会議日程

テーマ 日本語学習者の視点から日本語教育を考える
趣旨  第2言語としての日本語を学習した人から,実体験に基づく日本語学習方法の工夫や遭遇した障害(つまずき)及びその自己克服法などを紹介していただき,日本語習得における共通的な問題や方策を探る。そして,これらの問題等に対して,言語習得理論,評価法,教授法,音声・音韻論,コミュニケーション教育,異文化心理学等の多様な専門的観点からその要因に関する科学的な分析・考察を試み,これをもとに日本語教育に携わる者が今後留意すべき点や具体的な対応方法等について考える。

平成15年8月5日(火)

13:00〜13:10 開会(グリーンホール)

あいさつ 素川 富司(文化庁次長)
日本語教育施策説明 山口 敏(文化庁文化部国語課長)

13:15〜14:15 講演(グリーンホール)

テーマ 「日本語と私」
趣旨  第2言語としての日本語習得の体験談や,学習者の視点からみた日本語の魅力,日本語教育に望むことなど,日本語について思うことを話していただく。
講演者 ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
(敬称略)

14:20〜15:30(第1部)座談会(グリーンホール)

テーマ 「日本語学習者の視点から日本語教育を考える−私たちの日本語習得奮闘記−」
趣旨  各発表者から,日本語を習得するために自らどのような奮闘(工夫や努力)を重ねてきたかを語っていただく。その内容を踏まえて,日本語学習者の視点(立場)や,コミュニケーション教育の視点から,それぞれに共通する問題点や学習上の困難点を探るとともに,効果的な克服法や学習方法及び日本語教育の工夫,そして第2部のパネルディスカッションに繋がるヒントを探る。
司会 野山 広(文化庁文化部国語課日本語教育調査官)
解説者 松本 茂(東海大学教育開発研究所教授)
発表者 池田 岩(第1言語:中国語)
堤 クラウジーナ 眞由美(第1言語:ポルトガル語)
松村 マルセラ(第1言語:スペイン語)
リー ブンダラ (第1言語:カンボジア語)
(敬称略)

15:45〜17:30(第2部)パネルディスカッション(グリーンホール)

テーマ 「日本語学習者の視点から日本語教育を考える−日本語教育に携わる者が留意すべきことは何か−」
趣旨  第1部で提示された,外国人学習者自身が工夫した日本語学習方法や,遭遇した障害(つまずき)とその克服方法などについて,その要因や背景を探る。具体的には,言語習得理論等の専門的・学問的な観点から科学的な分析を試み,その結果を踏まえて日本語教育に携わる者が今後現場においてどのように生かしていけばいいのか,留意点や対応方法等について考える。
司会 水谷 修(名古屋外国語大学長)
補助者 野山 広(文化庁文化部国語課日本語教育調査官)
協議者 伊東 祐郎(東京外国語大学留学生日本語教育センター教授)
清 ルミ(常葉学園大学外国語学部教授)
松本 茂(東海大学教育開発研究所教授)
横溝 紳一郎(広島大学大学院教育学研究科助教授)
渡辺文夫(上智大学文学部教育学科教授)
(敬称略)

平成15年8月6日(水)

10:00〜12:00 地域日本語教育シンポジウム(グリーンホール)

テーマ 「地域におけるネットワークの構築〜日本語支援のさらなる広がりを目指して〜」
趣旨  社団法人国際日本語普及協会が文化庁の委嘱事業「日本語ボランティア活動支援・推進事業」の一環として開催するシンポジウム。
 地域在住外国人に対する支援活動は活発に行われているが,地域に居住する外国人家族の抱える問題は多岐に渡っている。需要に応じた適切な対応をするためには,様々な関連機関や専門家の協力を得られるかどうかが鍵となってくる。このシンポジウムでは,異文化コミュニケーションや心理,福祉の専門家による地域への働きかけの事例を元に,専門家の立場から知見を紹介していただき,加えて,地域において,支援の拡大のための繋がり(ネットワーク)の構築に向けて,様々な活動を展開している活動の事例を紹介しながら,今後どのような繋がり(ネットワーク)をどのように構築していくことが期待されるのか,その在り方について考える。
司会 西尾 珪子(社団法人国際日本語普及協会理事長)
パネリスト 秋山 博介(実践女子大学生活科学部生活文化学科助教授)
中 和子(ユッカの会事務局長)
渡辺 文夫(上智大学文学部教育学科教授)
事例発表者 杉澤経子(武蔵野市国際交流協会プログラム・コーディネーター)
春原 直美(長野県日本語ネットワーク代表,財団法人長野県国際交流推進協会常務理事)
(敬称略)

13:15〜15:15 日本語教育研究協議会(第1分科会〜第3分科会)

第1分科会(グリーンホール)
テーマ 「教授法の応用について考える」
趣旨  教室内に存在する様々なインターアクション(双方向のやりとり)の中でも特に,「教師の発話」に焦点を当てる。「学習者中心の日本語教育」という観点から,その時々の教師の発話の「あるべき姿」を,参加者とともに考えていく。
講師 横溝 紳一郎(広島大学大学院教育学研究科助教授)
(敬称略)

第2分科会(80年館オーロラホール)
テーマ 「音声学・音韻論の応用について考える」
趣旨  教室内に存在する様々なインターアクション(双方向のやりとり)の中でも特に,「教師の発話」に焦点を当てる。「学習者中心の日本語教育」という観点から,その時々の教師の発話の「あるべき姿」を,参加者とともに考えていく。
講師 河野 俊之(横浜国立大学教育人間科学部助教授)
(敬称略)

第3分科会(学園本部館大会議室)
テーマ 「心理学・カウンセリング技法を活用したコミュニケーションの在り方について考える−判断留保(エポケー)の実践−」
趣旨  日本語教育現場で不可欠な実践力の一つである,相手の話を十分に聞く力や話を引き出す力について,心理学やカウンセリング及びコミュニケーションの技法という観点から考える。
講師 渡辺 文夫(上智大学文学部教育学科教授)
(敬称略)

15:30〜17:30 日本語教育研究協議会(第4分科会〜第6分科会)

第4分科会(学園本部館大会議室)
テーマ 「年少者の日本語学習支援について考える−授業のヒント−」
趣旨  日本語教育の重要な実践課題の一つである,年少者の日本語学習支援に関して,JSL(第2言語としての日本語)カリキュラムの概要,教授方法や現場で運用可能な授業方法のヒント等,「効果的な授業方法の展開へ向けて」という観点から考える。
講師 大蔵 守久(財団法人波多野ファミリスクール主管・学務部長)
(敬称略)

第5分科会(80年館オーロラホール)
テーマ 「生活日本語教育の実践−多様な年齢層への対応(年少者,青年層,高齢者クラスへのカリキュラム)−」
趣旨  多様な年齢・能力の定住外国人に対し「生活日本語」(日本語指導と地域社会での生活指導を融合したもの)のカリキュラムと指導法について考える。20年にわたるインドシナ難民支援事業での工夫を紹介し,特に高齢者クラスの事例を発表。現代の地域日本語支援現場での活用について話し合う。
講師 西尾 珪子(社団法人国際日本語普及協会理事長)
(敬称略)

第6分科会(グリーンホール)
テーマ 「地域日本語教育のための教え方の事例と教材の活用−VT(ベルボ・トナル)法,TPR(全身反応教授法),「フォトランゲージ」,「リソース型生活日本語」等を使って−」
趣旨  地域の日本語支援の現場で必要とされる生活日本語教育の実践的な事例や方法を紹介し,解説するとともに,現場で求められている教材の開発やその活用について考える。
講師 関口 明子(社団法人国際日本語普及協会事業部長)
(敬称略)

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