文化財保護に向けた文化庁長官からのメッセージ

平成29年4月1日以来,京都府の賀茂御祖かもみおや神社(下鴨しもがも神社),奈良県の金峯山寺きんぷせんじ,沖縄県の旧崇元寺そうげんじや首里城跡,また東京都の増上寺や明治神宮において文化財に液体が散布される事案が相次いでおります。被害を受けた文化財の所有者と関係者の方々に,心からのお見舞いを申し上げます。

我が国の宝である文化財は,確実に後世に伝えていかなければなりません。文化財は,先人の不断の努力によって保存・継承されてきたものであり,我が国の誇りと伝統の象徴と言っても過言ではありません。このような文化財を毀損する行為に強い憤りを覚えます。

一昨年,同様の事案が発生して以来,再発防止に努めてきましたが,再びこうした事案が起こったことは,誠に遺憾であります。本事案の発生を受け,文化庁としては文化財調査官を派遣し,現状確認を行うとともに,各都道府県の教育委員会に対して,防犯対策の徹底や連絡体制の強化を図るように依頼しました。また,警察と連携して事案に対処していくとともに,関係団体にも協力をいただき再発防止に努めます。

地域の宝でもある文化財を被害から守っていくためには,国の努力はもちろんですが,地域における情報共有や見回りなど,国民の皆様にも御協力いただき,防犯体制を充実させることが不可欠です。今後とも貴重な文化財を保護するための取組に対する御理解・御協力をお願い申し上げます。

平成29年4月7日

宮田 亮平<
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