1 裁定制度の概要
他人の著作物、実演(歌手の歌唱、演奏、俳優の演技等)、レコード(CD等)、放送又は有線放送を利用(出版、DVD販売、インターネット配信等)する場合には、原則として、「著作権者」や「著作隣接権者」の許諾を得ることが必要になります。
しかし、許諾を得ようとしても、「権利者が誰だか分からない」、「(権利者が誰か分かったとしても)権利者がどこにいるのか分からない」、「亡くなった権利者の相続人が誰でどこにいるのか分からない」等の理由で許諾を得ることができない場合があります。
このような場合に、権利者の許諾を得る代わりに文化庁長官の裁定を受け、通常の使用料額に相当する補償金を支払うことにより、適法に利用することができるのが本制度です。
令和7年度には、65件の申請(著作物等数28,606点、補償金総額16,662,415円)について、裁定を行いました。
2 裁定申請の対象となるもの
権利者若しくは権利者の許諾を得た者により公表され、又は相当期間にわたり公衆に提供等されている事実が明らかである著作物、実演、レコード、放送、有線放送(以下「著作物等」といいます。)が対象になります(法第67条第1項、同第103条)。
ここで、相当期間にわたり公衆に提供等されている事実が明らかである著作物等とは、権利者等により公表されているかどうかは不明であるものの、相当期間にわたり世間に流布されている著作物等のことをいい、具体的には童謡等が考えられます。
3 裁定制度の改善
本制度を利用しやすくするため、文化庁では制度の改善を行っております。
- 補償金・担保金の支払を、国の指定を受けた民間機関(指定補償金管理機関)が受けることとしました。(令和8年4月)
- 申請手数料の額を1件につき6,900円に改定しました。(平成30年4月)
- 過去に裁定を受けた著作物等の場合、権利者捜索の要件を緩和しました。(平成28年2月)(218KB)
- 権利者捜索のための「相当な努力」の内容を見直すとともに、「裁定の手引き」もあわせて見直し、運用の改善を図りました。(平成26年8月)(277.6KB)
(著作権者不明等の場合の裁定制度の利用円滑化に向けた実証事業)
本制度の利用円滑化のため、権利者団体等で構成された「オーファンワークス実証事業実行委員会」が裁定申請のお問合わせについて可能な範囲で回答・アドバイスをしています。
詳細は、実証事業ウェブサイトを御覧ください。
(裁定補償金額シミュレーションシステムの構築)
本制度の利用円滑化のため、利用方法を入力することによって、事前に補償金額の目安・範囲を算出できる「裁定補償金額シミュレーションシステム」を構築し、令和4年4月に公開しました。
※未管理著作物裁定制度運用開始に伴う改修を行っております。
4 裁定制度についてよくある質問
- Q1.外国人が権利者であっても裁定を受けることはできますか。また、日本の著作物を海外で利用する場合に裁定を受けることはできますか。
- Q2.裁定の申請を行うまでに、どのような作業を行う必要がありますか。
- Q3.申請中利用制度のメリットを教えてください。申請中利用制度を利用した場合、早く利用できると聞きましたが、裁定を申請してから、著作物等の利用までにどのくらいの期間がかかりますか。
- Q4.販売を予定しているCDに収録する数曲の楽曲について、権利者が不明です。申請は1曲ごとに行う必要がありますか。また、手数料は1曲ごとに支払う必要がありますか。
- Q5.裁定申請に当たり、利用する数量や年数を定める必要がありますか。
- Q6.電子書籍のインターネット配信を考えているのですが、当初1年間の配信を予定しています。更に、1年間配信期間を延長する場合には、再度裁定を受ける必要がありますか。
- Q7.書籍の販売を考えていますが、売行きによっては、インターネットでも配信することにしたいと考えています。後からインターネット配信をする場合は、再度裁定を受ける必要がありますか。
- Q8.放送番組の二次利用では、放送事業者が権利処理を行った後に、実際の利用者(有線放送事業者、配信事業者等)へ「番組販売」を行うこと(いわゆる「元栓処理」)が一般的ですが、このような場合に放送事業者が実際の利用者に代わって、裁定の申請を行うことができますか。
- Q9.裁定により著作物を利用する場合、一部を切り抜いたり、修正したりして利用することはできますか。
- Q10.裁定に係る費用はどれくらいですか?
5 裁定の申請手続
文化庁では、裁定制度の解説や、申請に当たっての注意事項、必要書類をまとめた「裁定の手引き」を作成しています。内容については下記を御覧ください。なお、令和8年3月31日までに申請が行われた場合と令和8年4月1日以降に申請が行われる場合とで、根拠法令や申請手続が異なりますので、裁定の手引きもそれぞれの場合に応じて掲載しております。御自身が申請されるタイミングに適したものをご参照ください。
(参考)令和8年3月31日までの申請が行われた場合:裁定の手引き(令和5年度改訂版)(993KB)
令和8年4月1日以降の申請を検討されている場合:裁定の手引き(令和8年3月改訂版)(1.8MB) (訂正・更新のお知らせ)(109KB)
(令和8年4月1日以降の申請を検討されている場合の申請書類)
著作物の利用についての申請書・添付書類
裁定申請書(27KB)
添付資料ⅰ(申請に係る著作物が公表著作物等に該当することを疎明する資料)(26KB)
添付資料ⅱ(著作権者と連絡することができなかったことを疎明する資料)(26KB)
添付資料ⅲ(著作者が著作物の出版その他の利用を廃絶しようとしていることが明らかでないことを疎明する資料)(25KB)
実演の利用についての申請書・添付資料
裁定申請書(27KB)
添付資料ⅰ(申請に係る実演が公表著作物等に該当することを疎明する資料)(26KB)
添付資料ⅱ(著作隣接権者と連絡することができなかったことを疎明する資料)(26KB)
※実演以外のレコード、放送又は有線放送についても本様式に準拠して申請書・添付書類を作成してください。
一度に複数の著作物等について裁定の申請をする場合は、以下の様式も併せて御利用ください。
別表:著作物等の題号・著作者等名・補償金の額(20KB)
添付資料ⅱ(著作権者 / 著作隣接権者と連絡することができなかったことを疎明する資料)(15KB)
(実績)
(リンク)
(お問合せ)
文化庁著作権課振興係
東京都千代田区霞が関3-2-2
電話03(5253)4111(内線:2847)
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