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令和5年2月1日
文化庁は、日本の文芸作品を海外に発信していくために重要となる優れた翻訳家を発掘・育成する登竜門として、翻訳者育成事業(翻訳コンクール)を実施しております。この度、第7回コンクールの受賞者を決定しましたのでお知らせします。
今回は、①英語部門と、②フランス語部門を合わせ、過去最多の373名の応募者の中から、両部門それぞれ最優秀賞1名、優秀賞2名が選出されました。
今後、コンクール受賞者をはじめ、我が国の文芸作品の翻訳に取り組まれる方々が、優れた翻訳家として世界で活躍され、我が国の文芸作品が世界で一層広まっていくことを期待します。
また、コンクールを記念し、日本の文芸作品の翻訳や海外での発信をテーマとするシンポジウムをオンラインで開催しますので、併せてお知らせします。
1 応募数等
- 応募人数:
- 英語部門 256名 フランス語部門 117名 合計373名
- ※これまでは、全体として284名(第6回)、英語部門204名(第6回)、フランス語部門8名(第3回)が最多応募者数。
- 応募資格:
- 国籍、年齢は問わない。ただし、翻訳作品の単行本(共訳を含む)の出版経験を有する者は応募できない。雑誌・アンソロジー等での掲載経験は可とする。
- 課題作品:
- ①小説部門(川上弘美著「夏休み」)
- ②評論・エッセイ部門(保坂和志著「言葉の外へ——文庫まえがき」)
- 小説部門、評論・エッセイ部門の各1点、計2点
2 受賞者(敬称略、( )内は国籍)
- 英語/最優秀賞(1名)カミール・スパイチャルスキ(オーストラリア)
- 優秀賞(2名)
- ダグラス・ヤーン(スウェーデン)
- キャサリン・レベッカ・マー(ニュージーランド)
- フランス語/最優秀賞(1名)アケレール樹里(フランス/日本)
- 優秀賞(2名)
- ハラルド・ウェンドラー(スイス)
- ジェラルディンヌ・ウダ(フランス)
本事業を運営しているJLPP(Japanese Literature Publishing Project)事務局ホームページに、受賞者が翻訳した作品及び審査員講評を公開していますので、併せてご参照ください。https://www.jlpp.go.jp/competition7/index.html
3 コンクール記念シンポジウム
日程:令和5年2月26日(日)14:00~配信開始
方式:オンライン開催(YouTube配信)
言語:日本語、英語/フランス語 通訳あり
配信等の詳細は、JLPP事務局ホームページをご確認ください。
https://www.jlpp.go.jp/bungakudays2023_s/index.html
プログラム
(1)第7回翻訳コンクール受賞者の紹介(30分)
(2)記念シンポジウム
テーマ「翻訳家にとって作品との出会いとは」
【セッション①】英語部門 (40分)
- 柴田元幸(翻訳家、東京大学名誉教授)
- アリソン・マーキン・パウェル(日本文学翻訳家、PENアメリカ翻訳委員会評議員)
【セッション② 】フランス語部門(40分)
- 野崎歓(東京大学名誉教授、放送大学教養学部教授)
- アンヌ・バヤール=坂井(日本文学研究者、翻訳家、フランス国立東洋言語文化大学教授)
テーマ「世界が注目する日本女性文学の現在」
【セッション③】(40分)
- ソコロワ山下聖美(文芸研究家、日本近代文学研究者、日本大学芸術学部教授)
- 鴻巣友季子(翻訳家、文芸評論家)

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