議事録

第26回国語分科会日本語教育小委員会・議事録

平成22年4月8日(木)
14:00〜16:00
旧文部省庁舎5階特別会議室

〔出席者〕

(委員)
西原主査,杉戸副主査,伊藤,井上,岩見,尾﨑,加藤,佐藤,中野,西澤,山田各委員(計11名)
(文部科学省・文化庁)
匂坂国語課長,田中日本語教育専門官,仙田日本語教育専門職,山下日本語教育専門職ほか関係官

〔配布資料〕

  1. 第24回国語分科会日本語教育小委員会・議事録(案)
  2. 第25回国語分科会日本語教育小委員会・議事録(案)
  3. 情報リソース(資源)等について
  4. 「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について骨子(案)
    (注:議事次第における資料名「国語分科会日本語教育小委員会における審議について 骨子(案)」

〔参考資料〕

  1. 「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案のたたき台
  2. 「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について目次立て(案)
  3. 「生活上の行為」の分類一覧
  4. 「生活上の行為」の事例の整理
  5. 今後の日本語教育小委員会の検討スケジュール(案)

〔経過概要〕

  1. 事務局の異動について報告があった。
  2. 事務局から配布資料の確認があった。
  3. 前々回及び前回の議事録(案)が確認された。
  4. 事務局から,配布資料3「情報リソース(資源)等について」,配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について骨子(案)」,参考資料1「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案のたたき台」,参考資料2「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 目次立て(案)」についての説明があり,その後,資料の内容に関し,質疑応答と意見交換を行った。
  5. 次回の日本語教育小委員会は,4月27日(火)に文部科学省5F6会議室で開催されることが確認された。
  6. 質疑応答及び意見交換における各委員の意見は次のとおりである。
○西原主査
ただ今から文化審議会国語分科会日本語教育小委員会,通算第26回,今期の第2回の会議を開会いたします。
前回小委員会以降に行われたワーキンググループのことを御報告申し上げます。3月11日に第13回日本語教育小委員会ワーキンググループを開催いたしました。第13回日本語教育小委員会ワーキンググループでは情報リソース(資源)部分に当たります配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(1)教室活動の方法の例一覧」,それから「(2)教室活動を行う際の参考資料リスト」,「(3)活用例(実践例)」の作成作業をいたしました。それから情報リソース(資源)の作成と並行して配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について骨子(案)」について検討を始めました。
配布資料3「情報リソース(資源)等について」と配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」ともに骨子(案)でございますが,御検討をお願いしたいと存じます。
配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(1)教室活動の方法の例一覧」,「(2)教室活動を行う際の参考資料リスト」が審議経過報告の巻末に別添という形で付けられます。それから「(3)活用例(実践例)」は審議経過報告の本体部分に入るということになろうかと思います。少し位置付けが違いますので,まず配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(1)教室活動の方法の例一覧」,「(2)教室活動を行う際の参考資料リスト」について,御意見を伺いたいと思います。配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(1)教室活動の方法の例一覧」の書きぶり及び内容について,修正や追加の御意見がございますでしょうか。
前回の第25回日本語教育小委員会の議論を踏まえて「意義」という項目が付け加えられ,「目的」とは少し違う次元のことを書いております。佐藤委員は前回本小委員会において配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(1)教室活動の方法の例一覧」で記述を行う分量について御意見を下さいましたが,各項目についてこのくらいの分量というのはいかがなものでしょうか。
○佐藤委員
それぞれコンパクトにまとめられていますので,よろしいのではないでしょうか。
○西原主査
いかがでしょうか。それから項目として,このようなものもあったらいいのではないかというようなことはございますでしょうか。
今後,第14回日本語教育小委員会ワーキンググループが4月14日に開催されますので,その時までに事務局に追加や修正の意見がございましたら,お伝えいただければ修正を開始することができるかとは存じます。今,ここで御覧になって何かございますでしょうか。
○杉戸副主査
今回,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(1)教室活動の方法の例一覧」の一番最初に「意義」という欄が設定されたわけです。先ほどの説明ではこの中に例えばロールプレイ(role-play)ならロールプレイの内容,それは何をやるのかということと,文字通りその「意義」の二つを書くという御説明があったと思います。実際に今日の配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(1)教室活動の方法の例一覧」の「意義」の欄に「意義」と「内容」の二つが書かれているので,そこを中黒と言うか中ポツを使って区別し,何をやる項目なのかということとその意義をはっきりさせた方が良いと思います。例えば一番最初に挙げられている「ロールプレイ」で言えば最初の1行半くらいは,「学習者同士や学習者と…を設定し,演じる。」と,これが言わば内容に当たる定義ですね。そのあと「それぞれの役割における…」以後は正に意義が書いてあるわけです。「意義」という欄の見出しはこのままにしておいて,中ポツで見出しを立てて,できるだけ原則として二つのことを書くという意識で分けて書いたらどうでしょうか。
実際に本日の配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(1)教室活動の方法の例一覧」について言えば,もう既に内容が盛り込まれているので,改良したり,少し記述を分けたりすればできそうだと思います。
○西原主査
配布資料3「情報リソース(資源)等について」の2ページ目の「3.フォトランゲージ(photo-language)」はポツが二つ付いています。
○杉戸副主査
そうですが,二つ目のポツの1行目「話し合うことで」までが内容になっています。
○西原主査
では,「意見交換の過程で」というところから第2のポツになるべきですね。二つ目のポツの一番最初の部分の「また」というところは前に続くような書き方に修正をしたらよろしいですか。
○杉戸副主査
そうですね。
○西原主査
それでは,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(2)教室活動を行う際の参考資料リスト」の検討に参りますが,この部分は更に「1.生活情報」,「2.日本語指導者用資料」,「3.「生活者としての外国人」を対象とした日本語学習サイト」に分かれております。「2.日本語指導用資料」につきましては前回の日本語教育小委員会で「使用言語」を入れるようにという御指示がありましたので,「名称」の欄の次に「使用言語」を入れております。それから入手方法,そして作成母体について書いております。そして「作成者」の欄にある「独立行政法人国立国語研究所」の書き方について杉戸副主査の方から少し御説明があった方がいいかと思うのですが,いかがでしょうか。
○杉戸副主査
具体的には「入手方法」の欄に書き込まれているURL(Uniform Resource Locator),がちょうど今週の(月),4月5日付けで大きく変わっています。本日の配布資料3「情報リソース(資源)等について」に書き込まれているのは,事務局が今週に入ってから確認されているので最新のものなのですが,ただ,ここに書かれているたどり着き方だけではなく,他のページとリンクしていますので,いろいろなところから入れたりします。
つまり,独立行政法人から大学共同利用機関法人に移行して,ホームページも枠組みを替えて4月5日付けで更新しました。ただ,この先もホームページの作成作業が進むことが予定されているので,その点少し注意していただかなければいけないと思います。これは国語研究所以外のところのURLにも,電子情報あるいはそのサイト(site)というのは長い目で見ればそういう事情が付きまとうものだと思うんですね。それをこの先どのように手当てするか,少なくともある段階で答申なら答申として出す場合は「何月何日現在のアドレスです。」ということを書いて示さなければいけないということを感じました。
それから一番右の欄「作成者」のところに「独立行政法人云々」というのがありますが,これはそれぞれのサイトの作成を行った組織,所内の組織,あるいはグループ名が書いてあるわけですが,これをどういう形で出すかということも,国語研究所のことだけでなくて全体の枠の中で検討していただきたいと思います。
○西原主査
一般的にはどういうことになるのでしょうか,改組された元の組織名が出ていますが,独立行政法人国立国語研究所というところは今は存在しないということですよね。一般的にはこういう報告書に入れるときはどうしたらよろしいでしょうか,これは作成したときにはこの母体だったということで「独立行政法人」で出していいのでしょうか。
○杉戸副主査
今もこの名前でサイトに入っていくと出てきます。例えば配布資料3「情報リソース(資源)等について」の6ページ目,上から3つ目の「日本語学習者会話データベース」には,そのURLが「http://dbms.kokken.go.jp/nknet/ntool」とあります。この「kokken.go.jp」というのは独立行政法人時代の研究所のアドレスで,今は「ninjal.ac.jp」という名前なんですね。
 
○西原主査
事情としてはよく分かる御説明でございますけれども,今,日本語教育小委員会で審議を行っていることは審議経過報告として近々出ていきますので,国立国語研究所のサイトが最終的にどうなるかということまでは反映できない形で配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(2)教室活動を行う際の参考資料リスト」が出ていくということになります。そのとき,どこかに注書きをするのでしょうか。そのことにつきましては事務局に検討をお任せして,書き方についてはお考えいただくということになろうかと思います。よろしくお願いいたします。
そのほかに御意見として何かありますでしょうか。配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(2)教室活動を行う際の参考資料リスト」の「3.「生活者としての外国人」を対象とした日本語学習サイト」は学習者が使えるサイトとして,これはどの程度「生活者としての外国人」という縛りをきつくするかという問題があるのではないかと思います。例えば「リーディング・チュー太( Reading Tutor )」というのを御存じでしょうか。これは東京国際大学の川村よし子先生がお作りになったもので,だれでも使える読解のための非常にいいツールだと思うのですけれども,目的は「生活者としての外国人」の学習支援ではありません。ただ,「リーディング・チュー太」というのはあった方がいいかなと私は思うのです。それをどうするかということなのですけれども,御意見としてはいかがでしょうか,独立行政法人国際交流基金のサイトもいかがでしょうか。
○西澤委員
独立行政法人国際交流基金も随分新しいサイトを立ち上げていまして,例えば4月から「NIHONGO e な」というポータルサイト(portal site)を始めます。「いろんなところにあるこういうサイトでこういう日本語学習ができますよ」ということを紹介し,そこにアクセスできる,そういうポータルサイトを作っています。これも今は英語と日本語しかありませんけれども,近々中国語,韓国語と対応言語を増やしていこうと思っています。一般的に日本語学習のために役立つサイトという意味で言えばかなり幅広くいろんなものを拾っておく必要があるような感じがします。
○西原主査
そうですね。「生活者としての外国人」という限定だと,今,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(2)教室活動を行う際の参考資料リスト」の「3.「生活者としての外国人」を対象とした日本語学習サイト」にあるものしか挙がってこないですが,それについてはいかがですか。
○加藤委員
広く日本語ということを考えると,「生活者としての外国人」ということに限定することはないのかなと思います。基本的には日本語という意味で同じですので。もちろん,ある限りのものと言うか,厳選はするのですけれども,国際交流基金のサイトも出していくのがいいのではないかと思います。
○西原主査
そうすると該当するサイトは限りなくたくさんあるのですけれども,「生活者としての外国人」というのを厳密にすると,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(2)教室活動を行う際の参考資料リスト」の「3.「生活者としての外国人」を対象とした日本語学習サイト」のようなことになるということなんですね。広げると切りがないですが,縛りをきつくすると一つしかないということを,どう扱っていったらよろしいでしょうか。
○加藤委員
サイトの作成者側が「生活者としての外国人」というように限定して作っていらっしゃいますけれども,留学生であってもどなたであっても「生活者」であるということは同じですし,反対に生活者でも例えば日本語能力試験を受けるということもあるわけです。そういった意味で私は広く選んで役に立つものを載せていくというのがいいと思います。
○岩見委員
基本的にいろいろなサイトを載せたいところですよね,「3.「生活者としての外国人」を対象とした日本語学習サイト」というタイトルを少し変えた方がいいかなと思います。「3.「生活者としての外国人」を対象とした日本語学習サイト」とありますが,その「生活者としての外国人」という言葉は広くとらえる人もいれば,限定的にとらえる人もいて,解釈はいろいろなのです。ただ,狭くとらえる方もいらっしゃるということを踏まえて,ここはタイトルの付け方を工夫して,役立つものを広く見せるということがいいかもしれません。
○尾﨑委員
私も加藤委員,岩見委員に同じ意見ですが,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(2)教室活動を行う際の参考資料リスト」の「3.「生活者としての外国人」を対象とした日本語学習サイト」に一つしか情報がないということの方が異様な感じがします。ですので,ここで「対象」と言うからいけないので,「生活者としての外国人の日本語学習を支援するサイト」とか,何かそこは「学習に役立つ」といった文言を入れるなど,少しタイトルの文言を変えるだけでいろいろな情報が拾えるかなと思います。拾い出したら切りがないの,どこかで適当に切って,あとは実際に使用する人が探せばいいでしょう。
○山田委員
その上で配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(2)教室活動を行う際の参考資料リスト」の「3.「生活者としての外国人」を対象とした日本語学習サイト」で取り上げている「とよた日本語学習支援システム」については内容のところに,「「生活者としての外国人」に特化した」とか,そういうことを1行加えたらいいんじゃないでしょうか。
○西原主査
そうですね。むしろ「とよた日本語学習支援システム」の方に情報を付け加える方がいいですね。では,今,各委員がおっしゃったような情報を事務局に御提供お願いいたします。
では,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(2)教室活動を行う際の参考資料リスト」の「3.「生活者としての外国人」を対象とした日本語学習サイト」について,「対象とした」というところを「日本語学習に役立つ」というような形に変更し,このリストを膨らませるということでよろしいでしょうか。
それから国立国語研究所につきましては,先ほど,杉戸副主査から御説明のあったようなことを勘案して,記述内容及び作成者の書き方については事務局の方で検討して考えるということにいたします。
なお,今は「3.「生活者としての外国人」を対象とした日本語学習サイト」について,学習に役立つというサイトの情報提供をお願いいたしましたけれども,日本語教育小委員会ワーキンググループでこれだけのものを作ったわけですが,それ以外に何か委員の方々でこれも加えたらというアイデアがありましたら,是非御提供いただければ,逐次このリストの中に付け加えていくことになると思います。ただし,締切りがありますので永遠にというわけには行きませんが,よろしくお願いします。
では,次に配布資料3「情報リソース(資源)等について」の9ページから,「(3)活用例(実践例)」を御覧いただきたいと存じます。これは「大目標」から始まりまして,能力記述」に至る説明があった上で「必要な品物を扱う店等を探す」ということで,このような教室活動が展開されるでしょうということを記述しております。これは,「生活上の行為」の事例を七つ取り上げて例を作っております。
これは各地域においていろいろなタイプの教室活動を計画する方のために,このような感じでそれぞれの項目について活動を計画してくださいということを示す例になっております。基本的に少し分量が多くなっているものもありますが,1項目1ページぐらいを目安に書いていただいております。大体このような調子でいいのかどうかということが一つ,それから取り上げる事例の数について。今は七つ取り上げていますが,いかがでしょうか。
○佐藤委員
二つありまして,一つは,例えば予定通りに授業が進まない場合の支援の仕方とか手立てというのはいらないでしょうか。つまり,これは順調に予定調和的に授業が流れるということを前提に書かれていますね。ところが指導者の人たちがうまくできないとき,書かれていることがうまくいかないときの支援を,教室活動の情報リソースの欄に「手立て」とか「支援」とかいうような形であると分かりやすいというのが一つで,これは案です。これは学校教育では非常によくやるんですね。
例えば「店の場所を尋ね,指導者が答える練習をする」というロールプレイを行うとあるのですが,それがうまくいかないときにどう手立てを打ったらいいのかということを書くということです。
それから,もう一つは配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の「情報リソース」の欄に書かれていることですが,ロールプレイと実体験,疑似体験が多いんですね。そうすると配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(1)教室活動の方法の例一覧」で挙げられていた例えばランキング(ranking)とか,フォトランゲージ(photo language)については,それが入った実例がないと教室活動の方法について分からないのではないかという感じがします。配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」は,これでもよろしいと思うのですが,教室活動の展開例の中に「(1)教室活動の方法の例一覧」で挙がっているようなものを少し例示として入れられた方がよろしいのではないかと思います。
○西原主査
配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(1)教室活動の方法の例一覧」で挙がっているものが入った例を「(3)活用例(実践例)」にプラスアルファで入れるということですね。
○佐藤委員
はい,入れられた方がいいんじゃないかと思います。
○西原主査
もう一つの方法としては,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の「情報リソース」と「教室活動の展開例」の間に列を一つ設けるということでしょうか。
○佐藤委員
いや,学校などの場面では,支援とか手立てということで,子供の活動例があって,その子供の活動例がうまくいくように手立てというのを考えるわけですが,最近は若い先生方が多い場合にはうまくいかないときに,「じゃあ,どう支援したらいいのか。」,「こんな支援をすると多分これはうまくいくのではないか。」ということをその中に書いておくんですね。
例えば分からない場合にはどうするかとかを書く。配布資料3「情報リソース(資源)等について」の9ページで取り上げられている「0801020 必要な品物を扱う店等を探す」はいいのですけれども,例えば次のページにある二番目の「生活上の行為」の「0103010 医者の診察を受ける」の「教室活動の展開の例」のところに「2.医者が発する指示の表現を理解する」とあり,「日本語と母語の対照表を用いて,日本語での言い方を確認する。」とありますが,それが確認できない場合にはどう例示をしたらいいのかとかそういうことを書くと良いと思います。
○西原主査
そうですね,例えば身体部分の絵を見せるとか,そういうようなことを手立てと呼びますね。
○佐藤委員
そうですね,具体物を提示する,あるいは違う例を提示するとか,何でもいいのですけれども,つまり少し分かりにくいのはこれを使う方々がどういう層であるかということです。つまり,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」を読んでいけばおのずとこのとおり授業ができるということが大前提になっているのですが,少し足りないと思うのは学習者の視点と言いますか,つまり予定調和的にやればできるんだという議論になっているのですね。学習者の方がつまずいたときにどういう手立てをすればいいのかというところを若干どこかに盛り込んでおく必要があると思います。
ただ,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」を拝見していて,どこがどうなのかと言われると,少し分かりにくいところがあるのですけれども…。
○西原主査
学校教育の中ではそういうことがあるのでしょうか。
○佐藤委員
ええ,もうかなり手立てや支援というのは,例えば外国人の子供だったら普通の子供と違いますよね。そうすると例えば例示が分からないのであれば,そこは母語で置き換えてやるとか,具体物を少し提示するとか,違う例を出してあげるとか,言い換えてあげるとか,何か様々な支援というのを普通の指導案とは違うものとして手立てを,普通の子供の支援と同時に特別にその外国人の子供に対する手立てみたいなものを特別に記載していきます。そのことによって普通の先生でも外国人の子供に対してこういう手立てをすると,この授業の流れがスムーズに行くのではないかという項目を設けることがあります。そういうものがあると指導者の方々が,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」を見て分かる指導者だけであればいいのですが,そうでない場合には手立てのようなものを記述した部分が役立つのではないかということです。その辺りはどういう指導者を対象にするのかということですね。
○西原主査
こう書かれているとやみくもにこれだけをやって,「できた,次。」,となるのが一般的に想定される結果ですよね。
○佐藤委員
つまりそうすると,学習者はそこが果たして分かったのかどうか,形成的評価の視点がないと思います。日本語教育の中で大体だれが見てもこれでできるというのであれば,それは問題ないと思いますが。
○加藤委員
最初から私もその辺りのところが非常に気になっていました。ある意味フォーム(form)としても,「分量はこのぐらいで。」という限度もありました。実際に私たちも教員として教案等を出すとときは,実際にはこんな粗いものでは全然なく,本当に教案というのは一つの時間でこういうことをして,それに対してこう答えがあって,こう返ってこなかったらこうするというのを実際に準備しているわけです。どの程度まで書けるかということですけれども,今おっしゃったように配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」にそういった手立てを入れるというのは親切であるし,いいかなという気がしました。
○西原主査
ただ,1項目につき5ページになったら少し多くなり過ぎるかなと…。
○佐藤委員
そんなには要らないと思います。恐らくこの中で例えば1ページでもいいのですけれども,この中で分からない,うまく行かない項目を一つ作って,その中に例えばうまく行く場合とうまく行かない場合というように項目を二つ入れるとか…。
○西原主査
二色刷りができるのであれば赤で書き込めばいいわけですが,それは少し無理だと思うと列をもう一つ付けるということでしょうか。
○岩見委員
非常に細かいところまでは書いていません。項目の生活上の行為につき1ページぐらいに納めようという枠がありましたので,活動の概要を書きました。もう一つ詳しい段階の説明になると,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」に書くことができなかったことについて,手立てとか支援とか書く必要があるのでしょうけれども,今この大枠の中で,そこまでは要らないかなと思います。少しレベルと言いますか,対象が一つ違うのかなという気がするんですね。
○西原主査
実際に配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」を使う現場がどうするかということですけれども,ボランティアに詳しい山田委員はいかがでしょうか。
○山田委員
これは一部の発言かと思いますけれども,行為ができればいいということになると思います。例えば日本語を勉強し始めてすぐのときというのは,「お願いします」と言えればいい,あとは紙を持って行って紙を見せればいい。そういうことから入ってしまうのです。
だからこういう工夫をすると,これが実現できるというのがまずあって,これは日本語がゼロではなくてある程度学んだ人を対象としています。それから交通を利用するところなどでは行き先を漢字で読めなければいけないことになっているので,そのレベルだとこういう方法があるということです。初級の一番最初だと「駅の番号を覚えましょう。」というところから入って,地下鉄の色分けを覚えましょうとか,そういった方法と,それから配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の11ページにあるように路線図を見ながら駅名を当てて,そこに自分でたどり着くという方法と,現実的には両方あるのではないかなと思うのです。
それを対象がどういう人だからどれで行こうかというのは,教員側が工夫してやっていることだと思うんですね。だから,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」に書いている方法が一つだというのは,いろいろある方法のうち,どれかを選んでここに書いているということだと思うので,複数にするのかそれともこれは代表例でこれ以外にいろいろあるというふうにするのか,そこを判断すればいいと思います。本当はいろいろないと現場では大変だと思うのですが,でも,これを見てそういう応用まで効くぐらいの人が教えるというふうに想定すればそれでも構わないと思います。
○西原主査
そのことが次なるトピックと実は関係するのですが,配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」には概要のほかに使い方というのが4ページにあります。今,山田委員がおっしゃったようなことをここに少し書くということが必要になるわけです。山田委員が今おっしゃった御意見は,むしろこの配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」の方にそれらの可能性があって,これは代表例だとおっしゃったような説明を書いていくということでしょうか。
○山田委員
あるいは逆に配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」をもっと詳しくしなければいけないということで詳しいのを作って,配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」の方には,「幾つにも分けて詳しく書きました。」と書くのかそれは分からないです。
○西原主査
そして佐藤委員の御提案というのは,このままであっても多少の工夫によってもう少し具体的になるのではないかという御指摘ですか。
○佐藤委員
そういう意味だったのですが,でも山田委員のお話を伺って確かに対象者によっても手立てが変わりますから,これはどうするんだというのが多分ありますよね。
○西原主査
実際には標準的なカリキュラム案が出たあとに,研修を行わないと実際には読んだだけでは分からないだろうというところはもちろんあります。
○佐藤委員
でも,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」は教室活動の展開の例ですから,つまり自分が授業の構想プランを作るときの参考例ということでよろしいのですよね。
そしたらこれはこれで分からなくはないですね。これを具体的に自分の学習者に対してこれをどう下ろしていくのかということが次のレベルになるのだろうと思います。
○西原主査
ただ,加藤委員が書けないことはないとおっしゃったということを…。
○加藤委員
そうですね,先ほど,そのように申し上げましたが,ただ,山田委員のお話を伺って,私がいつも対象としている人には例えばこのやり方でできる,けれども状況が違ったり,相手が違ったり,いろいろな場合があるということなので,一例としてとどめるというのであれば,ある対象者を想定して配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」を作成し,そこに1行付け加えるのは可能かなとは思います。ただ,余り詳しくなり過ぎると,それが一つと限定されることになると反対に困りますよね。
○西原主査
すべて網羅はできないので,どうあっても代表例であることには変わりはないはずです。
○加藤委員
基本的な根本のところに戻るのですが,佐藤委員もおっしゃったようにこれがどう使われるかというところで,その研修が必要でしょうし,それからコーディネーターというような立場の人が配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」にあるようなことを自分のものにして,「じゃあ,この時期ではどのようにしようか。」ということがきっと行われていくものと信じています。ただ,そこが違うかもしれないということでの執筆になるわけですね。
○西原主査
問題にしていることは中野委員がお作りになった教材でも,やはり同じような問題がありますよね。
○中野委員
例えば自己紹介をするというのが配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の12ページにございますが,これがカリキュラムのところに,「(3)活用例(実践例)」というのが付いてくるわけですよね。そうすると参考資料1「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案のたたき台」の48ページに「3102070 私的な場面で自己紹介をする」というのがあるのですが,その「場所」は不特定の場所で,「相手」は初対面の人となっています。「状況・動機」は簡単な自己紹介の仕方を知るということである程度の方向性が標準的なカリキュラム(案)で出ているわけです。一応これも例だとは思いますけれども,それにくっ付いてくるものと考えていいわけですよね。
○西原主査
そうです,そう読んでいただけることが一番正統的な読み方になります。
○中野委員
ですから,この能力記述文が配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」のように扱われるのはいいのですが,私たちは活動を考えるときに必ずその活動はどういう場面で,どういう相手で,何をねらいとしてやるかという前提がないと活動がよく分からないことがよくあります。それがこれとちゃんとくっ付いているというのが分かるといいなと,まず一つ思いました。
それから全体的に言語だけでなく,もう少し文化も入っていいのかなと正直思います。つまり,「今,あなたは初めて日本人と会ったときに簡単に自分の自己紹介をする,そのときにどういう自己紹介をしたらいいでしょうか」という感じですね。そのときに例えば今配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の12ページに例で「こんにちは,はじめまして○○です」と出ています。そういうときにジェスチャーが要るのか要らないのかとか,あるいは自己紹介をするときに自分の何を紹介するのがいいのか,あるいは相手の何を聞いてもいいのかとか,言語だけの問題ではなくいろいろとあると思うのですね。あるいはお店でも何か買うときに当然基礎情報として何か少し文化的なことが要るのではないかと思います。
○西原主査
そうですね,それは基本的には参考資料1「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案のたたき台」の64ページ以降の部分に「「理解すること」が求められる「生活上の行為」の事例に係る解説」があるということを,どこかで言っておかなくてはいけないですよね。
○中野委員
教室活動とは単に表現や語彙だけを導入して,その言い回しを覚えるというのではないという部分がもう少し見えた方が,本当に日本人とコミュニケーションをするということを考えるといいのではないかと思いました。
○西原主査
配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」の4ページの下の方の○を読んでくださると,「「参考資料リスト」とか「教室活動の方法の例一覧」を活用するということが,教室活動の充実に資する」と書いてあるんですね。今,中野委員がおっしゃったのはそういうことに関係することだと思うのですけれども,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」を見たときにも分かるようにはっきりさせる方がいいですね。日常のあいさつ等については,参考資料1「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案のたたき台」の「「理解すること」が求められる「生活上の行為」の事例に係る解説」が付いています。その辺りの存在について,配布資料4「国語分科会日本語教育小委員会における審議について 骨子(案)」で注書きを付けるのでしょうか。
○中野委員
すべての活動とは思わないのですけれども,例えばゴミ出しだったら要するに日本では結構きちんとしたゴミの分別のルールがあるというようなことを伝えた方がいいと思います。
○西原主査
それは文化情報としては別途後ろに,参考資料1「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案のたたき台」の「「理解すること」が求められる「生活上の行為」の事例に係る解説」のところに付いているものですよね。
○中野委員
ありますね,それをきちんと先生方が教室活動の例というのだけを見たときに,これには実はタコ足がいろいろと伸びていて,この表現には場面や何かがちゃんとあるとか,文化情報がくっ付いているとか,そういうのが頭の中にしっかり入っていて見ていただければ問題ないと思います。
○西原主査
それはどうしたらよろしいでしょうか。配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」ところでそれらのことについては書く予定でいます。けれども,改めて資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の表の中にも備考欄みたいなものを付け,「参考資料何ページを見てくださると…」というようなことを書いておくのでしょうか。
○中野委員
例えば私たちがこういう活動を作っているときに,文化は外せないものですから,活動そのものの中に文化行動というのが一緒に入ってくるのが普通かなと思います。ですから背景情報という場合でしたら何か参照先等が付いていればいいのですが,この活動そのものの中にも入ってくるときがあるので,そういうときはやはり明示的に配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の中に入れた方がいいかなと思います。例えば自己紹介ですとあいさつの仕方みたいなものがありますよね。ですから,その活動によって違うのですが,要は表現だけを入れていくという活動だけではなく,一つぐらい何か文化が入っているような活動があってもいいのかもしれないと思います。
○加藤委員
今,中野委員がおっしゃったことに関してはそう思います。一つは中野委員がおっしゃったように,例えばあいさつであれば「参考資料1「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案のたたき台」の66ページのこの項目を見るといいでしょう」ということを書くというのが一つです。それからここに写真とか例えばビデオのようなものを見てあいさつをするときに,日本では頭を下げるのであって,握手ではないということが分かるように,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の「情報リソース」の欄のところに入れることで,もしかしたら今議論していることは緩和されるでしょうか。
○西原主査
だとすれば配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の「情報リソース」というこの列の名称を書き換えて,そこに情報リソースも含まれるけれども,それらの注書きもここに含まれるようにして,ここの部分を少し解き放つという工夫をすればいろいろなことがここに入っていくということになるでしょうか。
岩見委員いかがですか。それも切りがないといえば切りがないですけれども,書くことによって救われる部分があるのかもしれないですね。それは配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」に書かれていると言ってしまえばそれまでなのですが,文章化されていると同時に配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の「情報リソース」部分のところに,別の名称の下に何かメモ書きが付くというのはいかがでしょうか。
○岩見委員
映像というものはとてもいいと思うんですね。文化的なことを書くときに文章では非常に難しいところがありますよね。
○加藤委員
本当に文化ありきで,言葉と文化はセットだと思いますから,そこはなるべく出していく工夫が必要だと思います。
○西原主査
では,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の「情報リソース」という部分を違う名称の列にするということでよろしいでしょうか。それから,これも「手立て」と言うと何でも含まれるのでしょうか。
○佐藤委員
手立てと言うと何となく,少し違いますね。何かいい言葉を使われたらいいのではないでしょうか。配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」で言うと,「情報リソース」の欄に「<活動方法の名称> 疑似体験」とありますが,これも疑似体験をするとここではいいですよということで,支援の方法の一つですよね。
○中野委員
私たちはよくサポート情報という言葉を使っています。そういう言葉もあります。
○西原主査
サポート情報,何かそのようなことをするということで,情報リソース以外の部分も入れることにいたしましょう。
それでは,配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」の検討に移りたいと思います。
配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」は骨子ですので○が付いておりますが,これをつなげていくだけでは なく,文章化する際には,これ以上のことがいろいろ書かれていくと思うのです。けれども,何か足りないところがあれば御指摘を頂けたらと思います。まず「はじめに」のところで,これは書き加えるべきだというものがありますでしょうか。井上委員,何か全体的に足りないところというのはないでしょうか。
○井上委員
また,別途意見を言わせていただきます。大体の御説明を聞きましたので。
○西原主査
では,いかがでしょうか,1ページ目,ここについては経緯なので何か言いにくいかなと思いますが。
では,2ページ目で作成過程のところはいかがでしょうか。これはお気付きのように前期である第8期日本語教育小委員会の報告書の中身を要約してあります。それから配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」の「(2)「生活上の行為」の事例の整理と選択」と「(3)学習項目の要素の記述」は今期行ったことの経過説明ということになっております。
○尾﨑委員
2ページの「(3)学習項目の要素の記述」の最初の○の「コミュニケーションの要素を記述した」という部分で,「コミュニケーションの要素って何だったっけ」と思って復習しかけたのですが,何だったんでしょうか。コミュニケーションの要素って何を指しているのと聞かれたら,何と答えましょう。
○山下日本語教育専門職
この点は少し説明が前後している部分がありますが,学習項目の要素として文法や機能,語彙をどのように記述していったかということを説明しますと,ある場面でのやり取り,つまりコミュニケーションが何から構成されているのかということに着目して,その構成要素をいろいろ書き出したものが参考資料1「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案のたたき台」の「(2)「生活上の行為」の事例に対する学習項目一覧」になります。
本小委員会の中で「コミュニケーションの要素」という用語を前面に出して議論したことはありませんが,「学習項目の要素」というのはある場面でのコミュニケーションがどういった要素で構成されているのかという観点から書いておりますので,コミュニケーションの要素と学習項目の要素を同じものとして扱えるのではないかと考えております。
○尾﨑委員
そう聞けば,「そうなのですか」で終わるのですが,頭からこれを読んでいくと,「えっ,何だっけ」ということがあるので,それは書き方の問題ですかね。
「コミュニケーション」は片仮名言葉ですけれども,これはかなり日本語としては定着していて,あえて言えば「伝え合い」とかという言葉になるのだろうと思うのですが,その伝え合いには言語的なこともあるでしょうし,非言語的なこともあるでしょうし。それから,そもそも頭の中に蓄えられている知識というものも全部ひっくるめてコミュニケーションが成立しているというとらえ方で,このコミュニケーションという言葉を理解している人間からすると,「コミュニケーションの要素」と来ると,具体的には何なんだろうと思ってしまったということです。「コミュニケーション手段」というその日本語の表現自体は下手に変えず,「コミュニケーション手段」でいいのかなと思うのですけれども,(3)のところで「コミュニケーションの要素」というときに,私は引っ掛かったということなのです。
実際に私たちが議論してきたこと,「コミュニケーションができるように」ということは単語とか発音はもちろん必要なのですが,それは当然のこととして学習項目としては「何々することができる」という能力記述をしようということです。その能力記述をするときに場面とか相手とかいろいろ出てくるというので,横にコラムが増えていったというような経緯を思い起こしているのですが,先ほど山下日本語教育専門職がおっしゃったみたいにコミュニケーションとかコミュニケーションの要素というのは,初めからもう前提として議論してきたからここで急に出てくると,私は少しここのところで立ち止まって考えてしまったということです。ほかの人が読んだらすっと読むのか,ここで立ち止まるのかよく分かりませんが。
○西原主査
実際の文章としてはここは○なのでここまでになっていますが,そこのところをもう少し説明的に書くという御提案と考えてよろしいでしょうか。
○尾﨑委員
はい,そうです。
○西原主査
では,3ページ目にいきます。だんだん具体的になってくるのですが,標準的なカリキュラム案の概要ということで,それに続いて次に4ページ目に「(2)標準的なカリキュラム案の使い方について」というのが出てきます。そしてまず,膨大な量のがここに挿入されるのですが,配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」が審議経過報告として作成されても,全体でも十数ページの文章,これを延ばして延ばしていっても14〜15ページになるようなものの中に64ページの資料の挿入があるというのは,終わりまで行くのが疲れてしまうということになります。この挿入ということについては,ほかのものと一緒に後ろに回すのでしょうか,それとも本文の重要な一部だからここに置くのでしょうか。
○杉戸副主査
私の意見として言わせていただければ,やはりこれは本文の中に入れるのでなくて後ろにまとめて出す,つまりこれだけが標準的なカリキュラムとして67ページ分が動いていくわけですね。この本文部分,今日骨子として検討している配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」は説明文として生きるわけですが,内容的な素材は参考資料1「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案のたたき台」で67ページ,だからそれはもう余り本文の中に溶け込ませないで,位置としても外に出した方がいいのではないかと思います。
○西原主査
それは本文の中では「何ページを参照」というようなことを付け加えた上で,本文の後ろに付けることになるということでございましょうか。
それから使い方について,先ほどいろんな御意見が既に出ていて,ここについてはもう少し書き加える項目があるというような御意見があったように記憶しておりますが,中野委員いかがでしょうか,ここに先ほど中野委員がおっしゃったようなことがここにも書き加えられた方がよろしいでしょうか。
○中野委員
そうですね,教室活動の方法例というのは配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」で取り上げられている数だけになるわけですよね。
○西原主査
例えばこういうようなものが入った方がいいという御意見が,先ほど佐藤委員からは活動の例として示したようなものを含む,例えばフォトランゲージとかそういうものは,実際に情報リソースと呼ぶかどうかは別にしてその中に出てこないので,それらを含むものを既にある7事例に足した方がいいのではないかという御提案がありました。
○中野委員
それを加えるとしても五つから六つ,七つというようなイメージですね。
○西原主査
今,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」で取り上げている事例は七つでございますので,プラスアルファーというのが幾つになり得るかというのは,全体のバランスを考えた上での話になります。今,「生活上の行為」の大分類から一つずつ選び出して活用例(実践例)を作成しております。ですので,今の話にあったような項目を選び出すというのは,これまでの作成作業とまた別途のことになりますし,全体が幾つになるかというのは日本語教育小委員会ワーキンググループで素案を検討することが必要かと思います。
○中野委員
私が申し上げたのは,この配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」が全体像の中でどのように位置付けられているのかということが明確になればいいということです。この標準的なカリキュラム案というのは,どうしても表現,文法とか機能とか語彙とか,そのやり取り例というのが前面に出ていて,どうしてもそれに付随してくる文化的な要素というのが見えにくくなっているので,せめて活動例という中にそういうものが考慮されて,学習されていくというのが見えるといいなと思ったのです。
○西原主査
私が少し懸念するのは文化的な要素と言ったときのニュアンスの伝わり方です。少なくともこの場合の文化的というのは能力記述がされているその行為そのものができるようになるということですよね。そこのところには当然日常生活における文化的な要素というのが含まれていますね,そちらを強調していただいた方がこの標準的なカリキュラム案としては正しく伝わるのではないかと思うのですが,いかがでしょうか。
○中野委員
いろんな段階があると思うのですけれども,この標準的なカリキュラム案のいわゆる前提にあるような情報もあると思います。例えば先ほど申し上げたように自己紹介の活動例を挙げたときに,別に「日本ではお辞儀しなさい」というように教える必要はないと思うのですが,「はじめまして」,「こんにちは」と言うときに身体表現としてはどういうものが伴うと考えられるかということを話し合うとか。私が申し上げているのは,そのようなものなのですが…。
○西原主査
それと同時にあいさつというのは日本特有の何か決まり文句というのを含んでいますよね。ですから,行為を教えると言うか,行為を教室活動で話題にすることによって,あいさつというものがあるのだということが伝わり,明示的に教えるのでなく学習者が納得できるような形の文化的な指導が充実すればよろしいわけですね。その辺りのことを何か説明的に配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」の中で,「文化を取り上げるのであれば,それはその能力記述ができることになるという意味だ」ということを書いた方がよろしいという御意見かなと思ったのです。
○中野委員
それで結構だと思います。それから キャンドゥー(Can-do)の能力記述そのものは言語の表現だけでは達成できないということをどこかにリマインド(remaind)として出てくると良いとは思います。
○西原主査
○が足されるということでよろしいでしょうか。
○山田委員
少し最初のところで話題になっていたことなのですが,特に私が主張したのですけれども,今,中野委員がおっしゃるように,外国から来ている人たちが日本の文化とかそういうのを理解するということも大事なのですが,逆に外国から来ている人たちが持っている文化について日本の多くの人たちが知っていくことも大事だと思います。中野委員がおっしゃるように日本では「お辞儀をするんですよ」ということをやってもいいのだけれども,その通りにしなければならないということではなくて…。
日本での方法を知りながら,自分たちの方法についても日本人側に伝えていきましょうというように,前向きな文化交流みたいなものがあった方がいいのではないかと思います。恐らく今度これを使って先ほどおっしゃったコーディネーターの養成とかをするときに,そういう配慮を含んだ形でコーディネーターに幅を持たせること,そのコーディネーターが日本の多文化社会を作っていくための役割も担っているみたいなことが必要なのではないかと思います。
○西原主査
そうすると,配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」の(2)「標準的なカリキュラム案の使い方について」というところでは,そういう行為を話題にするときに,学習者自身が自分の背景的な情報についても提供できるようなそういう部分が欲しいと言うか,必要であるというようなことを…。
○山田委員
そういう配慮も必要だということですね。
○西原主査
配慮について,○を一つ加えるということで大分違うのではないかと思うのですが…。
○山田委員
そうですね,そうした方がいいと思います。
○西原主査
今,方法については思い付いたことを申し上げたのですが,そういう○が一つ加わるということですね。
○尾﨑委員
賛成なのですが,もしそういう○が加わるとしたら活用例も今七つありますけれども,その中のどこか一つでもいいので,そういうものが入っているといいかなと思います。
○西原主査
先ほど佐藤委員がおっしゃったように指導者が教室活動でやろうとしていることをしたくないという学習者がいる場合の手当てというのもそれに入りますよね。
○山田委員
私はあいさつだったら距離とか。人と人との対人距離の違いとかそういうのも配慮が要ると思います。
○尾﨑委員
例えば,この標準的なカリキュラム案は「生活上の行為」というので切り取ってしまっていますが,そうではなくて。先ほど配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(1)教室活動の方法の例一覧」の中でフォトランゲージとか優先順位を付けるという活動が挙がっていましたが,それは「生活上の行為」とは少し違います。それはどちらかと言うと言語ゲームなども活動としてはあるのですが,ゲームをするときは「生活上の行為」ではうまくフィット(fit)しません。ですから,実際の教室の中でやっている活動というのは,「生活上の行為」に直結するような言語表現とかですが,もう一つは言葉を使って教室の中で何かをやるということ,それは「おしゃべり」とよく言われるようなたぐいのことになると思うのです。そういうものもこの活用例の中のどこかに入っていれば…。
○西原主査
「話し合う」となっているところはたくさんありますが…。
○尾﨑委員
「話し合う」ですね,…すみません,どこが「話し合う」のでしたでしょうか。例えば,その「話し合う」というところがあれば,ほぼ解決すると思います。自分の国のことを言えばいいのだから,そうすると山田委員が言われたようなことはこの活用例の中に組み込まれているので,使い方の説明について○を一つ追加して記述を行うというのでいいと思います。
○中野委員
自己紹介をするときに,「あなたの国だったら何を自分として紹介するか」とか,「何を聞きますか」とか,そういうものを少し言ってもらったりすることがよいかと思います。例えば,日本では多くの場合,こういうことを自分から紹介しますとか,例えば相手の年は余り聞かないとか,自己紹介という行動ができるようになるときに,ポイントとして留意したい文化的なものというのがあると思うのです。そういうことを話し合って,「じゃあ,どういうことを自己紹介しましょうか」ということで,初めてそこに表現が入ってくるというような感じがします。それが最初から「自己紹介に必要なことばや表現を確認」ということになってしまうと,何か本当に言語そのものだけに向かって行ってしまうような気がするので,まず自己紹介をするために話し合うという発想があるといいな思ったのです。
○西原主査
大前提となるのは先ほど山田委員がおっしゃってくださったように,学習者が疑問を抱くような事柄については,積極的に取り上げるというようなことをメモ書きするということがあると思います。そのことによって,文化情報と言うかそういうものが注目を浴びるということはあり得ますよね。
○岩見委員
この活動例に書き込むとすれば何か短い言葉になるでしょうが,それを喚起できるような形というのはできると思います。ただ,中野委員がおっしゃったようなところまで書くのは,もし書くとすれば別のところか,もう少し詳しい指導方法を書くかですかね。
○中野委員
私が思ったのは「自己紹介に必要なことばや表現を確認する」というところから活動が始まるのではなくて,本当にその前に1行ぐらいでもいいのです。自己紹介するときには何を自己紹介するか話し合うというような感じで,「あなたはどうですか。先生はこうだけど…。」みたいな活動から始まっていって,それで大体自己紹介で話をする内容が何となく見えてきたところで,「じゃあ,それに必要なことばや表現について学びましょう。」ということがあればいいのではないかということでうす。それは,もう本当に1行ぐらいのイメージなのです。その着目点と言うか,それだけでもいいのですが。
○岩見委員
いずれの活動でもその前段階,助走的なところがあって,そこには相手が分からないところもあるだろうし,それぞれの国でのやり方を尋ねる比較のやり方とか,そういう方法はすべてのものについて可能だと思いますし,必要だと思いますね。
○西原主査
そうすると,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の「教室活動の展開の例」の部分に教室活動を始める前段階としてゼロ段階を一つ付けますか。
○加藤委員
前提として,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の「教室活動の展開の例」は来日直後で日本語が全くできないか,もしくはほんの少しという人が対象です。そのときに皆さんの国ではということを日本語で話しをするのは難しいと思います。ただ,実際に例えば私がゼロレベルの人にするときに,やはりそういうことがしたい場合に,例えば「給料は幾らですか」というようなことが分かるように聞いて,「そんなことは言いません」というようなことを示すことによって,「それはしないんだ」ということを伝える,そういった方法でカバーすることはできると思います。そこで媒介語が使えるかどうかとか,対象者の出身が一か国なのかどうかということによって,前段階の部分でどのように話し合うかということが変わってくると思います。今,話している行為がこの教室の中ででき得る日本語のレベルと言うか,そういうものであるかというところが問題で,☆が必要ということで参照というのはそれは母語できちんと記述もされると思うので,そういったところでの○ってそういうことですよね。言葉で説明するのではなくて知識としてきちんと伝えるということですよね。
○西原主査
学習者の母語の数だけ翻訳されるということですね。
○加藤委員
ただ,おっしゃっていることは本当によく分かっていて,ただ,単に言葉の文法を教えるわけではないというのも,それはそうなのでどのようにすればよいでしょうか。
○杉戸副主査
先ほど配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の「教室活動の展開の例」の「情報リソース」という欄の名前を,例えば山田委員は「備考」にしたらどうかということ,内容を単なるリソースだけでなくてほかの要素も入れるということが出ていましたが,備考欄と仮に呼ぶとして,その欄に入れる情報として☆の項目が参考資料1「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案のたたき台」の67ページにありますよということを参照させるだけでもいいかと思うんですね。
それであいさつについては実は☆が三つもあります。ところが残念ながら自己紹介については☆が付いていません。今,参照できる状態にないので,これは自分に宿題が降りかかってきそうなのですが,自己紹介に関する☆を一つ追加して,先ほど,来中野委員がおっしゃっているようなことを書いて,そこに備考欄に矢印を付けて該当する☆の部分を参照してもらうというのはどうでしょうか。
あいさつについてのところで,関係するようなことを書いています。距離とか何を言うべきかとか,声の大きさとか何とか,そういうことが自己紹介,初対面のあいさつにも共通するということはあるわけでしょうから。
○西原主査
では,配布資料3「情報リソース(資源)等について」の「(3)活用例(実践例)」の「情報リソース」の部分が備考でいいのかどうなのかということも含めて,でもそこに☆情報があるということも書くということができますね。
○杉戸副主査
念のためですが,☆について先ほど西原主査が発言の中で○があった方がいいとおっしゃったと思いますけれども,配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」の3ページの一番上に,2ページから続いている項目がありますが,3ページに入って上から2行目「また」から2行分ぐらいが☆のことを言っています。これを独立させて,先ほど来の議論を踏まえて書き込むといいのではないかと思いました。
この「生活上の行為」の事例については「事例の解説を…」という部分が分かりにくいんですね,「知っておくことが求められる…」となっていますが…。
○西原主査
配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」の3ページの上から2行目の「また」のところから始まるところに,標準的なカリキュラム案には知っておくことが求められる事項に関する解説があるということをはっきり書いてしまうということですか。
○杉戸副主査
はい,参考資料1「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案のたたき台」の「(2)「生活上の行為」の事例に対する学習項目一覧」の中で☆が付いている「生活上の行為」の事例に対して解説を付けており,それが「(3)「理解すること」が求められる「生活上の行為」の事例に係る解説」にあるということ,それは配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」の3ページ,4行目に「事例の解説を記述した」とありますが,これが☆のことだと思うのです。そこで「生活上の行為」の事例について解説,記述したというだけではなくて,例えば中野委員の言葉を借りれば,「知っておくことが求められる「生活上の行為」や社会文化的な事柄の事例について記述した」という文なり,社会文化というのを入れればいいと思います。
○西原主査
そうすると,むしろ配布資料4「国語分科会日本語教育小委員会における審議について 骨子(案)」の3ページの上から2行目から始まる部分で学習項目の要素の記述の中にそういうものがあるということを説明しておくということですね。そして,標準的なカリキュラム案の使い方を説明するところに☆の活用方法についての説明がまた繰り返されると言うことですね。
それから,5ページの一番上のところで参考資料1「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案のたたき台」の「(2)「生活上の行為」の事例に対する学習項目一覧」の「場面」の「相手」で取り上げられている人物についての説明が出てくるのですが,これは日本人が想定されているのですが,ここにそれぞれの母語者の先輩と言うか,そういう方々も積極的にここに活用されるというふうに書いた方がよろしいですよね。配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」の5ページの一番上の部分です。
標準的なカリキュラム案の使い方については,まだいろいろな御意見がおありかと思いますが,今具体的に挙げてくださることはできなくても,また,事務局まで連絡していただければと思います。
○尾﨑委員
少しよろしいでしょうか。配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」の6ページ「今後の課題」の「(3)「生活者としての外国人」の日本語能力の評価についての検討」にある用語で少し引っ掛かっています。「日本語能力を客観的に測定するための評価基準」とありますが,「測定するための評価基準」というのは言葉として大丈夫ですか。用語として,評価というと測定したものについて何らかの観点から評価すると思ってしまうのですが,測定するための観点ですか。
○西原主査
測定するための基準ですかね。
○尾﨑委員
基準だけですね。
○西原主査
「測定するための基準及び評価方法」ですね。
この「今後の課題」につきましては,これは事務局及び課長に伺いますが,これはこのくらいのところでとどめておくのでしょうか,「今後の課題」というのは次にやることということですね。
○匂坂国語課長
基本的にはこの日本語教育小委員会で御審議いただくことになります。 事務局としてはこういうことを引き続きやっていただければと思っている事柄をここに挙げてあります。
○西原主査
しかも,これは約束してありますよね。配布資料4「「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について 骨子(案)」で「今後の課題」として挙げられていることは,第8期日本語教育小委員会の審議経過報告の中で約束と言うか予告されていることでございますね。これがまた,そのまま投射されていくという感じでしょうか。これにつきましても,もし御意見がおありのようでしたら,今,尾﨑委員からは文言の訂正の御意見がありましたけれども,よろしくお願いいたします。
では,それ以上の御連絡がなければこれで終了とさせていただきます。熱心な御検討ありがとうございました。
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