国立文化財機構の理事長をやっておりまして、皇居三の丸尚蔵館の館長も兼務しております。所属している部会としましては、文化財分科会、それから文化経済部会に参加させていただいております。
皆様方のお話を聞かせていただきまして、強く感じたのは国際化というのがございますし、人材不足というのがございます。それぞれ、人材不足に関しては、募集しても来ないっていうのは、募集しても生活ができるだけのものが十分ではないということで手が挙がってこない部分があろうかと思います。全くの人材不足ではなくて、供給源はあるんだけれども、魅力ある職場に見えなくなっているというところに問題があるのではないかと思います。やっぱり安定して生活ができなければ、先ほどの、能楽の囃子方の大鼓を作る人がいなく、非常に難しくなっているような話がありましたけれども、文化財の修理等を考えてみましても、日本産の漆が採れないというようなことがありまして、これは文化庁がかなり手当てをしてくださっていますが、それにしても、もともと、1人枠食べられるだけの収入があれば、漆も継続的に、山を整理し漆掻きもできるわけですけど、それができていないという、そういう部分がかなりあります。文化経済部会、それから、文化審議会の中にある部会だけでは解決することではありませんけれども、いろいろなことを考えていく必要があるなと考えております。
先ほど来、2030年に外国人の来日数6000万人という途方もない数字を政府が出したものに関して、こんなの夢のような数字だなという、ように思っていましたけれども、実際はそれを上回る速度で、外国の人が来ている。コロナ禍があったにもかかわらず、そういう状況にあるというのは非常に注目すべきことです。外国の人が日本文化に接する機会が物すごく増えているんですが、先ほど田中委員から発言がありましたように、だからこそ余計に外国で日本文化を発信し続けていかないと、そういった供給もできなくなるんじゃないかと思いますので、今後文化を日本から発信していく、それも、アジアに向けて、欧米に向けて発信するという努力を続けていかないと、やはりそれは続かないことだと思います。西美を見ても日本の美術館等を見ても、印象派の展覧会がない年っていうのは、恐らく日本ではないと思うんですけど、日本美術の展覧会が欧米で、毎回やられているかっていうのは非常に疑問符が残ります。そういう意味で、いい展示を大きなものでもなくても外国に持っていって、刺激を与え、さらにいいものを日本に来て見ていただくということが大切です。観光客がどれぐらいが適切かっていうのはありますが、今、吉見先生がおっしゃったようにモビリティが変わってきておりますので、そういった意味で、現地で見るか、ここで見るかということにはなるんですけれども、文化をお互い、理解をし合えることが国際化の基本になると思いますので、そういう意味でこの文化審議会の議論というのはとても大きな役割を果たしていくのではないかと私は期待し、微力ながらお手伝いをさせていただいております。
各委員の先生方も、実際の仕事がありながら、この部会に参加していろいろと討論に参加していただけるというのは、とてもありがたいことだと思いますので、我々の力で少しでも日本の文化がよくなるように支援していただければと思います。私からは以上でございます。
まだ、若干時間はありますが、言い足りないという方がいらっしゃいましたら、どうぞ御遠慮なく挙手をしていただければと思います。
言い忘れましたが、私の専門は日本の書道なんです。びっくりされるか分かりませんが、今、運営のほうばっかりに、名前が出たりはしておりますが、博物館、美術館の運営する立場になって、今、皆さんが働きやすい、それから情報発信、分かりやすい情報発信をするようなことを努めてやっております。書の普及もとても重要で、書写教育から芸術家書道への流れが必ずしも十分うまくいっていないように思います。書写書道の先生方と芸術家書道の先生方の感覚が少しずれている、それが継続していないというところが問題点で、それをクリアするのが、我々、博物館、美術館の仕事だろうと思って、その融合にも努めております。早く美しくきれいに書くという小中学校の書写の観点から、芸術であるというところには乖離があります。それは乖離ではなくて、継続していくもんだという認識をもう少し植え付けていくことも必要だと思っています。三の丸尚蔵館の開館記念の展覧会では、先ほど、野嶋さんから無形に申請したという話がありましたけれども、書道の展覧会もどっかで挟んでいきたいなと思っております。ちょっと長くなりました。失礼いたしました。
よろしゅうございますか。
本当に、これはいい機会を与えていただいたと思っておりますので、この機会で知友を得た先生方が今後とも交流を図っていただければ、とてもうれしゅうございますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日予定されていた議題が終了いたしましたので、閉会としたいと思います。
最後になりますが、事務局から連絡事項についてお知らせいただき、閉会といたします。よろしくお願いいたします。
【秋山企画官】次回会議の日程等につきましては、調整の上、追って御連絡したいと思います。ありがとうございました。
【島谷会長】どうも各委員、先生方ありがとうございました。
担当
文化庁政策課

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