文化財の不法な輸出入の規制等に関する法律及び文化財保護法の一部を改正する法律について
平成14年12月9日に「文化財の不法な輸出入等の規制等に関する法律」及び「文化財保護法の一部を改正する法律」が施行されました。
なお,外国の博物館等から盗取された文化財(特定外国文化財)は,外国等からの通知を受けて,文部科学省令で規定するとともに,本ホームページでも紹介することにしています。
(参考)
「文化財の不法な輸出入等の規制等に関する法律」及び「文化財保護法の一部を改正する法律」等の施行について(通知)(112KB)
1文化財の不法な輸出入等の規制等に関する法律
輸入規制
- ○外国の博物館等から盗取された文化財を「特定外国文化財」として,外務大臣の通知を受けて文部科学大臣が指定する。(第3条)
- ○特定外国文化財の輸入は,外国為替及び外国貿易法による輸入承認事項とし,我が国内への流入を防止する。(第4条)
回復措置
- ○特定外国文化財の盗難の被害者については,現行民法で認められている善意取得者に対する回復請求期間を2年間から特例として10年間に延長する。ただし,この場合,代価弁償を必要とする。(第6条)
その他
- ○文化庁長官は,文化財保護法に基づく亡失・盗難文化財の届出があったときは,その旨を官報で公示する。外務大臣は,その内容を外国に通知する。(第5条)
- ○教育活動,広報活動等を通じた,国民の理解を深める等のための措置を講ずる。(第7条)
(参考)
文化財の不法な輸出入等の規制等に関する法律要綱(13KB)
文化財の不法な輸出入等の規制等に関する法律(16KB)
2文化財保護法の一部を改正する法律
輸出規制
- ○重要有形民俗文化財の輸出について,届出制を許可制に改める。(文化財保護法第56条の13条等)
[重要文化財の輸出については,既に許可制となっている。(文化財保護法第44条)]
(参考)
文化財保護法の一部を改正する法律要綱(7KB)
文化財保護法の一部を改正する法律(8KB)
文化財保護法の一部を改正する法律新旧対照条文(12KB)
(参考)文化財の不法な輸入,輸出及び所有権移転を禁止し及び防止する手段に関する条約(文化財不法輸出入等禁止条約)の概要
(Convention on the Means of Prohibiting and Preventing the Illicit Import,Export and Transfer of Ownership of Cultural Property)
1経緯
- 1970年11月14日ユネスコ第16回総会(於パリ)で採択
- 1972年4月24日条約の発効
- 2002年12月9日日本において条約が発効
2主な内容
- (1)他の締約国の博物館等から盗取された文化財(所蔵品目録に属することが証明されたものに限る)の輸入を禁止する。
- (2)原産国である締約国の要請により,(1)の文化財の回復及び返還について適当な措置をとる。ただし,善意の購入者に対して適正な補償金が支払われることを条件とする。
- (3)自国の文化財の輸出には許可を受けることを義務付け,輸出許可書の無いものの輸出を禁止する。
(参考)
外務省ウエブサイト
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/treaty_020414.html
条約概要
文化財の不法な輸入,輸出及び所有権移転を禁止し及び防止する手段に関する条約(47KB)
ユネスコのウエブサイト
(参考)広報資料集
- ○パンフレット
- ○リーフレット
世界の文化財を守る仕組み(リーフレット)(323KB)
- ○ポスター
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