伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和7年度認定
建長汁(けんちん汁)
建長汁(けんちん汁)は、たっぷりの野菜に豆腐を加えた汁物です。時代や地域を問わず、日本中の食卓で普遍的に親しまれている家庭料理ですが、そのルーツは神奈川県鎌倉市の禅寺・建長寺にあり、「建長寺汁」がなまったものと言われています。鎌倉時代、建長寺を開いた蘭渓道隆禅師が、野菜を油で炒めてから煮込む調理法を伝えました。ある禅僧が豆腐を崩してしまった際、禅師がそれを無駄にせず鍋に入れたという逸話から、豆腐は手で崩して入れるのが習わしです。お寺で生まれた精進料理であるため、肉や魚は使いません。本来捨ててしまう皮や根も使い、命を無駄なく活かす「もったいない」の心を伝える料理でもあります。一杯のお椀の中には、日本人が大切にしてきた精神が凝縮されています。その慈しみ深い味わいは、今もなお私たちの心と体を満たす日常の味として、大切に受け継がれています。
神奈川県
公益社団法人鎌倉市観光協会
https://www.trip-kamakura.com/