文化庁では,「海外の美術品等の我が国における公開の促進に関する法律(海外美術品等公開促進法)」が成立したことを受け,平成23年度より海外美術品等公開促進法等を施行し,優れた海外の美術品等の我が国における公開を支援してまいります。
概要
美術品を海外から借り受ける際において,日本国内での差押免除(Immunity from Seizure)の手続を所有者から要請される場合があります。その場合,以下のいずれかの手続を行うことが可能です。
(1)美術品の所有者が外国等(国及びその政府機関,連邦国家の州等)の場合
「外国等に対する我が国の民事裁判権に関する法律」による,展覧会の開催に伴う出品作品に対する民事裁判権免除についてのページを参照ください。
(2)美術品の所有者が(1)以外(私立美術館,国以外の地域等)の場合
「海外の美術品等の我が国における公開の促進に関する法律(海外美術品等公開促進法)」により,国民が世界の多様な文化に接する機会の増大を図ることを目的に,我が国の裁判所が強制執行等することができないよう,文部科学大臣が対象となる美術品等の指定を行うことが可能です。
海外美術品等公開促進法について紹介するパンフレットです。
法令
強制執行等することができない海外の美術品等の指定について
利用可能な美術品の所有者
私立美術館、『国・政府機関・連邦国家の州』以外の地域、 個人 等
例)メトロポリタン美術館(アメリカ),ボストン美術館(アメリカ),コプト博物館(エジプト)
美術品の所有者が『国・政府機関・連邦国家の州』の場合は、「民事裁判権免除について」を確認してください。
事前相談
本制度に申請しようとする方は,「海外の美術品等」の制度の適合状況,申請書の記載方法,申請書方法について,いつでも文化庁の担当窓口に相談することができます。
海外の1つの美術館からの借り受けについて,以下の期日までにその案を担当窓口と面談にてご相談ください。
- ・指定が必要な美術品が10件以上含まれている場合:指定を希望する期日の6ヵ月前まで
- ・指定が必要な美術品が9件以下の場合:指定を希望する期日の3ヵ月前まで
申請
海外の1つの美術館からの借り受けについて,以下の期日までに申請書を提出してください。(標準事務処理期間はそれぞれ120日,60日としています。)
なお、1つの展覧会において,複数の貸し手に対し手続きが必要な場合は,まとめて申請してください。
- ・指定が必要な美術品が10件以上含まれている場合:指定を希望する期日の4ヵ月前まで
- ・指定が必要な美術品が9件以下の場合:指定を希望する期日の2ヵ月前まで
申請様式
※令和2年10月より押印が不要になりました。
- ・様式1 申請書(20KB)
- ・様式2 委任状(27KB)
- ・様式3 総括票(33KB)
- ・様式4 個票(19KB)
- ・様式5 輸送方法の書類(20KB)
- ・様式6(展覧会企画書)(12KB)
- ・貸借契約書(原文)
- ・貸借契約書(和訳)
- ・当該手続きを必要としていることを証する所有者の署名入りの書類(契約書等)
・押印はいずれの様式においても不要です。
・様式3 総括票については、以下のページの「詳細情報」(PDF) を参考に記入してください。
強制執行等することができない海外の美術品等の指定について | 文化庁 (bunka.go.jp)
・ファイル名は、提出日_ファイル名_申請代表者名としてください。
例1)240401_様式1 申請書_○○社 例2)賃貸契約書(原文)_240401_○○社
・その他,状況に応じて資料のご提出をお願いする場合があります。
お問合わせ
- 文化庁企画調整課博物館振興室